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トラブル急増!コロナで身近になった「ネット通販」安全に使うコツ

8/10 10:01 配信

マネー現代

(文 竹内 謙礼) ----------
コロナ禍で外出を控える人が増え、「ネット通販」がより身近な存在となっている。同時に、気になるのが、トラブルの急増だ。顧客にもネットショップ側にも「初心者」が増えたことで、トラブルが生まれやすい状況になっている。
ネット通販を安全に利用するためにはどのような点に注意すればいいのか? 経営コンサルタントで、『巣ごもり消費マーケティング』などの著書もある竹内謙礼氏が解説する。
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急増する「ネット通販」トラブル

 ネット通販のトラブルが急増している。国民生活センターの調べによると、2020年4月~6月までのネット通販におけるトラブルの相談件数は5万8000件。昨年同時期よりも7割近く増加している。

 このような事態になるのは、コロナ禍で外出を控えた人が、ネット通販で買い物するようになったことが要因だと思われる。特に普段は実店舗に買い物をする人が、慣れないネット通販を利用して、トラブルに巻き込まれているケースが増えているように思える。

 実際、コロナ禍になってからクレームや問い合わせが増えて、通常よりもお客様のフォローに追われているネットショップも少なくない。カード決済が多いネットショップでも、初心者が支払い方法で選択する「現金」のやり取りが増えていることもあり、ネット通販に不慣れな消費者が、コロナ禍によって急増していることがうかがえる。

 一方で、ネットショップ側にも「初心者」が増えていることも、トラブルの要因として考えられる。コロナ禍によって実店舗の売上が激減して、急遽、ネットショップをオープンした企業が急増している。ネットショップのサービスを提供するGMOペパボでは、4月の新規出店件数が前年同月の2倍。同業のショピファイも4月の新規出店が前月の1.5倍と、続々と新しいネットショップがオープンしている。

 平常時であれば、スタッフがネットショップの運営に少しずつ慣れていくものだが、コロナ禍の影響で注文数が急増したことで、現場がパニックになっていることも予想される。売上が早急に欲しくて、見切り発車でネットショップをオープンした企業も多く、注意事項の記載ミスや不慣れなメール対応で、さらに問題を大きくしてしまっているのが、今のネット通販のトラブル急増の要因になっているのではないだろうか。

 これらの問題を解決するためには、消費者側とネットショップ側の「誤解を起こしやすい点」をお互いで理解しておく必要がある。初心者のユーザーがネット通販で犯しやすいミスと、初心者のネットショップの運営者がやってしまいがちなミスを整理すると、おのずとトラブルを未然に防ぐことができるようになり、Eコマースの買い物が今まで以上にストレスなくできるようになると思われる。

「送料無料」は昔の話?

 トラブルが起きやすいのが「送料」の問題である。「送料無料」と思い込んで購入したら送料が請求されていたり、「送料込み」という言葉に釣られて買ったら、別のネットショップのほうが安かったり、送料は常にネット通販の大きなトラブルの原因になっている。

 送料のトラブルを減らすためには、利用者側が常に「送料は年々高くなっている」という自覚を持つことである。送料は年々高騰しており、送料が「無料」ではないネットショップに当たる可能性は、思いのほか高いと思ったほうがいい。そのような警戒心を持つようにすれば、常に送料を意識しながら買い物をするようになるので、送料によるトラブルは減少していくはずである。

 もうひとつトラブルで多いのが「商品が予定通り届かない」という問題である。

 ネットショップ運営の初心者の場合、在庫連携がうまくできておらず、手元にない商品を売ってしまうようなことが度々起きてしまう。注文したお客様にメールで商品到着が遅れることを伝えようとするが、ネット通販の利用が初心者のお客様は、そのような重要な連絡事項がメールに書いているとは思わず、そのまま読まずにスルーして、結果、「お金を払ったのに商品が届かない!」という重大なクレームに発展してしまうのである。

 消費者は、常にネットショップ側から届くメールを、細かくチェックすることを心がけた方がいい。

 一方、ネットショップ運営の初心者も「メールに書いていれば読んでくれるだろう」と勝手な思い込みは捨てなくてはいけない。特にメールでの接客に慣れていないネットショップは、不用意な言葉を使ってお客様を怒らせてしまうことが多々あるので、コロナ禍でネットショップをこれからオープンさせる場合は、ページ作りよりも受注対応のシステム導入やメール対応などの、バックヤードの体制を万全にしてからオープンした方がいいだろう。

 なお、最近はコロナ禍の影響で商品の発送や到着が遅れるケースが増えている。消費者側も「予定通り商品は届かない」という覚悟でネット注文をしたほうがいい。感染予防でリモートワークをしているネットショップも多く、通常時よりもトラブルは発生しやすい環境にある。注文する側にもネットショップに対する一定の理解を持ったほうがいいだろう。

