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トルコ中銀は禁じ手使ってリラ防衛に成功!だが、秋以降の相場は荒れる懸念あり

8/5 14:06 配信

ザイFX!

■トルコリラのオーバーナイトのスワップ金利が急騰
 8月3日(月)までクルバンバイラム(犠牲祭)でお休みだったトルコ市場は、4日(火)から再開し、目まぐるしく動き出しています。

 8月4日(火)にロンドン市場で、トルコリラのオーバーナイトのスワップ金利が急騰する事件が起きてしまいました。

 オーバーナイトのスワップ金利は、6%から1050%まで上昇するという異常事態ですが、実は、同じようなことは昨年(2019年)4月にも起きていて、当時、オーバーナイトのスワップ金利は1200%に上昇しました。

 なぜ、こんなことが発生するのでしょうか? 

 これは、トルコ中銀によるトルコリラ防衛策のひとつです。グローバル市場でのトルコリラの供給を極端に減らすことによって、トルコリラの借り入れコストを上昇させ、空売りできないようにしています。

 トルコ中銀は、米ドル/トルコリラの7.00リラを防衛ラインにして、死守しています。

 今回も連休明けで、トルコリラが一気に売られることを懸念して動いたのではないかと推測されます。

 トルコリラは防衛できたものの、トルコリラ獲得に必死になっている投資家の売りで8月4日(火)のイスタンブール株式市場では、代表的な株価指数であるイスタンブール100がマイナス3.5%の大幅下落となりました。

 最近のトルコ株は過熱気味でしたので、スワップ急騰事件が売りの口実になった可能性もあります。ただし、トルコ株における外国人保有率はずっと下がっていて、今年(2020年)7月、16年ぶりに50%を下回りました。

■トルコ製造業PMIは2011年2月以来の高水準を記録
 8月4日(火)には、重要なマクロ指標もいくつか発表されています。まず、TUIK(トルコ統計局)は、7月CPI(消費者物価指数)を公表しました。

 7月のCPIは0.58%となり、年率では11.76%になりました。また、この日に発表されたトルコの7月の製造業PMIは56.9となり、2011年2月以来の高水準を記録しました。

 6月以降にロックダウン(都市封鎖)が解除され、経済活動が再開したことの現れです。

 トルコの新型コロナウイルス感染者数は23万人を超えていますが、死亡者数は8月3日(月)時点で5728人となっていて、死亡率が大きく落ちてきています。

 感染者の数でも、トルコは一時、世界で7位に入っていましたが、現在は順位が17位まで下がっています。

 一方で、観光の再開を受け、感染者数が世界4位のロシアからの観光客が大量にトルコを訪れ始めていて、それが、秋以降の第二波につながるのではないかと懸念する声も多いです。

■トルコ中銀のリラ防衛成功も、外貨ニーズは依然高い
 今週(8月3日~)のトルコリラですが、対米ドル・対円ともに上昇してきました。

 先週(7月27日~)、瞬間的に7.00リラを超えていた米ドル/トルコリラは6.90リラ近辺まで下がり、円高が一服したことを受け、一時15円を割っていたトルコリラ/円も15.30円水準まで上昇してきました。

 オーバーナイトのスワップ金利を急騰させるという禁じ手を使ったトルコ中銀は、今回もトルコリラ防衛に成功しました。

 一方で、やはりトルコの外貨ニーズは高く、個人的には引き続き、秋以降、トルコリラ相場が大きく荒れるのではないかと懸念しています。

ザイFX!

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最終更新:8/6(木) 20:16

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