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週間為替展望(ドル/ユーロ)-米中対立とウイルス感染状況に要警戒

7/4 3:30 配信

トレーダーズ・ウェブ

◆ドル円は、米中対立激化や新型コロナウイルスの感染拡大状況に要警戒か
◆米国の6月ISM非製造業景気指数や中国の6月消費者物価指数にも要注目
◆ユーロドルは、EUコロナ復興基金協議、ユーロ圏5月小売売上高、独5月鉱工業生産に注目
(為替情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円 104.00-109.00円
ユーロドル 1.0900-1.1400ドル

7月6日週の展望
 ドル円は、新型コロナウイルス発生源や香港・ウイグル情勢を巡る米中の対立、米中における新型コロナウイルス感染の第2波への警戒感などから上値が重い展開が予想される。しかし、主要国の財政出動や金融緩和策の強化を受けて景気回復への機運が高まっていること、本邦機関投資家による旺盛な外貨建て資産への投資意欲が盛り上がっていることを受けて、ドル円の下値は限定的か。
 トランプ大統領は、新型コロナウイルスへの中国政府の対応や米国での感染拡大を受けて、中国との「完全なデカップリング(切り離し)」に言及し、批判を強めている。トランプ政権は、中国政府が7月1日から香港への国家安全維持法を導入したことで、香港人権民主法やウイグル人権法などを根拠にした対中制裁措置の発動を示唆している。中国政府は内政干渉に当たると反発しており、報復措置として、米国産農産物の中国への輸出に際して新型コロナウイルス感染の検査強化を米国の荷主に要求している。米中対立の激化懸念、冷戦突入の可能性が高まっている。
 米中対立の激化懸念が高まっていることで、4月から公表が先延ばしになっている米財務省の為替報告書で、中国が為替操作国と再認定されることが引き続き警戒される。
 また、トランプ大統領は、新型コロナウイルス感染拡大、リセッション(景気後退)、黒人差別抗議デモの激化などから、11月の米大統領選での再選が危ぶまれている。法人税増税を公約にしているバイデン候補が勝利した場合、ニューヨーク株式市場の下落懸念が高まることで、リスク・オフ要因となる。
 米国の6月ISM非製造業景気指数や中国の6月消費者・生産者物価指数では、経済活動再開後の景況感やデフレ圧力の低下度合いなどを見極めることになる。
 ユーロドルは上値が重い展開か。17-18日の欧州連合(EU)首脳会議で新型コロナウイルス復興基金の加盟27カ国の全会一致での承認を目指して、8日に復興基金の協議が行われる。来週には、英国とEUとの自由貿易協定(FTA)締結交渉の第6ラウンドが予定されており、これまで通りに交渉が難航するなら、ユーロに対してマイナス要因となる。ユーロ圏の5月小売売上高やドイツの5月鉱工業生産をこなしながら、欧州での新型コロナウイルス感染が終息に向かうのか、それとも第2波が到来するのかを見極める展開となろう。ユーロ円も、ユーロ圏の景気減速懸念や、米国と欧州・中国との貿易戦争への警戒感が高まっていることで軟調推移か。

6月29日週の回顧
 ドル円は107.04円から108.16円まで上昇した。日米欧の財政出動を受けた景気回復観測から株式市場が堅調に推移したことで108.16円まで上昇したものの、米国における新型コロナウイルスの1日の新規感染者数が過去最多を更新したことから伸び悩む展開となった。しかし、6月の非農業部門雇用者数が過去最大の増加幅だったことで下値は限定的だった。ユーロドルは、1.1185ドルから1.1303ドルまで上昇した。ユーロ円は、120.05円から121.48円まで上昇した。(了)

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最終更新:7/4(土) 3:30

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