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バフェット氏が日本の“商社株”に投資した理由とは?専門家は「金価格との連動性に注目した結果」「経営の非効率を解消すれば株価上昇が期待できるから」と分析!

10/24 21:21 配信

ダイヤモンド・ザイ

 “伝説の投資家”ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが、不人気だった日本の”5大商社株”に投資した理由とは? 

 発売中のダイヤモンド・ザイ12月号の大特集は、「どんな相場でも生き抜ける! 【安定投資】入門」!  コロナ・ショック後、世界的に株価の上昇基調が続いていたが、ここ最近の株式市場には、さまざまな”変化の兆し”が見られる。相場の流れが変わり、これまで絶好調だった成長株が急に失速する恐れもあるため、ここらで”安定投資”に切り替えるのも一案だ。

 そこで、この特集では「安定」をキーワードに、注目すべき投資対象を紹介。「10年間もずっと増収増益の株」や「”ド安定”高配当株」「連続増配株」、株主優待名人・桐谷広人さんが推奨する「株主優待株」などを取り上げており、いずれも”安定投資”に最適だ。なお、特集では、長きにわたって安定的に成功し続ける著名投資家・バフェット氏の投資手法も紹介。先日、バフェット氏が日本の”5大商社株”に投資したことが話題になったが、今回はその理由を分析した記事を抜粋するので、参考にしてほしい! 

●バフェットが商社株を買ったのは「金」が上がると見ているから! 
商社株以外に金鉱株やエネルギー関連株への投資も活発に
 ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社のバークシャー・ハサウェイが、日本の5大商社株(伊藤忠商事・丸紅・三井物産・住友商事・三菱商事)を、それぞれ時価総額の5%程度、合計6600億円分買ったことが、2020年8月30日に明らかになった。

 日本の商社株はあまり人気がなく、これまで株価は割安に放置される傾向にあった。では、バフェット氏がそんな商社株に目をつけた理由とは何か?  分析力に定評があるSBI証券・チーフストラテジストの北野一さんと、楽天証券経済研究所・客員研究員の山崎元さんに話を聞いた。

 まず、北野一さんは「バフェット氏は総合商社の将来性ではなく、商社の株価が金や資源価格と連動しやすい点に注目した」と分析する。理由は、FRB(米連邦準備制度理事会)がインフレ(物価上昇)が起こりやすい政策へとシフトしたからだ。

 「これまでFRBは、”雇用の拡大”と”物価の安定”を目的に金融政策を行っていました。しかし、今は新型コロナウイルスによる不況から脱却するため、”雇用の拡大”のみに重点を置いています。つまり、高いインフレ率を許容するということです」(北野さん)

 FRBだけでなく、ECB(欧州中央銀行)、日銀など世界各国の中央銀行も、金融緩和を続けている。金融緩和とは、中央銀行が民間の銀行を通じてたくさんのお金を出回らせることで、経済活動を活発化させるための政策だ。これにより景気が上向き、インフレが進みやすくなる。

 近年は金融緩和をしても、あまりインフレにならなかったのだが、「ここに来て異変が起きている」と北野さんは言う。インフレ時に上がりやすい金価格が、株価以上に上昇しているのだ。

 「NY金価格の上昇率は、米国を代表する株価指数であるS&P500指数の上昇率を大きく上回りました。前回、同じような上昇率を記録したのは2002年でしたが、その後、約9年間は株価の上昇力が弱く、金や資源価格の急騰が続いたのです。今後、同様のことが起こるとバフェット氏は予測しているのかもしれません。実際に、バークシャー・ハサウェイは今年に入ってから、金鉱株やエネルギー関連株に投資しています」(北野さん)

 また、バークシャー・ハサウェイは巨額な資金を運用しているため、「直接、金を買うよりも、時価総額の合計が14兆円を上回る5大商社のほうが買いやすかった」と北野さんは分析する。「もちろん、配当利回りの高さや、株価が割安である点も投資を決める要因になったはずです」(北野さん)

●バフェット氏は90歳になった今も投資法を進化させている! 
日本の商社株に注目したのは"経営が非効率”だったから⁉
 一方、バフェット氏が総合商社を買ったのは、「『分散投資』のメリットに気付いたからではないか」と、山崎元さんは分析する。

 これまでバフェット氏は、どちらかというと分散投資には否定的な立場だった。ここへ来て考え方を変えたということだろうか。

 もっとも、バフェット氏はこれまでにも投資スタイルを変化させている。そもそもバフェット氏の投資の原点は、株価が割安な株に投資する”バリュー株(割安株)投資”だった。

 「バリュー株投資は、投資した時点で株価が割安でも、適正水準まで上昇したら、原則として売らなければなりません。ただし、売却すると、税金や売買手数料、自分の売買による株価変動といったコストがかかるという問題があります。これに対し、競争上の優位性を持つ高収益企業なら、長期的な業績成長が期待ができるので、売らなくていい。だからバフェット氏は、”バリュー株投資”から長期成長を続ける”偉大な企業への長期投資”にシフトしたのです」(山崎さん)

 今回の商社株への投資も、”偉大な企業への長期投資”の一環なのかといえば、それとはまた違う。なぜなら、日本の総合商社は多くの事業が競争にさらされていて、利益率が高くないからだ。では、なぜ投資したのか。ここで、先に挙げた「分散投資」の考え方につながる。

 「米国人のバフェット氏から見て、日本株への投資は”国際分散投資”でもあります。これまで分散投資に否定的だったバフェット氏が、今あえて分散投資をしているのは、巨額の資金を運用していることも影響していると思いますが、考え方の変化を感じます。米国企業は経営効率を徹底しているため、無駄な現金を持っていない企業が多い。一方で、日本企業の多くは効率が悪い。金融論的には、米国企業のように株主向けの経営に変えるだけで、株価上昇が期待できる」(山崎さん)

 つまり、改善の余地があるからこそ、日本株に分散投資をした可能性が考えられるというのだ。

 それにしても、すでに90歳を迎えていて、これ以上ないほどの成功を掴みながら、新たな投資に挑戦し続けるバフェット氏には恐れ入る。その「進化」を、多くの投資家も見習うべきだろう。

 さて、ここまでダイヤモンド・ザイ12月号の大特集「どんな相場でも生き抜ける! 【安定投資】入門」から、著名投資家ウォーレン・バフェット氏に関する記事を一部抜粋して紹介した。誌面では、バフェット氏の銘柄選びのポイントなども紹介しているので、併せてチェックしてほしい! 

●相場の変化に強い”最強”の投資対象を探すなら、
ダイヤモンド・ザイ12月号をチェック! 
 今回は、発売中のダイヤモンド・ザイ12月号の大特集「どんな相場でも生き抜ける! 【安定投資】入門」から、一部を抜粋して紹介した。

 ダイヤモンド・ザイ12月号の巻頭特集は、「バブル警報発令中! 【日本株】買うべきか引くべきか」。コロナ・ショックで暴落した後、株価は急回復しているが、経済はまだ低迷中なので、さすがに”上がりすぎ”という見方もある。この特集では、ストラテジストやエコノミストによる2021年の株価予測やその根拠などを解説しているので、長期的な投資計画を立てる際に役立つはずだ。

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最終更新:10/24(土) 21:21

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