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週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、集中協議の進展待ちか

7/4 3:50 配信

トレーダーズ・ウェブ

◆ポンド、英・EUの7月集中協議の進展待ちか
◆ポンド、英中の緊張感が一段と高まるかにも注目
◆加ドル、原油の買い戻し一服・BOCの政策維持で方向感鈍いか
(為替情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円 130.00-137.00円
加ドル円 76.00-81.00円

7月6日週の展望
 英・欧州連合(EU)の将来関係の協議は6月29日から集中協議をスタートさせており、一カ月間は毎週協議を重ねる予定だ。市場は2021年1月の英国の「EU完全離脱」に向けて、交渉妥結につながる着地点を見出せるか注目している。EUのバルニエ首席交渉官は、英政府が離脱後の金融サービスを巡る最新の提案を拒否し、英国は欧州単一市場の恩恵を最大限維持しようとしていると非難した。協議の進展待ちで、ポンドの方向感は当面出にくいか。
 ジョンソン英首相は、コロナ感染拡大で大きな打撃を受けている英経済の立て直しを図るために、インフラ投資計画を打ち出した。ジョンソン首相が英国版「ニューディール戦略」と呼ぶこのインフラ投資計画は規模が50億ポンドで、経済再建に向けた具体的な政策はスナク財務相が8日に公表する。追加の資本投資に関する戦略は今秋に明らかになるようだ。市場ではこのインフラ投資の原資確保を巡る懸念も浮上している。
 今週発表された英第1四半期実質国内総生産(GDP)確報値は前期比-2.2%に下方修正された。コロナの影響で家計が支出を手控える中、約40年ぶりの大幅なマイナスとなった。イングランド銀行(BOE)はロックダウン(都市封鎖)の影響で今年上半期に英経済が20%縮小した可能性を指摘した。ハルデーンBOE理事は英経済がコロナ禍からⅤ字回復する兆しが見られると述べる一方で、失業率が根強く高止まりするリスクに警戒感を示した。
 英中関係悪化にも注目。英国は1月までは欧州でも中国との関係の良さが目立っていたが、コロナ感染拡大と香港問題で関係が悪化した。1月には中国の華為技術(ファーウェイ)に対して5G通信網の一部参入を認める方針だったが、ジョンソン首相は2023年までにファーウェイの関与をなくす計画に方向転換したようだ。さらに、中国が香港の国家安全法を可決したことで、断固たる姿勢で中国に臨む姿勢を強調している。英中間で緊張感が高まれば、ポンドにもネガティブな材料となる。
 加ドルは方向感に欠ける動きが続きそうだ。経済活動が再開しつつある一方で、コロナ感染の拡大は収まらず、第2波への警戒感も強く、先行き景気への不透明感が出ている。原油の協調減産続行を背景とした原油の買い戻しも落ち着いており、カナダ中銀(BOC)の金融政策は当面据え置きが見込まれることも、加ドルの方向感を鈍くしている。BOCのマックレム新総裁は「低金利継続に焦点を当てる」とマイナス金利導入は否定している。来週は6月雇用指標の発表が予定されている。5月の新規雇用者数は予想外の大幅増となったが、雇用の回復が続くか注目される。

6月29日週の回顧
 ポンドはジョンソン首相のインフラ投資計画を支えにやや買いが優勢も、EUとの通商協議の不透明感で、ポンドドルは1.25ドル前半、ポンド円は134円後半で伸び悩んだ。加ドルはリスクオン・オフに左右され、ドル/加ドルは1.36加ドル、加ドル円は79円を挟んだ小幅な上下にとどまった。(了)

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最終更新:7/4(土) 3:50

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