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中国の送電最大手「チリの電力会社」買収の背景

7/8 7:31 配信

東洋経済オンライン

 中国の国有送電最大手の国家電網が、海外投資の拡大を続けている。同社は6月25日、子会社の国網国際発展が南米チリの電力会社チルキンタ・エネルヒアの買収手続きを完了したと発表した。

 この買収は、中国企業によるチリのエネルギー・公益事業分野への最大の投資プロジェクトだ。手続き完了とともに、国網国際発展はチルキンタの親会社だったアメリカのセンプラ・エナジーから経営権を完全に引き継ぐ。国網国際発展によれば、今回の投資は同社の資産ポートフォリオを最適化し、会社の発展の余地を広げるという。

 2020年6月の時点で、国家電網はブラジル、フィリピン、ポルトガル、オーストラリア、イタリア、ギリシャ、オマーンなど海外の8カ国・地域の基幹電力網に投資し、海外資産の総額は約650億ドル(約7兆円)に達する。チルキンタの買収で、同社のグローバルな投資範囲がさらに拡大した。

■買収価格はEBITDAの17倍相当

 チルキンタはチリ3位の送電会社で、国内に総延長1万6900キロメートルの送配電ネットワークを持ち、200万人以上にサービスを提供している。同社は事業利益の大部分をチリ政府の認可を受けた送電および配電の料金収入から得ている。

 国家電網はチルキンタの株式の100%を買い取る契約を2019年10月にセンプラと結んだ。それに先立って行われた入札には、国家電網のほかにもイタリアの電力大手のエネル、カナダの投資ファンドのブルックフィールド、中国の送電2位の中国南方電網が応札した。

 センプラの発表によれば、チルキンタの売却価格は約22億3000万ドル(約2391億円)。国網国際発展はその全額を現金で払い込んだ。チリの全国紙「ラ・テルセーラ」の6月24日付報道によれば、この価格はチルキンタのEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の17倍に相当するという。

 (財新記者:陳雪婉)
※原文の配信は6月26日

東洋経済オンライン

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最終更新:7/8(水) 7:31

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