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コロナで基準地価「3年ぶりに下落」、物件価格への影響は《楽待新聞》

9/29 20:30 配信

不動産投資の楽待

本日(29日)、2020年の「基準地価(都道府県地価調査)」が公表された。

国土交通省によると、基準地価の全用途平均は2017年以降、3年ぶりに下落した。用途別に見ると、住宅地では前年からさらに下落幅が拡大。商業地は昨年までの上昇傾向から下落に転じている。

本記事では、公表された基準地価のデータを紹介する。公示地価や相続税路線価など、今年に入ってからさまざまな土地価格のデータが公表されているが、いずれも1月1日時点の調査結果。コロナショック以降の土地価格が数値に反映されるのは今回が初めてだ。市況を把握するひとつの目安として、投資家もチェックしておくとよいだろう。

■基準地価の全用途平均「3年ぶりに下落」

調査結果を見ると、基準地価の全用途平均は2017年以降、3年ぶりに下落に転じた。

全国平均は0.6%の下落とマイナスに転じた。三大都市圏は昨年の2.1%上昇から横ばいに、地方圏は下落率が0.5ポイント拡大し0.8%のマイナスになった。また、下落地点数の割合は48%から60.1%と5年ぶりに6割を超えた。上昇地点数は21.4%にとどまった。

全用途平均や住宅地については、もともと下落傾向にあったが、今回さらに下落幅が拡大。商業地は昨年の上昇傾向から下落に転じた。全用途平均・住宅地・商業地のいずれも、札幌市・仙台市・広島市・福岡市など一部の地方都市では上昇を継続したが、上昇幅は縮小。その他の地域では下落幅が拡大した。

特に影響が見られたのは商業地だ。全国平均は昨年の1.7%上昇から0.3%の下落に落ち込んだ。住宅地も全国で0.7%の下落だったが、商業地のほうが、落ち込みが大きいことがわかる。

エリア別に見ていくと、住宅地は東京圏、大阪圏が2013年以来7年ぶりに、名古屋圏は2012年以来8年ぶりに下落に転じた。商業地は東京圏、大阪圏では上昇傾向が継続しているものの、上昇幅が縮小。名古屋圏は2012年以来、8年ぶりに下落に転じた。

今年の基準地価は、2019年12月以前と2020年1月以降とで傾向が一変した点も特徴的だ。国交省によると、2019年7~12月は、交通利便性のよい住宅地やオフィス需要の強い商業地、訪問客増加により需要増加が見込まれる地域などを中心に、地価の回復傾向が続いていた。しかし、2020年1~6月は、新型コロナウイルス感染症の影響から需要が弱まり、総じて上昇幅の縮小、上昇から横ばい、または下落に転じたと見られている。なお、前半から下落が継続していた地域においては、下落幅の拡大も見られた。

■今後も下落は続くのか

そもそも基準地価とは、基準地価とは全国の「基準値」1平米あたりの価格。公示地価や相続税路線価は1月1日時点の価格であるのに対し、基準地価は7月1日時点の価格を示す。そのため、今回の基準地価はコロナショック以降の土地価格が反映された初めての数値と言える。

では、土地価格の下落傾向はいつまで続くのだろうか。住宅評論の第一人者で、年間200件以上の物件取材を行う櫻井幸雄氏は、「下落はコロナショックの影響」とした上で、このように話す。

「2019年7~12月は土地価格が安定していたようですが、後半でもろにコロナの影響を受けていますね。全体的に基準地価が下がっていますが、東京や大阪中心部にある一部商業地に関しては上昇傾向。このようなエリアでは希少価値が高いエリアの土地価格が値崩れするほど、コロナショックの影響は見られていないようです」

今後について櫻井氏は「『Go Toキャンペーン』などで商業地への人の出入りが増えることで、商業地域の地価下落に歯止めがかかることも考えられるのではないか」という。

■今後が買い時という見方も

投資家は、今回の結果についてどのように考えているのだろうか。「二代目大家かずみ」さんは、「東京・三大都市圏に影響が出るのが、予想以上に早くて驚いている」と話す。

「確かに今までは競売物件があっても新聞に載ることはなかったが、最近は見かけることが増えたような気がします。ローンの返済ができなくなった人が、急いで売りに出しているのかもしれません」

さらに「知り合いにも、1億2000万で売りに出していた渋谷区の分譲マンションが、コロナの影響で売れなくなって8000万円に値下げした人がいる」という二代目大家かずみさん。まだ土地価格が上昇に転じるタイミングが読めないものの、全国的には土地価格の下落が見られており、今後買い時が訪れるという見方もできるのではないかと話した。



今回の調査では東京と大阪の一部商業地を除き、全国的に基準地価下落の傾向が見られた。コロナショックによる土地価格の下落が一時的なものなのか、いつごろ上昇に転じるのか、引き続き動向に注目していきたい。

不動産投資の楽待

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最終更新:9/29(火) 20:30

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