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コロナ禍でもタイガー・ウッズが注目された凄さ

6/7 8:10 配信

東洋経済オンライン

 新型コロナウイルスの感染拡大で、国内外のゴルフトーナメントは中止・延期が続いてきた。いまのところ、アメリカのPGAツアーでは6月11日開幕の「チャールズ・シュワブチャレンジ」(6月11~14日・テキサス州)から試合が再開される予定である。一方で、日本国内の男子ツアーは国内初戦の開幕が7月以降になることが見込まれている。

 このコロナ禍で多くのプロスポーツが中止や延期など大きな影響を受けた。スポーツ界からも、多くの選手が医療従事者への支援を表明し、寄付をするなどの動きがあった。

 その中で、PGAツアーで活躍するトップ選手らによるチャリティーマッチは多くの注目を集めた。5月17日には、現在世界ランキング1位のロリー・マキロイとダスティン・ジョンソンのペアが、リッキー・ファウラーとマシュー・ウルフのペアと対戦した。

 このチャリティーマッチは「テーラーメイド・ドライビング・リリーフ」として開催され、大会を通じて集まった寄付金550万ドル(約5億9000万円)が医療従事者に向けて寄付された。

■タイガー・ウッズへの注目は破格のものに

 今年3月、タイガー・ウッズは自身のTwitterで「今はゴルフトーナメントより大事なものがある」と投稿していた。その後、タイガーはもちろん何もしないわけではなかった。

 コロナウイルス対策のために活動している慈善団体へのチャリティー活動として、5月24日に「ザ・マッチ:チャンピオンズ・フォー・チャリティ」という名称でフィル・ミケルソン、NFLのトム・ブレイディ、ペイトン・マニングらと2対2のテレビマッチを実施。全米に中継で放送され、無観客で行われた対戦は580万人以上が視聴したという。

 テレビを通じて視聴者に寄付が呼びかけられ、オンラインの寄付を含め2000万ドル(約21億6000万円)を集めた。この寄付金は感染防止対策や医療関係者への支援に役立てられることになる。もちろん、ゴルフファンにとっても開幕前にタイガーがプレーする姿をみることができ、好評を博した。

 やはり、ウッズの人気や低迷時期からの完全復活に多くの注目が集まるのだ。

 今年、世界最高峰の舞台で84回目を迎えるはずだったマスターズは、コロナの影響で4月第2週の開催から11月に延期された。秋の開催もコロナウイルスの収束や第2波の懸念など、まだまだ不透明な状況ではある。

■今年のPGAツアーはタイガーの活躍に注目

 マスターズは世界のゴルフトーナメントの最高峰であるといっても過言ではない。特に、今年は昨年のマスターズで14年ぶり、5回目の優勝を果たしたタイガー・ウッズの連覇が期待され、例年以上に注目が集まっていた。

 さらに、タイガーは2019年、日本で初めて開催されたPGAツアーの「ZOZOチャンピオンシップ」でPGAツアー82勝となり、サム・スニードと並び歴代最高優勝回数を達成した。残るはジャック・ニクラスの持つメジャー大会最多勝利18勝にあと3勝である。過去5回優勝している得意のマスターズでさらにメジャー優勝の積み上げが期待されていた。

 タイガーがプロ入りしたのは1996年。現在44歳のタイガーは数々の記録を作ってゴルフファンのみならず、世界の人々を熱狂させてきた。

 21歳104日でのマスターズ最年少優勝、24歳206日の最年少4大メジャー大会優勝のキャリアグランドスラム、PGAツアー歴代最高勝率、2000年から2001年にかけて4大メジャー連続優勝記録、2018年最終戦のツアー選手権に42歳でツアー5年ぶりの復活優勝など、記録と記憶に残る活躍を続けてきた。

 現在も現役としてその記録を塗り替える可能性を秘めている。ゴルフ界のみならず、スポーツ界や社会に影響のあるスターである。

 タイガーがこれまでPGAツアーで獲得した賞金総額は、現時点で1億2066万ドル(約130億円)である。これはもちろん歴代1位の記録。

 タイガーは賞金だけでなく、例えばプロ入りから継続して契約しているナイキ、クラブ契約のテーラーメイド、ボール契約のブリヂストンスポーツ、GOLFTV他数多くのスポンサー契約を結んでいる。

 アメリカの経済誌『フォーブス』が発表する世界で最も収入の高いアスリートトップ100の最新2020年版では、タイガーは8位。6230万ドル(約67億円)だった。スポーツ選手としては44歳というかなり年齢が高いにもかかわらず、現在も注目され続けられていることの証である。

 タイガーはプロ入りしたときからナイキと契約、プロゴルファーというより、ナイキのブランドリーダーとして、マイケル・ジョーダンの次を期待されていた。

 ナイキのタイガーを使った1996年最初のTVコマーシャルのメッセージは、「Hello world」。CMの中でタイガーの「アメリカではまだ私がプレーを許されないゴルフコースがある」という言葉が、ゴルフ界のみならず、未来を変える世界への強いメッセージとして20年以上たった今も印象に残っている。

 当時ナイキとの契約は4000万ドル(約43億2000万円)といわれていて、それだけタイガーの登場のインパクトが強かった。ゴルフ界だけでなく、社会現象としてタイガーの登場は捉えられていた。もちろん数々の勝利の中で、ナイキのブランドロゴの「スワッシュ」が露出し、そのブランド価値向上の金額は測り知れない。

■戦い続ければ、乗り越えられる

 「We wake up every morning, and there's always challenges in front of us, and keep fighting and keep getting through.(戦い続ければ、乗り越えられる)」

 2019年マスターズ優勝会見でのタイガーの発言である。

 2008年の全米オープン以来、11年ぶりのメジャー通算15勝目を果たし、完全復活を遂げた瞬間だった。

 この言葉は、まさに今コロナウイルスとの戦いにも通じる言葉である。

 コロナ後のゴルフ界にとってもタイガーの影響力は欠かせない。

東洋経済オンライン

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最終更新:6/7(日) 8:10

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