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人種差別デモで都市郊外へ引っ越すアメリカ人。引っ越し用レンタルトラックの需要増で追い風の「U-Haul」

9/17 11:06 配信

The Motley Fool

2020年5月アメリカミネソタ州で警官が黒人男性を取り押さえようとして、窒息させて死亡させてしまうという事件が起こり、その事件に対する人種差別デモは全米に広まりました。

人種差別に対する抗議では治まらず、暴動や店などへの強奪にまで発展し、かつては治安が良かった都市が危険地帯になってしまうほど、アメリカの生活を変えてしまいました。

それ以前から、アメリカ人の住居思考は大きく変わってきており、以前は都市に住むのがあこがれで、多くの人が都市部に移住していましたが、数年前からゆとりのある都市郊外に住む傾向にが強くなっています。

この傾向に加えて、人種差別デモが全米各地に広まっていき、暴動や強奪にまで発展し始めると、これを回避するために引っ越しを希望する人の数も増えていきました。

アメリカの西海岸に住む複数の友人が「今住んでいる所から2、3時間離れた所に引っ越しを考えている」と言い出したのには驚きました。

みんなそれぞれ違う都市近辺に住んでいますが、更に都心から離れた郊外に住みたがっていて、しかも家のみならず、新しい仕事も探しているようです。

これもデモや暴動が理由のようです。

そして、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務が増え、今後もその勤務形態が続きそうなのも、郊外への引っ越しに傾向に描写をかけているようです。
DIYで引っ越すアメリカ人
アメリカで引っ越しをするとなると、日本のように引っ越し業者に頼まず、家族や友人で荷物をレンタルしてきたトラックやトレーラーを利用して自分達でやるのが主流です。

そして、その引っ越し用のトラックやトレーラーのレンタル会社で有名なのが、今回ご紹介する会社、U-Haul(ユーホール)です。

U-Haul(ユーホール)は、引っ越し用トラックとトレーラーを専門に貸し出している会社で、全米各地に支店や提携している店があり、支店がない都市を探すのが大変なくらい各地に点在しています。

アメリカで引っ越しを経験された方は、一度は利用した事があるかと思いますが、アメリカでは「引っ越しといえばユーホール」というほど有名な会社です。

他には貸倉庫業もやっていて、一般的な貸倉庫の使われ方は、引っ越しの間に旧住居(借家)は期限が来て出なければならず、しかも新しい住居の準備が出来るまで待っている間に、荷物を保管しておく方法などに利用する人や、仕事の関係で数年間の長期出張の間に家の持ち物を保管しておく、又は自分の趣味や遊びの物で家に入りきれない物を保管しておく場所として利用しているようです。

ユーホールはAMERCO(NASDAQ:UHAL)という会社が保有していて、アメルコは持株会社です。

子会社を通じて、上記のサービスの他、損害保険・生命保険業も手掛けていて、引っ越しの際に利用する、箱、テープ、その他引越用・セルフストレージ用製品の販売およびサービスを提供しています。

このユーホールのサービスの良い点は、通常のレンタカーのように借りた場所(支店)に返すという事はしなくてよく、引っ越し先の支店で返却ができるという点です。

例えば、ニューヨークの支店で借りたトラックをロサンゼルスの支店で返却でき、引っ越しの際にはとても便利なシステムとなっています。
一人勝ち、引っ越しビジネス
ユーホールのライバル会社としては、各地で営業している引っ越し業者やレンタカーの会社が、ユーホールが貸し出しているのと同様のトラックを貸し出してはいますが、多くのアメリカ人は自分たちで引っ越すというのと、アメリカの引っ越し業者の評判そのものがあまり良くないので、引っ越し業者はあまり利用されていません。

海外では有名な「Avis」などの乗用車レンタカー会社は、引っ越し用の車種を借りれる支店はユーホールの方が多いのもあってか、あまり競合として機能していないようです。

2020年6月末の年間純利益は397億ドルと、去年より5.84%上昇しており、新型コロナウイルスの影響も強くは受けていないようです。

ここ数年のアメリカ国内の住宅販売数は景気が悪いのにも関わらず伸びています。

その理由の一つが世界的に低くなっている金利のおかげで、住宅の購入を考えている人達にとっては都合よく住宅ローンの金利が下がっているのが要因となっているようです。

それに連鎖するように、住宅を購入した人達は、引っ越しの際に業者に頼むのではなく、このユーホールを使って自分で引っ越しをします。

今後も数年、もしくはそれ以上長い間、金利が上昇する可能性は低いでしょうから、住宅の購入を考えている人達にとっては好都合な状況が続くでしょう。

そうなるとユーホールの売り上げも伸びていく事でしょう。

今後の住宅販売数や住宅関連銘柄を見ながら関連性をチェックし、中期投資に良い銘柄によい銘柄と言えるのではないでしょうか。

The Motley Fool

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最終更新:9/17(木) 11:06

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