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逃げたつもりはなくてもひき逃げになるの?

10/30 8:10 配信

あるじゃん(All About マネー)

◆ひき逃げの定義と、取るべき対応を確認しておこう

後を絶たない交通事故。さまざまな形態の交通事故がありますが、今日はその中のひき逃げについて考えてみたいと思います。

ひき逃げ自体が卑劣な行為であることはいうまでもありませんが、少し視点を変えた事例に沿って検証してみましょう。

◆事例:逃げたつもりはないが……ひき逃げか?

Eさんは30分後の商談のために取引先へ向かっていた。大事な商談だが、ここまで思ったよりも道が混んでいて、時間に間に合うか微妙なところだ。

いまは幸いにして道が混んでいないので、このままのペースでクルマを走らせれば何とかなりそうだ。住宅街に入り、小さな交差点に差し掛かった瞬間、左方から自転車に乗った男の子が出てきた。

「危ない!」キキィ~~~~~~!……一瞬の出来事だった。直接ぶつかりはしなかったようだが、ほんの少し擦ったような感覚はあった。男の子の乗った自転車は倒れていた。

Eさん:「ボク、大丈夫?」

ケガはたいしたことはなさそうに見えるが、ひざを少し擦りむいている。

男の子:「うん」
Eさん:「痛いところはない?」
男の子:「うん」

救急車を呼ぼうか迷ったが、ケガはそんなにたいしたことはなさそうだし、救急車を呼んでいたらとても大事な商談に間に合わない。この商談を逃したら大変なことになる……。

Eさん:「ボク、本当に大丈夫?」
男の子:「うん、大丈夫だよ」

Eさん:「じゃあ、おじさんは行くけど、もし痛くなったらちゃんと病院に行くんだよ」

取引先には何とか間に合い、商談も上手くいった。ちょっとハプニングがあったものの大事にいたらずに済んだ。

翌日、自宅のインターホンが鳴った。警察だった。

警察:「Eさんですか?」
Eさん:「はい。何でしょうか?」
警察:「昨日、○○市○○町で、小学生の男の子と交通事故を起こしませんでしたか?」

どうやら、家に帰った男の子が母親に話したところ、心配になった母親が警察に届けたらしい。また、事故現場の向かいにあるマンションの住人が一部始終を見ており、クルマのナンバーを控えていたとのことだった。

Eさんの対応は正しかったのか?

◆悪意はなくても「ひき逃げ」になりうる

結末をあえて書きませんでしたが、皆さんここまで読んでどのように感じたでしょうか?

Eさんは「事故を起こして怖くなって逃げた」など、悪意があって逃げたわけでもありません。しかしこの事例では、軽いといえ人身事故を起こしているにもかかわらず、そのまま現場を立ち去ってしまったケースです。事故ではさまざまな状況があるのでケースバイケースではありますが、このような場合でもひき逃げになることは当然あります。

相手のケガは大きかろうが小さかろうが、それは問題ではありません。

◆そもそも「ひき逃げ」の定義とは

道路交通法上、車両等によって人の死傷や物の損壊があったときに、この車両の運転者等は直ちに運転を停止、負傷者を救護、また道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければなりません。さらに、直ちに最寄りの警察署に報告をしなければならないないとされています(道路交通法を少し簡単に書いています)。

一般的には、これらのことをせずに事故現場から無断で立ち去ってしまえば「ひき逃げ」というわけです。

◆交通事故の発生時、警察への届出はどうする?

警察への届出ですが、いうまでもなく必要です。「何を当たり前のことを」と思った方もいるでしょう。

でも、現場で頼まれたりしたらどうしますか? 例えば……

「免停になってクルマの運転ができないと仕事にならないんです。先月家を買って住宅ローンを組んだばかりなんです。お願いします!」
「会社に知られると困るんです。ちゃんと賠償しますから」

理由はなんでもいいのですが、こうしたことを言われて土下座される勢いで頼まれたら、ちょっと迷いますね。

前述の通り、事故の届出は必要です。人身事故の場合は特に必須です。損害保険会社の対応にも関わってくることなので、これは忘れないようにしてください。

◆警察は勘弁してと頼まれたらどう断る?

それでも事故の現場で頼まれたら断りにくいこともあるでしょう。実際に交通事故現場では、いまこの記事を読んでいるように、じっくり考えて判断できる状況なわけではありません。

そんなときは、損害保険会社や保険代理店などの専門家に連絡して指示に従いましょう。「保険会社が必ず警察に届けるように言っている」など、第三者を引き合いに出せば割と断りやすいでしょう。

◆警察への届出がないとどうなる?

損害保険会社の対応が難しくなることもありますし、また後からでもいいから届出してくれと言われることもあります。

ただ、後から届出するのは結構大変です。警察やその担当者によって若干対応は異なるでしょうが、事故から日が経っていると受け付けてもらえないこともあります。また、わざわざ事故相手と一緒に時間を合わせて警察に行かなければなりません。

事例のような人身事故ではなく、物損事故のみの場合はどうでしょう。本当に軽微な物損事故だけなら、相手の免許証を確認してそれだけで済ませてしまうようなケースもあるでしょう。損保会社でも、こうしたケースなら警察の届出なしでも対応することもあるようです。

それでも中には事故現場での話を後から覆す、知らぬ存ぜぬ、約束を反故にする人などもいます。人身事故でも物損事故でも警察を呼んでおきましょう。

事故の当事者(加害者でも被害者でも)になった場合、自分を守る意味で最低限警察の届出は必要だと肝に銘じてください。

◆損害保険ガイドから今回のポイント

「ちょっとくらいなら」でもひき逃げと見なされることはある。迷ったときには正規の形をとるのがベター。交通事故があったら警察には必ず連絡しよう。

あるじゃん(All About マネー)

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最終更新:10/30(金) 8:10

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