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住宅ローン完済の平均が73歳に 年齢制限引き上げは老後破産の引き金になる可能性も?

10/26 15:05 配信

THE PAGE

 住宅ローンを完済する平均年齢が大幅に上昇し、すでに73歳に達していることが明らかとなりました。背景にあるのはマンション価格の高騰で、金融機関はこうした事態に対応するため、完済時年齢をさらに引き上げる方向性です。しかしながら、高齢者が多額の住宅ローンを抱えた場合、老後破産など新たな問題の引き金になる可能性もあります。

 住宅金融支援機構のデータを使って日本経済新聞社が分析を行ったところ、2020年度における住宅ローン利用者が完済を予定している平均年齢は73歳でした。2000年は68歳だったので、20年で完済年齢は5歳も上昇しました。年齢が上がった理由は、住宅の取得時期が遅れていることと、ローン期間が長くなっていることです。この2つの背景となっているのがマンション価格の高騰なのはほぼ間違いありません。

 首都圏マンションの平均販売価格はすでに6000万円を突破しており、約20年で1.5倍に上昇しました。世界経済の拡大で、海外の物価水準が高騰し、資材価格が上昇。これが建設費の高騰を招いています。6000万円というレベルになると、頭金の確保だけでも大変な水準ですから、住宅を取得する年齢は上がらざるを得ません。2000年代の平均的な取得年齢は30代後半でしたが、2020年では40歳を突破している状況です。金額が上がれば、当然、ローンの総額も増えることになります。マンション価格が上昇しているにもかかわらず、日本人の所得はほとんど伸びていませんから、当然の結果としてローンの返済期間は長くならざるを得ません。

 マンション価格の高騰は海外要因なので、下がりようがないというのは、専門家の間では常識でしたが、メディアの記事は、事実ではなく、マンション価格が下がって欲しいという読者の願望をベースに作られることも少なくありませんから、価格が暴落するというトーンの記事ばかりが目立つという状況でした。タイミングを待っているうちにさらに価格が上がってしまったという人も多いでしょう。

 こうした事態を受けて金融機関側は完済までの年齢制限をさらに引き上げたい意向で、住宅業界もフラット35(住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する住宅ローン)の年齢上限を85歳まで引き上げるよう政府に求める方針です。しかしながら85歳の段階で十分な収入を確保できる人はごくわずかですから、そもそもこの条件でローンを組める人は少数派でしょう。加えて、年齢を引き上げることによって、老後破産などが増加する可能性があることも否定できません。首都圏で家を持つというのは、本当に夢の話となりつつあります。

(The Capital Tribune Japan)

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最終更新:10/26(月) 15:05

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