「激安」にはワケがある

 極端に安いネットショップで買い物をしないことも、トラブル回避の対策のひとつと言える。

 ネット通販は儲かる商売だと思っている人も多いが、実は商品ページ作りや受注管理、商品の梱包や発送まで含めると、薄利多売のビジネスモデルになっている。

 一部には商品やサービスの原価を下げなければ利益が出ないネットショップもあり、価格が安い商品を購入してしまうと、劣悪な商品が届いてしまうトラブルに巻き込まれやすくなってしまう。

 ネットショップの激安商品には、必ず安いだけの理由があり、そのしわ寄せは必ず消費者に回ってくる。安い商品を狙えば狙うほど、買い物に失敗するリスクを高めることになるので、常に最安値の商品には「何かある」と警戒心を持って買い物することが、安物買いの銭失いにならない対策になる。

 他にも、個数や大きさ、素材の確認ミスでのトラブルも多く発生している。買い手側は思い込みで購入してしまい、初心者のネットショップ運営者も「そんなに重要なことではないだろう」と、商品の細かいデータを書かずに、防げたはずのトラブルを発生させてしまっている。

 買い手側は細かいところまで文章を読むことを心がけた方がいいし、運営者側も「これでもか!」というぐらい、間違いを起こしやすいポイントは大きな文字、目立つ文字で記載するようにして、防止策を取った方がいいだろう。

避けたほうがいいネットショップ

 また、ネット通販のヘビーユーザーであれば、「これは詐欺サイトだ」と気付くようなネットショップでも、初心者だと気付けずに買ってしまうトラブルも増えている。

 不自然に長いURLや、機械で翻訳したような不自然な日本語の説明文のサイト、他にも、連絡先がEメールしかなく、銀行しか振り込み方法がないというサイトなどは、買い物を控えたほうがいいだろう。

 これらのネット通販のトラブルを極力減らすためには、漠然とネットショップで買い物をしないことである。目的の商品をしっかり決めてから買い物するようにすれば、欲しい商品の情報が自然と入ってくるようになるので、ネットショップの選定もきめ細かいものになる。

 一方で「なんか面白い商品がないかなぁ」と、曖昧な気持ちでネットサーフィンをしながら買い物をしてしまうと、細かい商品情報が入りにくくなるため、適当な買い物をしてトラブルに巻き込まれやすくなってしまう。

 どうしてもネット通販に不安を覚える人は、購入前に店舗名や店舗運営者の名前を検索して、事前に相手の素性を調べてみるのも手である。詐欺サイトや悪質な商品を扱っているネットショップであれば、どこかで噂になっているはずなので、事前にネット上で情報を掴んでトラブルを回避することができる。

 雑なページ作りをするネットショップでの買い物も、初心者は控えた方がいい。お店の顔ともいえるホームページを雑に作っているということは、ネットショップ運営の知識が乏しい可能性が高い。ホームページの改善にも手が回らないぐらい運営資金が厳しいことを考えれば、商品原価や人件費を削って、トラブルを起こしやすい環境になっていることも予想される。

レビューは信頼できるか?

 ネットショップを評価するお客様のレビューは、書かれている内容を全て鵜呑みにしないことである。お金を払って良い評価を書いてもらう“サクラ”のレビューもあり、当てにならないケースも増えている。

 レビューによる買い物の失敗を防ぐ手法としては、悪い評価から見ていくことである。個別に発生しているトラブルや、商品の個体によるトラブルは、偶然性が高いもものなので、低い評価の数が多くなければ、それほど気にするものではない。また、悪い評価には同業者の嫌がらせの投稿もあるので、極端に売り手側を貶めるような感情的な書き込みがある場合は、無視したほうがいいだろう。

 慢性的に悪いレビューが書き込まれるネットショップは、体制になんらかの問題があるので警戒したほうがいい。

 反面、悪い評価に対して丁寧にお詫び文を書いているネットショップは、真摯にお客様と向き合っていると思われるので、安心して買い物ができるネットショップとして候補に上げておいてもいいだろう。そのようなクレーム対応に力を入れているということは、人件費にも余裕があるはずなので、良質なサービスを提供している可能性が高いといえる。

 非対面のネットショップには、様々なトラブルがつきまとうものである。すでにネット通販は日本で定着した商習慣ではあるものの、まだまだ売り手側も買い手側も不慣れな点が多い。コロナ禍をきっかけにEコマースはさらに活性化することが予想されるが、それに伴い、消費者側もネットショップ側を、お互いでトラブルを見極めるスキルを上げていかなければいけない。

マネー現代

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最終更新:8/11(火) 10:16

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