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東芝の株主総会、議決権行使に日本政府が介入との報道 本当なら日本の株式市場の信頼性は大きく揺らぐ

9/30 6:30 配信

THE PAGE

 7月31日に開催された東芝の株主総会の前に、経済産業省が議決権の行使をめぐって海外の投資家に接触していたと海外メディアが報じています。一部の投資家は議決権の行使について東芝の提案を支持するよう促されたと解釈しており、もしこれが本当であれば、日本の株式市場の信頼性が大きく揺らぐことにもなりかねません。

 英ロイターによると、東芝の株主総会が開催される前に、経済産業省の幹部が海外の複数の株主に接触し、他の株主と協議していないかについて探りを入れたとのことです。経産省側が特に関心を寄せていたのは、東芝の意向とは異なる取締役候補者を提案していた株主との関係についてで、もしこの記事に書かれていることが本当だった場合、取締役選任という議決権の行使に日本政府が介入した可能性も出てきます。

 2020年5月に改正外為法が施行されており、新しい法律では、海外投資家が役員選任などで提案を行う場合には事前の届け出が必要となりました。また、提案を行う株主だけでなく、議決権の行使について他の投資家が同意しているケースについても事前届け出の対象です。記事に書かれていることが本当だった場合、経産省はこの法律を根拠に、海外投資家が行っている東芝の意向と異なる提案について他の株主が同意していないか調査したということになります。

 しかしながら、この法改正については日本企業のコーポレートガバナンス(企業統治)を低下させ、日本の株式市場の信頼性を損ねる可能性があるとして、一部の専門家や証券業界などから疑問の声が上がっていました。ロイターの記事では、接触を受けた株主のうち1名は、議決権の行使について日本政府が影響を与えるために接触してきたと受け止めています。

 仮に法改正が妥当であるとした場合でも、どこまでを事前協議とするのかの定義はあいまいで、場合によっては恣意的な法の運用になりかねません。海外投資家が政府からこのような接触を受けた場合、一定割合の投資家が議決権の行使について日本政府が介入していると捉えるはずです。

 この情報をロイターに提供した関係者は匿名を条件に取材に応じているとのことですが、新聞社や通信社といったメディアは通常、情報の信憑性について確認作業を行いますから(いわゆるウラ取り)、根拠のない作り話である可能性は低いと思われます。少なくともグローバルな金融市場では、これは本当のことであると解釈するでしょう。

 そうなると、日本企業への投資はリスクが高いということになりますから、海外からの投資が抑制される可能性が出てきます。安倍前首相は、海外投資家に対して日本企業に投資するよう強くアピールしていましたが、現実には逆のことが行われているようです。

(The Capital Tribune Japan)

THE PAGE

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最終更新:9/30(水) 6:30

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