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株式週間展望=日経平均1000円超安:コロナ・ショック直撃―目先反発も戻り鈍いか、米政局リスクも警戒

2/29 8:18 配信

モーニングスター

 「コロナ・ショック」に世界の株式市場が揺れた今週(2月25-28日)、つるべ落としを余儀なくされた日経平均株価は半年ぶりに2万1000円を割り込む場面があり、一時1031円安となった。新型コロナウイルスの世界的な拡散を受け、米国株相場がついに陥落。感染症のまん延が、政局リスクを招く可能性も出てきた。来週(3月2-6日)はいったん落ち着きどころを探る展開が想定されるものの、先行きの不透明感は一段と強まっている。

 日経平均の今週の終値は2万1142円(前週比2243円安)。週次の下げ幅はリーマン・ショック後の2008年10月2週の2661円以来の大きさとなり、下落率は9.6%に達した。この間、新型コロナウイルスの感染者が世界各地で確認され、当初影響は軽微と考えられていた米国にも浸透しつつある。NYダウの調整も、2月24-27日時点で3000ドルを超えている。

 米国での新型コロナウイルスまん延懸念と並び、市場をパニックに陥れているのが徐々に明らかになりつつあるこの感染症の特徴だ。一度全快した患者が再び陽性となり、症状が現れるケースが報告されている。パンデミック(世界的な大流行)という水平方向のリスクに加え、ウイルスの奇妙さをめぐる垂直方向の不安が押し寄せている。

 02-03年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)を例に、春になって気温が上がれば新型コロナウイルスも沈静化するという見方も少なくない。しかし、熱帯地方や地中海エリア、南半球でも感染者が発生している実情を踏まえるとそう断言することはできない。あおるつもりはないが、もはや希望的観測による気休めは通用しない状況にある。

 もっとも、これだけの調整を挟めば、日米ともに株価の下げはいずれ一服するはずだ。NYダウは24カ月移動平均線に差し掛かり、2万5000ドルの心理的なフシもそう遠くない。日経平均はこれまで何度も底打ちポイントにもなった、「PBR(株価純資産倍率)1倍(現在はおよそ2万700円)」が強く意識されている。

 ただし、まだいわゆる「陰の極」ではないように思われる。株式新聞では以前から、弱い景気にもかかわらず株価が過剰に高いバリュエーションのゆがみを指摘してきたが、このコロナ・ショックをきっかけに水準訂正が始まったと考えられる。さらにその余波は、世界のマーケットが過熱したトランプ相場の終えんにもつながりかねない。

 米国でトランプ大統領が支持されてきた理由の1つは間違いなく株高だ。この暴落は、その政策を否定する動きにつながる。また、感染症による社会不安は、「大きな政府」を容認する民主党に有利に働く可能性がある。特に、指名争いで躍進する急伸左派のサンダース上院議員は国民皆保険の導入を主張しているほか、学生ローンの債務免除を訴えていることで若年層を中心に人気を集める。

 サンダース上院議員はその極端な政治信条により、トランプ大統領との争いに勝てないだろうと言われている。しかし、前回2月22日のネバダ州の党員集会ではヒスパニックや一部の白人層からも多くの票を獲得した。

 同29日に行われるサウスカロライナ州の投票で、同じ民主党のバイデン前副大統領の黒人票を切り崩すような善戦を見せれば、政権交代のカギを握る無党派層の心理も揺れるかもしれない。そして来週は3月3日に、カリフォルニアなど11州の予備選が集中するヤマ場の「スーパーチューズデー」が控える。

 来週の日経平均のレンジは目先反発を視野に2万700-2万1700円とするが、下限を割り込むおそれも大いにある。2月29日の中国2月製造業PMI(購買担当者景気指数)、3月2日の2月ISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況指数、4日の米2月非製造業景況指数、さらには6日の米2月雇用統計と重要な指標が相次ぎ発表される。株価が上向いた場合も戻り売り圧力は大きいだろう。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

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最終更新:2/29(土) 8:18

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