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学生に就職を勧めたい大手企業ランキング100

11/28 8:01 配信

東洋経済オンライン

 新型コロナウイルスの感染拡大で、今年の就活はこれまでと様変わりしている。

■入構禁止措置で大学の就活支援が制限

 企業の説明会や企業がたくさん集まって行われる合同説明会が中止になり、学生と企業の出会いの場が減ってしまった。学生は、企業の情報収集がネット中心となり、対面が当たり前だったときと比べて多くがエントリー企業数を減らしているという。一方、企業にとっても、リアルな面接は最後の役員面接ぐらいで、それまではオンライン面接で実施するケースがほとんどだった。コロナ禍が深刻化する前までに実施したインターンシップで集まった学生を中心に採用を展開した企業も多かったようだ。

 大学にとっても就活学生のサポートに苦労した。早くからキャンパスは入構禁止となり、キャリアセンターに行くこともできず、就職相談もオンライン活用で実施されたのは遅かった。

 学生個々の就活状況を把握しきれていない面もあった。先輩の意見も参考にならず、学生にとっては暗中模索の就活だった。

 結果、厚生労働省・文部科学省が調査する「大学等卒業予定者の就職内定状況調査」によると、来年卒業予定大学生の2020年10月1日時点の就職内定率は69.8%にとどまり、昨年より7ポイントダウンした。再び就職氷河期が迫ってきているのかもしれない。

 このような状況の下、5~6月に各大学のキャリアセンターにアンケートを実施し、551校から回答を得た。まずその中で、学生に人気の業種を5つ聞いた。1位は公務員で52.5%、2位はサービスで37.3%、3位は教員で36.2%、以下食品、情報、銀行、商社の順となっている。不安な状況だからこそ、安定した公務員の人気は高い。

 そして具体的に「学生に勧めたい大手企業はどこか」も調査している。それをまとめたのが「大学のキャリアセンターが学生に勧めたい大手企業ランキング」だ。6社連記で記入してもらい、1番目に書いてある企業を6ポイント、2番目を5ポイント、以下4、3、2、1ポイントとして集計した。

■トップはJR東日本

 結果を見ていこう。トップは昨年2位から順位を上げたJR東日本となった。2位はトヨタ自動車、3位は全日本空輸(ANA)、4位はJR東海、5位は日本航空(JAL)と続く。大企業ばかりで、インフラ系企業が多いのが特徴だ。

 このアンケートは、ちょうど緊急事態宣言が発出されていた頃に実施しており、コロナ禍の影響を加味して回答しているものと思われる。ただ、航空各社が正式に採用を中止したのはその後で、今はさらに考え方が変わっているものと考えられる。すでにJR各社は売り上げを落としており、全日本空輸は2022年卒業者の採用も縮小すると発表している。大学生のキャビンアテンダント志望は多いが、採用はストップすることになる。

 企業の採用支援を行っているワークスジャパンの清水信一郎社長は、次のように分析する。

 「キャリアセンターとしては安定した企業を勧めていることがわかる。コロナ禍の影響もあるかもしれないが、インフラ系とメーカーが多いように思える。インフラ系では、JRが全社100位以内に入っている。大学の所在地によって勧める会社は異なると思うが、地場の有名企業として航空よりも安定している。都市開発なども行っていることから仕事内容も多彩で、学生の人気もあるのだろう」

 このアンケートでは、「学生に勧めたい企業を選んだ理由」も聞いている。トップは「安定している」の32.6%で、2019年の調査でもトップだったが、値は26%だったのでそれを上回っている。コロナ禍による景気後退、採用の鈍化をにらんで、安定がキーワードになっているようだ。2番目以下は、「将来性がある」27.3%、「社員を大事にしている」26%、「業界上位である」21.5%の順となっている。

 またコロナ禍で、家で過ごす時間が長くなり、今まで以上にネットを活用した生活に変わったことでIT関連企業の順位の上昇が目立つ。グーグルは、2019年調査の52位から21位に上がり、同様に楽天が121位→34位、ソフトバンクが363位→61位、アマゾンジャパンが102位→67位、ヤフーが94位→81位と順位を上げている。在宅勤務が増えたことから家具大手にも人気が集まっており、ニトリが102位から26位、アイリスオーヤマが130位から50位に順位を上げた。

■総合商社は狭き門で勧めにくい

 こういった人気を集めている企業とは対照的に、学生の人気企業ランキングの上位に来る総合商社やデベロッパーの不動産、生保、損保は上位には出てこない。これは採用人数の差もあるが、採用大学の偏りも理由ではないだろうか。

 大学通信が調査した就職者の大学別人数を見ると、トップのJR東日本は多い順に日本大57人、東北学院大38人、東洋大31人、法政大29人、新潟大28人、早稲田大27人など167大学から採用、女子大もあれば芸術大もある多彩な採用だ。

 これに対し67位の三菱商事は、多い順に慶応義塾大30人、早稲田大28人、東京大18人、京都大11人と4校のみ2桁で、その後は東京外国語大と一橋大がともに4人だった。採用大学は21校と難関大ばかりの厳選採用になっている。国公立大を除くと、私立大は東京の大学からしか採用していない。こうなると、学生に人気があってもキャリアセンターは総合商社を勧めにくい。

 今年の就活は厳しかったが、来年はもっと厳しくなると見られている。同時に、入試にも影響を及ぼしそうだ。なぜなら、就職を考えながら大学・学部を選ぶのは当たり前になっているからだ。来年の大学入試ではそれを見越して、文系より就職の良い理系学部が人気になりそうで、なかでも国家資格と直結する医療系学部が人気になりそうだ。4年後はどうなっているかわからないが、来年入試では安定した職業の人気、安定した企業に強い大学・学部の人気が高まるのは確実と見られる。

東洋経済オンライン

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最終更新:11/29(日) 12:58

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