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【米国株動向】苦境にある小売業界の中でも市場シェアを伸ばす可能性がある3銘柄に注目

8/10 12:00 配信

The Motley Fool

モトリーフール米国本社、2020年7月26日投稿記事より

新型コロナウイルスの感染拡大から、小売りセクターは特に大きな打撃を受けています。

アン・テイラーのブランドを展開するアパレル企業のアシナ・リテール・グループ、百貨店チェーンのJ.C.ペニーやニーマン・マーカス、衣料品チェーンのJクルー、生活雑貨や家庭用品を扱うチューズデー・モーニング、健康・ヘルスケア商品のチェーン店運営のGNCホールディングスなどがこれまでに日本の民事再生法に相当する米連邦破産法11条の適用を申請しており、また、Zara、メンズ・ウェアハウスを展開するアパレル企業テーラード・ブランズ、H&Mなどが数百もの店舗閉鎖を発表しています。

市場調査会社Coresight Researchの試算では、今年閉鎖する店舗数は25,000店に上るとされます。

しかし逆の見方をすれば、数十億ドル分の売上が宙に浮き、市場シェア獲得の機会が生じています。

そうした状況で、有利なポジションにある小売3銘柄を紹介します。
スティッチ・フィックス
パンデミックを受け、個人消費は幅広い分野でeコマースへのシフトが進み、オンラインでパーソナルスタイリングを提供するスティッチ・フィックス(NASDAQ:SFIX)はこの流れから恩恵を受けています(同社はオンラインアパレル企業だが、ここでは広い意味での小売銘柄と捉えています)。

直近四半期(2-4月期)の売上は減少しましたが、経済が正常化するのに伴い、今四半期では既に増加基調を示しています。

この危機局面での同社の最大の強みは、サブスクリプション顧客の存在です。

顧客は毎月定額を支払うことで指定した期間に指定した数量(例えば毎月5点)の衣料品を受け取り、試着後は返却か購入かを選択できます。

提供する側は定額契約で安定した顧客ベースを構築し、売上の変動を抑えることが可能です。

カトリーナ・レイク最高経営責任者(CEO)は最近開催した業績コンファレンスコールにおいて、この定額プランの重要性をこう説いています。

「当社の定額スタイリング・サービスでは、多くの顧客はリピート顧客で、配達の頻度が2~3週間に一度、毎月、3カ月に1度などの定額プランを利用しています。このビジネスモデルにより、同社は需要のトレンドを予測し、それに応じた必要在庫を揃え、適切にスタイリングや倉庫の人員を配置することが可能です。」

景気減速で広告費が全般に削られたことも、新規顧客獲得にはプラスになりました。

同社は定額サービスに加えて、同社サイトから直接商品を購入できるサービスも始めています。

同社のこうしたイノベーションを、レイクCEOは「市場シェア獲得の大きな機会」と表現しています。
ターゲット
小売りチェーンのターゲット(NYSE:TGT)の強みは生鮮品、衣料品からインテリア関連、電化製品、ヘルスケアまで、生活必需品を実店舗で幅広く取り揃えている点にあります。

オンラインと組み合わせ、当日配送や実店舗での受け取りサービスも提供し、嗜好品メインで苦戦しているライバル企業(例えば200店舗の閉店計画を発表したBed Bath & Beyond)から市場シェアを獲得できる位置につけています。

ロックダウン(都市封鎖)の影響から同社のアパレル部門の売上は落ち込みましたが、パンデミック以前は好調を示していました。

「A New Day」や「Cat & Jack」といった自社ブランドが貢献し、アパレルの2019年第3四半期の既存店売上は10%の増収でした。

おもちゃ部門でも、数多くの店舗のおもちゃ売り場エリアをリノベーションしたり、ディズニーとの提携を進めたことで、シェアを伸ばしました。

パンデミックで子どもが家にいる時間が長くなったことで、おもちゃの売上も伸びています。

さらに、実店舗のロケーションが大型ショッピングモール内ではなく、小型のモールや路面店が多い点も、オンラインで注文した商品の店頭受取などの点で有利です。
TJXカンパニーズ
ディスカウント小売のTJXカンパニーズ(NYSE:TJX)にとって、ロックダウンは試練となりました。店舗(ウェブサイトも)を閉鎖し、10万人を超える従業員を一時帰休としました。

第1四半期の売上は前年同期比で50%超のマイナスとなり、9億ドル近い赤字になりました。今年第1四半期については配当も停止しています。

しかし、店舗も営業を再開し、状況は改善しています。同社の第1四半期の業績報告によれば、5月に営業を再開した当初の売上は前年同期比で増加しており、力強い結果を示しました。

同社はeコマースに特別強みがある訳ではありませんが、足元の景気後退局面では、同社の安価な商品のラインナップは強みでしょう。

TJXは閉店セールや注文キャンセル商品を利用し在庫を安く仕入れています。

コロナ禍で倒産や閉店が増える状況は同社には利益率を高める機会になります。

また、ターゲット同様、同社の店舗の多くが小型モールや路面店に位置しており、アパレルからインテリアまで幅広い取り扱い商品をディスカウント価格で提供することから、実店舗に顧客を呼び込める数少ない小売り企業だと言えます。

The Motley Fool

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最終更新:8/10(月) 12:00

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