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オンライン会議を制する人が実践する工夫4つ

10/28 8:21 配信

東洋経済オンライン

新型コロナウイルスによる影響もあり格段に増えたオンライン会議。これまでの対面の会議に比べて、反応が捉えにくく、いまだに慣れない……という声も多く聞かれる。オンライン会議において、無駄を省き生産性を上げるためにはどうすればいいか?  プロファシリテーターであり『ゼロから学べる!  ファシリテーション超技術』の著者でもある園部浩司氏に、オンライン会議を行ううえでファシリテーターがするべきこと、参加者と共有しておきたいことなどのポイントを教えてもらった。

■オンライン会議における4つのポイント

 テレワークが一気に加速している昨今、オンラインでの会議が激増しているという人も多いでしょう。

 私も、新型コロナウイルス感染拡大防止による自粛が始まってからは、ほぼすべての仕事が延期となり、数名から100名近い参加者まで、さまざまな規模のオンライン会議や研修を実施するようになりました。

 ここでは、私がこれまで培ってきたリアルの会議のスキルをもとに、オンライン会議でリアルと同じ生産性を出せる方法をご紹介していきましょう。

 会議を主催するファシリテーターとして、オンライン会議の場合はリアルの会議以上に気配りが必要となります。ポイントは次の4つです。

1 主催者/ファシリテーターは通信環境を万全にしておく(カメラ・マイク)
2 開始5分前にはログインし、余裕を持って参加者を迎える
3 事前もしくは会議開始時に参加者の環境/操作確認を丁寧に行う
4 オンライン会議のルールを作成し周知する
 ファシリテーターとして、オンライン会議ではリアルの会議に加えて多くの課題が加わることになります。

 さらにツールを操作するという大きな負荷がかかってきます。

 実際にやってみるとわかるのですが、操作しながらファシリテーションするのは慣れが必要になります。人数が多い場合はさらに大変です。

 リアルの会議では、ファシリテーターと参加者だけでしたが、オンライン会議で少し複雑なファシリテーションを行う場合は、ツールを操作する人を別に立てるのも1つの手だと思います。

 ファシリテーションに慣れている人も、オンライン会議での実践はなかなか難しいかもしれませんが、学んできたこと、リアルで実践してきたことに自信を持ってトライしてみましょう。リアルでの学びや経験は必ずオンライン会議でも生きてくるはずです。

 次からは、以上の4つのポイントを踏まえて、具体的な策を解説していきましょう。

■コミュニケーションを増やすための4つのルール

 オンライン会議の最大の課題と言っても過言でないのが、反応が捉えにくいということです。これをいかにリアルの状態に近づけることができるか、これがオンライン会議のファシリテーションを行ううえでの最大の解決テーマです。

 ファシリテーションを行うとき、反応をお互いが捉えるというのはとても重要です。共感してもらえているか、不機嫌な人はいないかなど、つねに人は相手の反応をキャッチしようとしています。

 ですから、自動的にメイクや変装ができるアプリや、仮想背景機能なども活用しつつ、できる限り顔出し(ビデオオン)で臨むようにしましょう。

 それでは、限られた条件の中で、どのようにお互いの反応を伝え合うか解説していきたいと思います。

① リアクションはいつも1.5倍に
 身振り手振り、表情は、いつもの1.5倍にしましょう。
メラビアンの法則は、ご存知ですか。人と人とが直接顔を合わせるフェイス・トゥー・フェイス・コミュニケーションには、次の3つの要素があります。

・言語……7%
・声のトーン(聴覚)……38%
・身体言語(ボディーランゲージ)(視覚)……55%
 メラビアンの法則によれば、非言語コミュニケーション(38+55%)のほうを、言った通りの言葉(7%)よりも信用するとの研究結果が出ています。

 つまり人は、非言語情報(声&身体言語)から多くの情報を受け取って判断しているということなのです。言葉と矛盾が起きたときは、身体言語を優先して受け入れているのです。

 リアルな会議では、言葉では「YES」と言っていても、表情が暗かったりした場合、「納得していないな」「NO なんだな」とファシリテーターとしてキャッチすることができます。オンラインの会議で、そこまで読み取るのは難しい場合がありますが、だからこそ、ファシリテーター自らがいつも以上に身振り手振りなどの非言語情報を意識する必要があるのです。

 ボディーランゲージの基本は「大きくうなずく」です。それ以外にもOKのときは大きな丸を描いてみたり、拍手のジェスチャーをしたり、身振り手振りでできる限り反応を届けましょう! 

