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定年前後の60代お金事情、平均貯蓄はいくら?

6/4 20:10 配信

LIMO

新型コロナウイルスの脅威に、相次ぐ自然災害。いろいろ病気や災害を乗り越えてサバイブできたとしても、今度は「長生き」がリスクになる可能性もあります。

長生きのリスクに備え、みなさんどのくらい貯蓄をしていますか。気になる60代のお金事情について、2020年5月15日に総務省から発表された2019年の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」を中心にまとめてみました。

今の60代は、どんな世代か

今の60代の方々は「ポパイ・JJ世代」と言われています。若者向け雑誌の「ポパイ」、「JJ」とともに青春時代を過ごした世代です。

戦後のベビーブームで生まれた「団塊の世代」が今の70代なので、「団塊の世代」の次にくる世代でもあります。

社会人として脂がのっているころに、バブル経済やその後のバブル崩壊など、現役時代に、いくつもの荒波を潜り抜け、日本の凋落を体感してきたと言えるでしょう。

現在、60代の方の中には、定年退職を60歳で迎える方もいる一方、65歳に定年が延長されたことで、予定よりも現役期間が延びたという人もいます。

ひと昔前であれば、60歳で定年を迎え、退職金と公的年金、そして老後のために蓄えておいたお金を使って、ゆとりの老後生活を楽しむのが一般的でした。

現代では、働き方が多様化したことで、60代でもまだまだ働いている方が多く、まさに働き方改革の過渡期にいる世代とも言えます。

60代の平均の貯蓄額はいくらか

それでは、2020年5月15日に総務省から発表された2019年の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」の「図3-5-1高齢者世帯の貯蓄現在高階級別世帯分布(二人以上の世帯)」より、高齢者世帯と全世代の貯蓄残高を比較してみます。

 高齢者世帯(世帯主)の貯蓄現在高

 ・平均値:2,285万円
 ・中央値:1,506万円

全世代(世帯主)の貯蓄現在高

 ・平均値:1,755万円
 ・中央値:1,033万円
次に、世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高の推移(二人以上の世帯)で60代に絞って見てみましょう。

 60代の貯蓄現在高(万円)

 ・2014年:2,484万円
 ・2015年:2,402万円
 ・2016年:2,312万円
 ・2017年:2,382万円
 ・2018年:2,327万円
 ・2019年:2,330万円
若干の減少傾向にはあるものの、現役世代で給与収入を得ている人もいるというも背景もあろうかと思いますが、高齢者全体の平均貯蓄を上回っています。

これらの数字を見ると、全世代よりも高齢者世帯、特に60代は相応の資産を保有していると言えそうです。

こうみると、以前騒がれた老後2,000万円問題など、全く問題ないようにも見えます。

老後生活の収入源は?

では、60代が老後の生活費に向けてどのような準備をしているか見てみましょう。

下記は金融中央広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」をもとに見ていきましょう。

 老後の生活費の収入源(3つまでの複数回答)2019年

 ・就業による収入・・・48.2%
 ・公的年金・・・79.1%
 ・企業年金、個人年金、保険金・・・38.4%
 ・金融資産の取り崩し・・・27.6%
 ・利子配当所得・・・2.7%
 ・不動産収入(家賃、地代等)・・・5.6%
 ・こどもなどからの援助・・・3.7%
 ・国や市町村などからの公的援助・・・5.2%
 ・その他・・・3.4%
老後の収入源で、最も多かったのは公的年金です。約8割の方が老後の生活費の中心と捉えていることがわかります。

次は就業による収入で、約5割の方が生活費の収入源と考えています。

そして、企業年金・個人年金・保険金が約4割、金融資産の取り崩しが約3割と続きます。

60代のお金の不安、解決法は?

長生きを考えた場合、働くにしても、年金を受給するにしても、先々の生活費に充当できるものは限られています。60代以降は安定的にお金を増やすことが難しくなるからです。

生活を維持するために必要なお金が、どれだけあれば十分かわからないこと、そして、限られたお金で生活を支えないとならないプレッシャーが、60代以降の生活への不安を大きくさせている原因ではないでしょうか。

今後は100歳まで生きることも念頭に置きながら、生活することが求められます。現役で働く時期だけをお金を貯める期間として捉えず、定年後のセカンドライフを活用して、お金を運用しながら増やす期間と考えることが求められています。

今、米国では、老後も資産運用をしながら必要な生活費を毎年使っていく、という「4%ルール」という考え方が話題になっています。老後資産の毎年4%を切り崩しながら生活していくという発想です。

もっとも、その4%ルールは、老後も株式(S&P500)を中心に資産運用することが前提となっています。

「老後に運用なんて無理」と考える方もいると思いますが、人生100年と考えれば、60代以降も数十年の運用期間があります。資産を増やす十分な時間はありそうです。

まとめにかえて

現在の60代の方は比較的資産を形成している状況と言えます。しかし、色々なリスクに直面することも予想されますので、長生きリスクにも耐えられるように準備が必要です。

老後の生活費のために、自分の体を資本にするのも良い考えですが、自分の資産を活用する方法を考え、お金に働いてもらうことも考えた方がよさそうです。

 参考資料

 ・総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」
 ・金融中央広報委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」

LIMO

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最終更新:6/4(木) 20:10

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