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NY為替見通し=フィンセン文書による株価と、最高裁判事死去による米政局の動きが為替市場に注目

9/21 19:41 配信

トレーダーズ・ウェブ

 本日のNY時間は主だった経済指標の発表が予定されていないことで、米国の株価指数と政治状況をめぐる動向が為替市場を動意づかす要因となりそうだ。
 
 株価指数は欧州株が軒並み大幅下落しているが、米株式市場の動きも要注意だ。新型コロナウィルス感染拡大第2波とその対応としてのロックダウン強化などが欧州株の下落要因の一つ。またほかに問題となっているのが、フィンセン文書で大手金融機関が、不正資金のマネーロンダリング(資金洗浄)を野放しにしていたことが明確になったことだ。この影響で英国に本拠を置く金融グループHSBCが1995年以来となる水準まで株価が下落している。多くの金融機関がこのフィンセン文書で名前が挙がっているが、経済の根幹をなす金融機関の不正ということもあり、米株式市場の値動きも本日は激しくなりそうだ。

 米国の政局が複雑化しているのは、19日に連邦最高裁所のルース・ギンズバーグ判事が死去したことだ。判事の任期が終身制であることで、大統領選挙よりも重要となるとの一部意見が常にあるように、判事選出が大統領選挙に影響を及ぼすという意見も過半数を占めている。
 前回の2016年の大統領選挙前にも、空席になった最高裁判事を選出するかの投票で、現与党で当時も上院で過半数を占めていた共和党が、選挙後の指名にこだわり投票を否決した経緯がある。当時「大統領選を前に判事を決定するべきではない」とした複数の共和党員が、すでに前言を翻している。
 その一方で11月の選挙で苦戦が見込まれる共和党上院議員のコリンズ議員が、無党派や民主党支持者の票を取り込むために大統領選挙前の投票を反対したほか、昨日共和党穏健派のマーカウスキー議員も反対を示した。他にも複数の上院候補で接戦が伝わる議員や、反トランプの姿勢を崩さないロムニー議員などの動向により、共和党が一枚岩にまとまるのかも不明だ。
 しかも大統領選挙まで僅か42日にしかない。これまで最高裁判事の決定に所要した日数は、亡くなったギンズバーグ判事が最短の50日間、同氏を除く現職の判事では最短所要日数が66日、最長は106日も日程を要した。強引な行動が米大統領の持ち味だが、決定を急ぐ場合は再び議会が紛糾し、その紛糾が新型コロナウィルス救済法案を審議している下院にも影響を与え、法案の行方が滞れば為替市場に与える影響も大きそうだ。

 米中関係をめぐっては「Tik-Tok」とオラクルなどが合意した提携案をトランプ米大統領が原則合意をしたことは、米中関係にはポジティブ材料にはなる。しかしながら、今回の原則合意は大統領選を前に雇用確保を優先としただけで、依然として大統領選の争いではバイデン民主党候補との差が想定以上に縮まらないこともあり、米大統領がこのまま対中政策を緩めると考えるのは時期尚早だろう。

 なお上記のように経済指標の発表は予定されていないが、ブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事、討議に参加することで、理事の発言には注目したい。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、先週末18日高値104.87円から4連休を控え本邦勢の売りオーダーが観測される105.00円が抵抗帯。
・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは節目の104.00円を抜けると、3月12日安値103.09円。

トレーダーズ・ウェブ

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最終更新:9/21(月) 19:41

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