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テクマト Research Memo(8):2021年3月期業績予想は未定も、情報セキュリティ製品が好調に推移

6/23 18:48 配信

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■今後の見通し

1. 2021年3月期業績の見通し
テクマトリックス<3762>の2021年3月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染の拡大による影響を現段階で合理的に算定することが困難なため未定とし、業績予想の開示が可能となった段階で速やかに開示する方針となっている。弊社では期末の豊富な受注残に加えて、在宅勤務の拡大に伴う各種情報セキュリティ製品の需要が拡大していることから、少なくとも上期は好業績が続く可能性が高いと見ている。なお、人員体制については2019年3月期と同様のペースで増員を進めていく方針となっている。

(1) 情報基盤事業
情報基盤事業においては、リモートアクセス環境下での情報セキュリティレベルを高めるため、次世代ファイアウォール製品や個人認証システム、クラウド型のセキュリティ対策製品などを中心に各種情報セキュリティ製品の需要が好調に推移する見通し。新規リードを獲得するための主要展示会が中止となった影響で、下期に売上高が伸び悩む可能性はあるものの、インターネット広告や同社ホームページの改善などにより、新規リードの獲得を進めていく方針となっている。子会社ではクロス・ヘッドが新規顧客の開拓にやや苦戦しているものの、沖縄クロス・ヘッドはリモートデスクトップ・サービスが好調に推移しており、引き続き収益改善が見込まれる。

(1) アプリケーション・サービス事業
a) 医療分野
医療分野では、新規事業の取り組みを相次いで発表した。2020年5月にはエムスリーと医用画像診断支援AIプラットフォーム事業に関する事業提携を締結し、両社で同事業を推進していくことを発表した。

同事業の内容は、画像診断支援AIアルゴリズムを、NOBORIのクラウド上で両社が構築したAIプラットフォームに搭載し、AI診断サービスを必要とする医師らに対してサービス提供するというもの。AI診断サービスによって、医師の負担軽減と見逃しを防ぎ、効率的で正確な診断ができる環境の提供を目指している。サービス利用の流れとしては、エムスリーのエッジサーバー(NOBORIのユーザー施設ではNOBORI-CUBEで併用可能)を介して、AI診断用の画像をNOBORIクラウド上にアップロードし、クラウド上でAI解析された画像が送り返される仕組みとなっている。AIアルゴリズムに関しては部位(頭部、肺など)ごとに複数ラインナップする予定にしており、その第1弾として、AIベンチャーのエルピクセル(株)が開発した医用画像解析ソフト「EIRL aneurysm(エイル アニュリズム)」を、AIプラットフォームに搭載し、2020年6月よりサービスを開始したことを発表した。同ソフトは脳のMRI画像から「脳動脈瘤」の疑いがある部分を自動検出するもので、2019年10月に薬事承認も取得済みとなっている。

エムスリーでは、今後世界中から優良なAIアルゴリズムを収集し、同プラットフォーム上に搭載、同社が抱える28万人の医師会員に対してサービス提供していく考えで、同社にとってもAIプラットフォーム事業から得られる収益だけでなく、クラウドPACSの契約数が増える可能性もあり、今後の動向が注目される。

海外展開を視野に入れた取り組みについても動きがあり、医療用画像の診断支援AIを活用した遠隔画像診断クラウドプラットフォーム事業を手掛けるインドのベンチャー企業、DeepTek Inc.との資本・業務提携を2020年5月に発表している。NOBORIクラウドや医知悟との連携によるインドでの事業展開の可能性を探っていく。

また、BtoC領域の事業として、コンシューマ(患者)用PHRサービスを2020年5月より正式に開始した。スマートフォンアプリによって、患者の医療情報を、患者自身が参照できるほか、診察や検査の予約・外来受付など便利な機能もついている。さらに、自らの意思と選択で、かかりつけ医やその他連携する医療関係者、並びに家族で情報共有することも可能となる。参照できる医療情報の範囲は医療施設によって異なるが、医療情報を患者自身で持てるようになることで、セカンドオピニオンも受けやすくなる。2018年12月より実証実験を開始し、2020年4月末で3,800名まで利用者が拡大しており、ユーザーからの評価は良好である。これまで、地域の基幹病院を中心に限られた数の医療機関と実証実験を進めてきたが、今後このPHRサービスを利用する医療機関(医療ジブンゴト化サポーターズ)は増加していく見込みである。アプリの利用料は無料で提供しているため収益への貢献はないものの、今後、利用者数の増加やヘルスケアに関連した機能を追加していくことで、いずれ有料化したい考えだ。まずは、全国にある1,000施設強のNOBORI PACSユーザーを中心に、利用可能な医療機関を増やしていく計画となっている。

b) CRM分野、ソフトウェア品質保証分野、ビジネスソリューション分野
CRM分野については前述したとおり、豊富な受注残と旺盛なリプレイス需要を背景に、好調な収益が続く見通し。一方、ソフトウェア品質保証分野については景気悪化に伴う製造業の投資抑制懸念から、2021年3月期は伸び悩みが懸念される。

ビジネスソリューション分野は、事業構造の転換中であり、事業規模の拡大よりも採算性向上を目標としている。また、子会社のカサレアルで提供しているエンジニア向けの教育研修サービスについては、新型コロナウイルスの影響により2020年4月、5月と開催できず厳しい状況となっていたが、コンテンツを再編集して、5月下旬からオンライン研修をスタートさせている。一方、新人研修については当初からオンラインで対応をしており、新型コロナウイルスの影響は受けず予定通りに進んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


《EY》

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最終更新:6/23(火) 19:30

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