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超一流企業から内定多数の就活生が集う「有料サロン」の気になる中身

10/29 6:01 配信

ダイヤモンド・オンライン

 コロナ禍やオンライン面接への切り替えなどの環境の激変をものともせず、超一流企業の内定を複数獲得するトップ就活生が集う会員制サロンがある。2020年6月に開設したばかりの「トプシューサロン」だ。ベータ版としてスモールリリースした21年卒の会員60人はほぼ全員が超一流企業に内定している。一体このサロンではどのようなことが行われているのだろうか。(ライター 奥田由意)

● 5大商社104人、金融103人 視聴者が続々内定を獲得

 三菱商事27人、三井物産23人、伊藤忠商事20人、三菱UFJ銀行35人、三井住友銀行32人、三菱地所5人、三井不動産6人、電通11人、博報堂8人、P&G5人、デロイト5人……。

 これは、トップ企業の内定獲得を目指す大学生に向けて、就活に役立つ情報をYouTubeで発信する『トップ就活チャンネル』を視聴する学生から届いた内定報告の一部だ。トップ就活チャンネルでは、トップ企業の現役社員や元社員が自らの経験を踏まえて、キャリア形成の考え方やWEB面接の必勝法など本当に必要で役立つ情報を厳選して配信している。それがトップ就活生たちを引きつけ、冒頭のような内定につながっている。

 2020年6月、トップ就活チャンネルを運営するユースフルが新たに立ち上げたのが会員制のサロン「トプシューサロン」だ。会員数は9月時点で600人を超えている。ユースフル副社長でトプシューサロン運営責任者の船越サスケ氏は、サロン開設の背景について「就活を取り巻く環境が大きく変化し、それに伴って学生の新たなニーズが顕在化している。それに対する答えがオンラインサロンだった」と説明する。ニーズは大きく3つあるという。

 1つ目は、就活情報の的確なスクリーニングだ。SNSの発達で、情報の取得はますます容易になっている。情報があふれているからこそ、いかに取捨選択するかが就活で差がつくポイントになる。

 2つ目は、アウトプットの場。インプットは誰にでもいくらでもできるが、エントリーシート(ES)を書く、面接練習をするなどのアウトプット能力を磨く環境は、対面接触の機会が減少していることもあり、圧倒的に不足している。

 3つ目はコミュニティー。学生は、就活仲間が見つからない、OB・OGにどうアクセスしていいか分からない、つながれないと悩んでいる。

 21年卒50人以上の学生へのインタビューを通してこうしたニーズを感じ取った船越氏は、これらの課題を一挙に解決する手段として、オンラインサロンを立ち上げたのだ。

● 一番人気のプログラムは ESの相互添削

 22年卒のサロン会員は約600人。東京大学、京都大学、一橋大学、東京工業大学、早稲田大学、慶應義塾大学の学生が全体の半分近くを占め、トップ企業の内定獲得を目指す意識の高い学生ばかりだという。

 船越氏は「学歴のみで入会を決めているわけではなく、応募時のESを見て、目指す視座の高さを選考基準にしている」と語る。1980円という月会費は学生にとっては決して安いとは考えていない。だからこそ、やる気があり、サロンを「使い倒す」という気概のある学生が多いという。会員へのアンケートの回答で一番多いのは、「高い意識を持つ仲間と切磋琢磨できる機会があるのがありがたい」という声だ。

 サロンには、現役の外資系企業の社員や大手企業のOB・OGが運営、または外部アドバイザーとして15人ほど参加し、プログラムの作成に協力している。21年卒で各業界のトップ企業の内定を総なめにした学生たちもインターンとして10人ほど運営に携わり、内定につながる最前線の厳選情報やノウハウを提供する。

 具体的なプログラムでは、ES本のベストセラー『納得内定をめざす しばもん流ESの書き方』の著者しばもん氏や、日本経済新聞を最速で解説する南祐貴氏をゲスト講師に迎える特別講義があるが、最も人気があるプログラムは、学生同士によるES添削ライブだという。

 社会人が添削した方がいいのではないかと思うかもしれないが、船越氏は「学生同士だからこそ、互いのガクチカ(学生時代に頑張ったこと)や志望動機を見て気づきが得られる。こういう言い回しは説得力が足りないとか、これは印象に残るとか、等身大だからこそいろいろなことに気づいて自分のESをブラッシュアップできる。相互添削で実力が上がるというのは、基本的に一対一でサービス提供する従来の就活サービスにない発想」と自負する。

 このようにして学生にアウトプットの場を提供し、学生同士のコミュニティー形成を促すことで、先述した2つ目と3つ目のニーズを満たしている。

 さらに、1つ目の情報のスクリーニングに関しては、船越氏やサロンのアドバイザーが就活領域を見ているプロとして取捨選択しつつ、内定を獲得した人たちの最新の情報や感度もきちんと反映させて、情報が古くならないように留意している。

● 謙虚で切り替えが早い トップ就活生の共通点

 サロンに集うトップ就活生たちには3つの共通点があると船越氏は言う。1つ目は、自分より優秀な人と仲間になり、その仲間と磨き合えること。2つ目は、謙虚で、自分の足りないところを素直に認め、アドバイスを受け入れることができること。失敗から学ぶことができるので、吸収が速く成長も速いのだ。3つ目は、メンタルコントロールができることだ。「就活は1年間のマラソン。途中で一喜一憂していては持たない。優秀な人は切り替えが早く、だめだったら、割り切って、なぜだめだったのかを冷静に分析した上で、さっさと次に向かっている」(船越氏)。

 サロンの学生は、さぞや自慢できる学生時代のエピソードを持っているかと思いきや、船越氏は「スポーツで全国一位になったとか、そういうエピソードの強度はあまり重要ではない」と言い切る。「企業は、その学生が、ビジネスの現場で頑張れるかどうか、考え抜ける資質があるかどうかという『再現性』を見ている」からだ。

 つまり企業は、その学生がどんなにすごいことをしたかではなく、小さな課題でも自分で問いを立て、仮説検証し、課題解決した経験、足りないところは仲間を集めてやれたかどうかという点を見ているのだ。「ビジネスシーンを具体的にイメージしながらエピソードに関連付けて話せるエピソードの“深さ”が重要」(船越氏)なのである。

 では、自分の経験をビジネスシーンに関連付けて話せるようになるためにはどうすればいいのか。船越氏は長期のインターンシップへの参加を勧める。コロナ禍で景気が停滞する中、採用人数を絞る企業も出てくる。そうなると、企業は従来型の、採用してから伸びそうな学生を採る「ポテンシャル採用」から、「即戦力重視」へとかじを切ることが想定される。そこで長期インターンシップの経験というのは大きな武器になるだろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、22年卒の就活生は先行きへの不安を募らせているだろう。しかし船越氏はこうアドバイスする。

 「自分で変えられるものと、変えられないものを明確に分けて考えること。今悩んでいる学生は、自分で変えられないことに対して悩んでしまっている。就活のオンライン化や大学に行けないことなどは、現状では変えられないルールであって、そこで悩んで時間を使うのはもったいない。

 逆に、そこで気持ちを強く持ち、現在の状況をポジティブに捉えて楽しく就活することができれば、周りがネガティブになっている分、その学生の差別化要素につながる。努力量や行動量など、自分で変えられるものにしっかりフォーカスしてほしい」

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最終更新:10/29(木) 12:16

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