 ただし同時に、言葉にできることはできる限り「発する」ことも意識してください。

 いくら大きくうなずいたとしても相手に見えないこともあるので、「いいですね!」などと、いつも以上に声に出すようにします。

② 声のトーンに感情を乗せる
 声も、大きなカギを握ります。声のトーンで、こちらの感情を伝えることができるからです。

 いつも以上に声のトーンに感情を乗せることで、場づくりを演出します。
先ほど、メラビアンの法則についてお伝えしましたが、オンライン会議のときは身体言語が減少するので、これまで以上に声のトーンでメリハリをつける、身体表現していたことを「声に出す」といったことが重要となります。

③ ツールのコミュニケーション機能を活用する
 ツールによっては「いいね!」や「拍手」を表現するアイコンが用意されています。また、チャットなどに書き込んでもいいと思います。積極的に活用しましょう。

④ ルールにする
 このように反応を伝えることを全員で意識・実行することを「ルール」にするといいと思います。1人だけやっていると恥ずかしいかもしれませんが、ルールとなると各自実践しやすいものです。ファシリテーターとして、会議の冒頭で少し時間を取ってでも、説明するといいでしょう。

 ファシリテーターが積極的にこれらのことを実施するのは言うまでもありませんが、これまで以上に一人ひとりがコミュニケーション力を高める必要があります。

■リアル会議以上にテンポよく進行する

 このほかに、オンライン会議の課題についてその他の解決策や工夫するポイントをお伝えしましょう。

インターネット環境を改善しないと会議で取り残される
 「落ちた!」。再度ログインして、少ししてまた「落ちた!」。

 参加者の中にこのような状態の人がいたら気になって会議どころではありません。これまでオンライン会議でも会社の支店間等、比較的ネットワーク環境が良いところであれば問題ありませんでしたが、テレワークでは個人のWi-Fi 環境に左右されてしまうことが現状だと思います。

 快適にオンライン会議を行うには、ネットワーク環境の強化が最優先です。私が複数のオンライン会議のサービスを使用してみたところ、サービスによっては通信負荷の高いものもあり、ネットワーク環境の高い人としか会話が成立しませんでした。また、マンションなどの共有Wi-Fi の場合、利用者が多い時間帯などは不安定になることもあります。

 月額数千円のコストはかかってしまいますが、投資を惜しまずに自宅でのWi-Fi 環境を整えることが重要です。

「順番に指名」「発言のサイン」で会話のリズムをよくする
 会議ではテンポが大事で、会話もリズムが乱れるとイマイチ盛り上がりに欠けてしまいますが、オンライン会議では話し出すタイミングが取りにくいものです。

 ここは、ファシリテーターが積極的に進行管理します。リアルのときと同じように、順番に指名するようにしましょう。

 ただし、オンラインの場合には、1画面におさまらない人数の場合、誰に発言してもらったかがわからなくなるため注意が必要です。リアルと違って、コロコロ画面の位置が変わりますし、自分と参加者が見ている画面での人の並びが同じとは限らないので「時計回りで1人ずつ話してください」といった方法も使えません。

 こうした状況に陥らないためには、ファシリテーターは「参加者名簿」を手元に用意し、発言を促すときはその名簿を見ながら行うと、指名漏れやダブりを回避できます。

 また、発言するときは挙手する、もしくはなんらかのアイコンでサインを出す等のルールを事前に決めておくのも、発言のコントロールをスムーズに行うコツです。

 ファシリテーターは、リアルのとき以上に、テンポよく進行するように心がけましょう。

参加者への個別対応で「ツールに不慣れ」を解消する

 そもそも現状では、オンライン会議に大きな抵抗感を抱く人が多くいるのは否めません。理由としては「操作がよくわからない」「覚えるのが面倒」だという人が多いようです。

 会議が始まってから、ログインできない、音が聞こえない、画面が見えないといった人がいると、その人の対応に時間を取られ多くの人の時間を無駄にしてしまいます。

 こういったことがないよう、ファシリテーターは、会議前にできる限りの準備をしておきます。

 私は、会議開始の時間15分前に「会議室」を開場し、操作に不慣れ、不安な方向けにレクチャーする時間を取るようにしています。画面オンオフ、マイクオンオフ、チャット機能、画面共有方法等、基本的なことを教えるだけで随分と違います。きちんと画面が映っているか、音が聞こえるか等通信環境の確認もします。ログインできない、などもよくあることですので、この時間でなるべく解消するようにします。

 また、会議のオープニングでは念のため基本操作や通信環境の確認を全員と行います。アイスブレイク代わりに1人ずつ軽く話してもらいながら確認するのもいいでしょう。こういったことをある程度時間をとって対応することも当面は必要ではないかと思います。

■意識的にこまめに「伸び」を

15分に1回の「伸び」でリラックス状態をキープする
 オンライン会議は最初慣れないこともあり、リアルな会議より疲れを感じることがあります。画面を注視することで、同じ姿勢になりやすいのも原因の1つかもしれません。

 リアルな会議では1時間以上の会議でない限り休憩をとることはありませんが、オンラインではこまめに伸びを意識的にして、なるべくリラックスした状態をキープできるようにしましょう。ファシリテーターが「少し伸びしましょうか?」と声がけし、15分に1回程度軽く伸びを参加者全員でするように促したいものです。

名刺交換について
 Sansan などデータで名刺管理するサービスを提供する会社が「オンライン上で名刺交換できるサービス」をリリースしています。初対面の場合、名刺をもらうと「お付き合いが始まるな!」という気持ちになるので、活用してみるといいかもしれません。

 これからの時代、新型コロナウイルスが収束したとしても会議のオンライン化はますます進んでいくでしょうから、インターネットに不慣れだという人でもオンライン会議に慣れていく必要があります。ぜひ良質なオンライン会議を行うために、ここで挙げたポイントを参考になさってください。

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最終更新:10/28(水) 14:06

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