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<中原圭介の相場観>バイオ株への過度な期待は禁物

7/7 16:38 配信

モーニングスター

 世界のメディアの報道をみていると、新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の開発が順風満帆に進んでいるような印象を受ける方が多いと思う。これらの報道をフェイクニュースとまではいわないが、私たちは「現実は大きく異なる」という認識を持たなければならないだろう。

 6月5日に執筆したコラムでは、米国株が高い背景の1つとして、ワクチンの開発・量産が今年のうちに始まるという楽観的な観測があることを指摘した。また、6月15日のコラムでも、トランプ米大統領が今年中にワクチンを開発・量産できると繰り返し言っているが、この言葉にだまされてはいけないと申し上げた。

 医薬品の開発の最終関門となるのは、第3段階の治験であるといわれている。第3段階の治験では、感染者を劇的に減らす効果があると証明する必要があるからだ。

 歴史を振り返ってみると、第3段階でことごとく失敗に終わっていることが分かる。実際に、治療薬として当初最も期待されていた米ギリアド・サイエンシズ<GILD>社のレムデシビルは、第3段階の治験で期待したほどの効果を証明することができなかった。

 そういった事実を無視して、世界各国の株式市場では、ワクチン・治療薬開発を進める企業の株価が「期待」先行で買われている。世界で20社近い企業がワクチン開発をしているが、開発に成功できるのはおそらく1社か2社だけだろう。

 米国でも日本でも個人投資家のバイオ株への買いが盛んだが、過度な期待は禁物だ。

(アセットベストパートナーズ 中原圭介)

提供:モーニングスター社

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最終更新:7/7(火) 16:38

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