IDでもっと便利に新規取得

ログイン

週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、感染第2波拡大に要警戒

7/4 3:40 配信

トレーダーズ・ウェブ

◆ビクトリア州が再びロックダウン、短期的には豪ドルの上値を抑える要因に
◆豪州は香港市民受け入れを示唆、豪中関係に改善の余地はないか
◆ZAR、堅調な株価が唯一の支持要因
(為替情報部・松井 隆)

予想レンジ
豪ドル円 72.00-77.00円
南ア・ランド円 6.00-6.60円

7月6日週の展望
 豪ドルは上値が限られそうだ。ビクトリア州で新型コロナウイルス感染が拡大し、同州の10地区で厳格なロックダウンが始まった。このロックダウンでは、「通勤、通学」「介護」「食料品や他の基本的な物品の購入」「日課としての運動」の4要件以外での外出が禁止される。しかも、そのロックダウンは4週間にわたる。ビクトリア州には大都市メルボルンが含まれていることから、豪経済への影響は深刻になる可能性が高い。
 感染に関しては米国や英国のほうが感染の拡大規模は大きくなっている。両国とも新型コロナウイルスの第1波の対応に失敗した国であるにもかかわらず、経済の再開を優先している。豪州のように迅速なロックダウンは長期的な視点では経済と通貨(豪ドル)には有利に作用するかもしれないが、市場は目先の影響を重視するため、短期的にはロックダウンは豪ドルの売り要因になりそうだ。
 豪中関係は引き続き改善する兆候がない。今週、香港国家安全維持法が可決したことに対して、モリソン豪首相は「豪州は香港のSafe Haven(安全な場所)になることを考えている」と発言し、香港市民の受け入れの可能性を示唆した。このことで豪中関係がより悪化するのは確実だろう。米株の値動きも豪ドルに大きな影響を与えているので、引き続き注視しておきたい。
 来週のイベントでは7日に行われる豪準備銀行(RBA)の理事会が注目される。政策金利を変更することはないだろうが、上記のような感染第2波に対してRBAが今後どのようなスタンスを取ろうとするのか声明文が注目される。
 南ア・ランド(ZAR)は上値が重そうだ。底堅い株式市場は新興国通貨の支えとなっているが、低金利によるバブルということには変わりがないため、バブル崩壊は常に警戒しておきたい。1-3月期の国内総生産(GDP)発表後に、南ア政府は4-6月期GDPが前期から32.6%減少するとの予想を発表するなど、南アからはポジティブなニュースが少ないことが重し。一部地域では国営電力会社が負荷制限を再び行っていることなどもZARには良くないニュースだ。来週の経済指標は6月SACCI企業景況感指数、5月製造業生産などが注目される。

6月29日週の回顧
 豪ドルは堅調に推移した。米国のウイルス感染が拡大し、豪州もウイルス感染により一部地域で再びロックダウンが行われた。ウイルスの脅威は深刻であるが、低金利による堅調な株式市場が豪ドルの買い支え要因となった。「米ファイザーやバイオンテックが新型コロナウイルスのワクチン治験で良好な結果を出した」との報道も豪ドルの支えとなった。
 ZARも堅調。株価が下支えになり、対ドルでも対円でも底堅い動きだった。1-3月期のGDPは前期比年率で-2%となり市場予想の-4%を上回った。もっとも、市場の注目は厳格なロックダウン時の4-6月期に注目が集まっているため、1-3月期のGDPに対する反応は限られた。(了)

トレーダーズ・ウェブ

関連ニュース

最終更新:7/4(土) 3:40

トレーダーズ・ウェブ

投資信託ランキング