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新しい「iPad Air」進化を遂げた4つのポイント

10/22 13:21 配信

東洋経済オンライン

 アップルは10月23日に、第4世代となるタブレットの中核モデル「iPad Air」を発売する。アメリカ時間9月15日のイベントで発表された新モデルは、デザイン、処理性能をまったく新しいレベルに引き上げており、日本では64GBのWi-Fiモデルが6万2800円~となる。

 iPad Airはスペースグレイ、シルバー、ローズゴールド、グリーン、スカイブルーの5色展開となるが、スカイブルーを実際に使ってみたので、4つのポイントから読み解いていこう。

■新しい、見慣れたデザイン

 iPad Airはデザインが新しくなった。ディスプレー面から背面にかけてその面積が絞り込まれるように湾曲し、膨らみを帯びたデザインはiPad初代からの意匠だったが、最新モデルはディスプレー面と背面の面積は同じで、側面が垂直に立ち上がるスタイルとなった。つまり、厚みが6.1mmで均一な単なる板となった。

 このデザインは2018年に刷新されたiPad Proと同じデザインで、その11インチモデルとは、247.6mm×178.5mmの外寸も共通化されている。このため、iPad Pro向けのMagic Keyboardやカバーなどのアクセサリーも共通化される。ちなみにiPad Pro 11インチモデルの厚さは5.9mmでiPad Airより薄いが、iPad Airのほうが13g軽い。

 結果として、体感的にはより軽く感じ、左手で持って右手でApple Pencilでメモを取ったり、電子書籍や雑誌、動画を楽しむ際にも、安定して長時間の読書や視聴を楽しむことができる。100%リサイクルアルミニウムのボディは、淡く親しみやすいブルーに染められており、見た目の軽快さを増している。

 組み合わせるのはProと同じ縁なしの液晶「Liquid Retina」だが、サイズは10.9インチとなっており、可変リフレッシュレートの「ProMotion」は省かれ、また最大輝度もProより100ニト少ない500ニトとされている。高色域P3への対応や、環境光に応じてホワイトバランスを調整するTrue Tone、反射防止コーティングなどには対応する。

 Proモデルとの違いは、内側のカメラに深度を計測するセンサーが搭載されていないことだ。そのため、ポートレート撮影や自分の表情に応じてキャラクターが動くミー文字は利用できない。ちなみにiPhone SEはA13 Bionicとの組み合わせで、TrueDepthカメラなしでもポートレートセルフィの撮影ができることから、iPad Airでも取り組んでほしかったポイントだ。

 iPad Airの処理性能は、ミドルクラスのノートパソコンに肩を並べるほどにまで向上していた。ビデオ編集やグラフィックス処理、ARなど負荷の高いアプリも軽々こなすし、将来にわたって同じ性能を発揮し続けるため、iPad Airを長く使っていこうと考えている人にとっても、この性能の高さは未来への安心感になる。

 iPad Airには、最新となるApple Silicon、A14 Bionicが搭載される。iPhone 12と同じチップが搭載されるが、その処理性能については差がついており驚かされた。iPad Airでベンチマークアプリ「Geekbench 5」による計測を行ったところ、シングルコア1589、マルチコア4242という処理性能のスコアが出た。

 iPhone 12と比べると、シングルコアの性能は同じだが、マルチコアでは10%ほど高速であるという結果が出たのだ。ちなみに4242というスコアは、2020年に発売されたMacBook Pro 13インチに搭載されるIntelの第10世代Core i5と同等の性能である。

 グラフィックス性能の計測では、Metalで12383というスコアだった。この性能は前述のMacBook Pro 13インチより20%高い性能を発揮しており、iPhone 12は9355であったことから、同じチップでもiPad Airのほうが約30%高速であるという結果だった。

 以前のiPad Airと同じA12 Bionicチップを搭載する第8世代iPadと比べると、処理性能もグラフィックス性能も2倍の数値となっており、iPad Airとの間に大きな性能の差が存在していることもわかる。

 A14 Bionicを搭載するiPhone 12は、SmartHDR 3、シーン解析、空を分離して処理するなど、その処理性能によってカメラ機能を大きく向上させ、Dolby Visionでの10ビットHDRビデオ撮影にも対応した。しかしiPad Airではこのあたりの最新のカメラ機能はサポートされず、現段階ではDolby Visionでの撮影にも対応しない。

■「指紋認証」も進化

 iPad Airのディスプレー側にはTrueDepthカメラが搭載されない。そのため、従来どおり指紋認証のTouch IDが形を変えて引き継がれた。iPad Proと同様にディスプレー面にホームボタンは配置されていないので、縦に構えた上部のトップボタンが、Touch IDセンサーを内蔵する進化を遂げた。

 Touch IDを初期設定する際は、指を、ボタンを押さない程度に押し付けながら指紋を読み取らせる。何度も位置を変えながらペタペタとスキャンし、指先を満遍なく読み込んだら、次からはその指でロック解除やApple Payの支払いを行うことができるようになる。

 iPadを縦長に持つと、Touch IDは上部になり、右手人差し指でのロック解除が便利。しかし横長の場合、上にApple Pencilの充電・装着ができるよう、Touch IDは左上に移動する。Magic Keyboardなどに装着している場合も同様だ。今度は左手人差し指でのロック解除が便利になる。

 そのため、初期設定時に、1つの指を登録したら、別の指も登録するか尋ねられる。筆者は最初に左手人差し指しか登録しなかったが、後から別の指の登録を勧められた理由に気づいた。

 これまでTouch IDは丸いホームボタンに内蔵されていた。しかし新型iPad Airではかなり大型化された細長いトップボタンに内蔵された。指紋読み取りのため、トップボタンの平面は広げられ、縁には指が触れたことを検知する金属、その内側はサファイアクリスタルが仕込まれた。

 レビューした機材はライトブルーだったためか、サファイアクリスタル部分も淡くブルーに染められているように見える。

■iPad完結のワークフロー拡大

 iPad Air発売の直前、ロサンゼルスからの中継で世界最大のクリエイティブの祭典「Adobe MAX」がアメリカ時間10月20~22日にオンライン開催された。プレゼンテーションの中で、AdobeはiPad向けアプリの充実と、iPadを用いたデモを多用し、ある意味で新しいクリエイティブの中心的なデバイスとして位置付けている様子を見せた。

 定番画像編集アプリ「Photoshop」と日本でも人気が根強い「Illustrator」がiPad対応を果たし、クラウドを通じてパソコンとファイルが共有され、2020年の新機能として、クラウド上の作品を友人やコラボレーションを行うチームメンバーに共有しながら編集することができるようになった。

 さらに、写真編集・現像アプリ「Lightroom」、ビデオ編集アプリ「Premiere Rush」、絵筆の再現に長けたドローイングアプリ「Fresco」と、一連のクリエイティブアプリはすでにそろっている状態で、加えてよりカジュアルに画像やビデオを作成できる「Spark」アプリも機能強化が続く。

 クリエイティブ作業ですら、iPadとクラウドによって、パソコンに頼らないワークフローを構築し終えているのだ。チャット、ビデオ会議、ファイル共有、文書作成など、BtoBサービスもモバイルアプリをほぼ必ずリリースし、iPadでのシンプルな仕事環境の実現を助けている。

 iPad Airにはまだ、パソコンほどの自由度はないかもしれない。しかし、パソコンとは異なる方法で、すでに仕事やクリエイティブの中核を担うデバイスとして成熟しており、単にユーザーがそれに気づいて取り入れるかどうかの問題なのだ。

東洋経済オンライン

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最終更新:10/22(木) 13:21

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