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日本人も被害。米市民の対中感情悪化で対アジア系ヘイト増、影響は日本経済・安全保障にも

8/6 20:01 配信

LIMO

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大が影響し、米国民の対中感情は悪化の一途を辿っている。

米国の調査機関「ピューリサーチセンター」が発表した最新の統計によると、中国を好意的に思わないと答えた割合が調査開始以来最高の73%に達し、前回3月に実施された調査から7%も増加した。2018年以降では26%も悪化している。

中国を好意的に思うと答えた米市民の割合は22%に留まり、前回3月の調査から4%減少した。近年は急速な減少傾向にある。

また、新型コロナウイルスの感染拡大について、中国が事前に十分な対応を取らなかったことが原因だと考える米市民の割合も過半数を超えており、その長期化が米市民の対中感情をさらに悪化させることが懸念される。ワシントンと北京の政治対立は、国民レベルでも悪化する一方にある。

反中感情がアジア系へのヘイトクライムへと拡大

こういった市民レベルでの反中感情は、各地でアジア系への嫌がらせやヘイトクライムという形で表面化している。

ニューヨークやロサンゼルスなど主要都市を中心に、普通に道を歩いていたアジア系米国人などが、「新型コロナを持って来るな」、「お前たちのせいだ」、「国に帰れ」などと罵声を浴びせられるだけでなく、暴力を受けて重症を追った事例も報告されている。

そして、カリフォルニア州にある日本人が経営する店でも、「店を爆破する、日本に帰れ、猿」などと脅迫じみた内容の紙を店の前に張られ、フランスでは留学中の韓国人男性が現地の白人の男3人組に殴られ重傷を負うなど、日本人や韓国人が同じアジア系ということで巻き込まれる事件も発生している。

これまで米国ではイスラム教徒やユダヤ教徒、黒人がヘイトクライムの標的になる件数が多く、それに比べるとアジア系への事件は少なかった。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって、明らかにアジア系への事件が増えており、最新の統計は出ていないものの、おそらく来年に発表されるヘイトクライムの統計では、アジア系への事件数が急増しているはずである。

米中対立の影響を免れない日本

一方、11月の秋の大統領選まで、既に100日を切っている。トランプ大統領もバイデン候補も十分な選挙戦を送ることができないでいるが、両者ともこうした国民感情を反映する形で反中姿勢を展開していくことになる。

現在、バイデン候補が支持率で10%前後リードする有利な状況にあるが、仮にバイデン候補が勝利しても、中国への厳しい姿勢を貫き、対立した米中関係が続くことになると予想される。

米当局が先月30日に発表した4-6月期のGDP速報値は、前期比年率換算で32.9%の減少に転じたが、米市民の社会経済的不満がどう対中感情に影響するかも注視する必要がある。

そして、米市民の対中感情は日本の安全保障や経済にも影響する問題である。今後の市民レベルの米中関係の行方が懸念される。

LIMO

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最終更新:8/6(木) 21:05

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