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タクシーの食品配送が全面解禁 新しい運送サービスの誕生?

9/25 6:33 配信

THE PAGE

 タクシーによる飲食品の配送が10月から全面的に解禁されることになりました。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う一時的な措置でしたが、希望する事業者が多いことに加え、利用者の評価も高いことから、恒久的な措置に切り換えます。これは何を意味しているのでしょうか。

 これまでタクシーなど人を運ぶ仕事(旅客運送)と宅配など荷物を運ぶ仕事(貨物運送)は別々の規制が適用されており、相互に参入することはできませんでした。タクシーでも荷物は運んでくれますが、あくまで人が持っている手荷物を一緒にクルマに乗せるという解釈です。タクシーに荷物だけを預けて目的地まで運んでもらうことはルール違反となりますから、必ず人を乗せる必要があったわけです。

 ところが新型コロナウイルスによる感染拡大でタクシー業界は壊滅的な打撃を受けました。緊急事態宣言解除後も外出や移動は増えておらず、事実上の休業状態に追い込まれているタクシー会社も少なくありません。

 こうした状況から国土交通省は9月までの時限措置として、タクシーによる飲食品の配送を特例として認める決定を行い、タクシーが飲食店のデリバリー事業に参入できるようにしました。

 この措置によって多くのタクシー事業者がデリバリーに参入し、9月時点では1800社近くが特例の許可を得て、デリバリーを行っています。

 参入を希望する事業者が多いことや、デリバリーを利用した顧客からの評価も高いことから、同省では9月までだった期限を延長し、事実上の恒久措置に移行することを決定しました。飲食品に限った措置ではありますが、旅客と貨物を明確に分けていた従来の規制が消滅するということですから、極めて大きな変化といってよいでしょう。

 近い将来、旅客運送や貨物運送の業界には自動運転技術が導入されるのはほぼ確実であり、相互の垣根はますます低くなります。今回の規制緩和は、まったく新しい運送サービスを生み出す可能性があります。

 これまで日本のタクシー業界は強固な規制で守られており、一種のガラパゴスになっているとの指摘も出ていました。こうした規制緩和についても業界はあまり望んでいなかったとされます。しかしコロナという想定外の事態が発生したことで、業界も政府も考え方を変えつつあります。利用者にとっては選択肢が多い方がよいですから、今回の決定は健全な競争を促すひとつのきっかけとなるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

THE PAGE

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最終更新:9/25(金) 6:33

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