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ジェフ・ベゾス氏による、価値ある投資レッスン

1/3 11:07 配信

The Motley Fool

モトリーフール米国本社、2020年12月14日投稿記事より

 アマゾン・ドット・コム(NASDAQ:AMZN)のジェフ・ベゾス創業者兼最高経営責任者(CEO)は、ビジネス界でもっとも尊敬されるリーダーの一人です。

ベゾス氏は、小さなオンライン書店だったアマゾンをテクノロジーの巨人へと導き、小売やクラウドコンピューティング、音声アシスタント、ロジスティクスをはじめとする分野で中心的存在に育てました。

アマゾンの時価総額は現在1兆5,000億ドルであり(本稿執筆時点)、ベゾス氏は世界一の富豪となりました。

ベゾス氏がビジネスに鋭い見識を持っていることは周知の事実ですが、彼の投資家としての考え方がこれまで注目されたことはほとんどありません。

先日出版されたベゾス氏の自伝、『Invent and Wander: The Collected Writings of Jeff Bezos』(日本未訳:発明と思索:ジェフ・ベゾスの言葉)は、さまざまな事柄に対する同氏の考えを包括的に紹介したものです。

さらにタイトルそのものが、アマゾンの中心的思想である「革新と試行錯誤」を表しています。

同氏は、投資家および企業買収者としてのアプローチについても繰り返し語っています。
伝道師 vs. 雇われ
『Invent and Wander: The Collected Writings of Jeff Bezos』では、リーダーシップや買収候補先企業の見極めについて、ベゾス氏の発言がこう紹介されています。

「私は買収候補先企業のCEOと会う時に必ず、あることを見極めるようにしている。それは、そのCEOが伝道師なのか、それとも金銭的報酬を目的として雇われているのかということだ。雇われであれば、自社の株に執着する。一方で伝道師なら、自社の製品やサービス、顧客を愛し、素晴らしいサービスを生み出そうとする。ところでここには重大なパラドックスがある。ほとんどの場合、会社を成功に導くのは伝道師なのだ」。

アマゾン最大の買収は、2017年に137億ドルでホールフーズを傘下に入れたことです。

ホールフーズや創業者のジョン・マッキー氏は、クリーン・イーティング(自然に近い食品を食べるスタイル)の伝道師として知られています。

同氏は、健康的な食事がまだニッチ市場に過ぎなかった1980年に、テキサス州でホールフーズを創業しました。

今日でも、ホールフーズはコカコーラやチェリオのような商品は置いていませんし、取り扱いを禁止する成分のリストも作っています。

これは、高品質の食品だけを提供するという同社のミッションに沿ったものであり、優れた食品小売の基準ともなっています。

ホールブーズは独立系スーパーマーケット・チェーンだった期間のほとんどで、競合を凌駕する成長率や利益率をあげていました。
投資のヒント
ベゾス氏は、CEOは雇われではなく伝道師であるべきだと語っていますが、そこから投資家は多くを学ぶことができます。

ベゾス氏自身も熱心な伝道師です。

彼は顧客を満足させることや、今までにないテクノロジーを進化させること、さらに発明や実験に力を尽くしています。

ここで重要なのは、創業者によって経営され、他社の株価をアウトパフォームしている企業に注目すべきということです。

自らのアイデアや商品を売る起業家こそが、自分のビジネスに情熱を持っているものです。

ベゾス氏自身がその素晴らしい例です。

アマゾンの他に、伝道者によって経営されている、成功企業を2社紹介します。
テスラ(NASDAQ:TSLA)
イーロン・マスクCEOは正確には創業者ではありませんが、創業期から同社を率いています。

同氏は、電気自動車革命の最大の立役者だとされています。

同氏の存在は、株価をはじめ、ブランドや商品といった、テスラを巡る熱狂の原動力となっています。

マスクCEOのリーダーシップのもとで同社は、不可能だと思われていたことを達成し、パフォーマンスの高い電気自動車を大量生産することを可能にしました。

同氏は現在、世界有数の富豪のひとりですが、テスラに加えて宇宙輸送を手がけるスペースXで、さらなる可能性を広げることに情熱を燃やしています。

さらに、気候変動の危機を非常事態と捉え、デトロイトの自動車メーカーに対して電気自動車への移行を加速するように提言しています。

【米国株動向】工学部の学生にとって最も魅力的な企業はテスラ
ズーム・ビデオ・コミュニケーション(NASDAQ:ZM)
エリック・ヤンCEOの経歴は、目を見張るものがあります。

同氏は中国で生まれ育ち、米国に入国するまでに就労ビザの申請は8度も却下されています。

当時は英語がほとんど話せませんでしたが、優秀なプログラマーとしてWebEX、後に同社が買収したCisco(NASDAQ:CSCO)で頭角を現します。

シスコの社員だった同氏には、既存のものよりも優れたビデオ会議プラットフォームのアイデアがありましたが、シスコはそれに関心を寄せませんでした。

そして、ズームが誕生することになります。

当時、ヤン氏はシスコから40名のエンジニアを引き抜きましたが、それは彼にリーダーシップがあったことを示しています。

言うまでもなく、ズームはパンデミックで多くの人の必需品となりました。

ヤン氏は、同社を率いてテクノロジー大企業を凌駕し、ビデオ会議プラットフォームで独占的な立場をとるまでに成長させました。

ズームは従業員の幸福を最優先事項と位置付けていますが、ヤン氏はこう説明しています。

「起業をした時、最優先したのは従業員の幸福でした。CEOとしての最大の役割は、顧客でも商品でもサービスでもなく、従業員の幸福にあります。従業員を幸福にできれば、顧客を幸福にすることも可能になります」。

同氏は2018年、オンライン求人サービス大手グラスドア社による、従業員が選ぶCEOの第1位となりました。

さらに同社は、2018年と2019年に、働きやすい企業のトップ5にランクインしています。

創業者経営の企業を見極めるには、その企業のミッションを確認することも重要です。

ミッション主導で経営が行われている企業は、他社をアウトパフォームする傾向があります。

ミッション主導の企業は、それによって企業文化が強固なものとなり、経営者は、心から目標にコミットしている従業員を見極めやすくなるからです。

「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」というアマゾンのミッションがあったからこそ、同社は利用者の生活をより良いものにする新規ビジネスに参入し、そしてそれが成功の要因となっています。

複数のランキングで、アマゾンは顧客満足度でトップにあります。

利用者の信頼こそが、企業が成功する最大の要因であることは疑いがありません。

ベゾス氏自身も以前、株主への手紙にこう記しています。「顧客フランチャイズこそが、最大の資産だ」。

【米国株動向】ズームとシスコ、どちらに注目すべきか?

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最終更新:1/3(日) 11:07

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