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株式週間展望=「日本外し」を警戒―中国変調の余波大きく、危うい米株連動性

2/22 8:08 配信

モーニングスター

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日邦産342-8

 新型コロナウイルスの経済影響が次々に表面化した今週(17-21日)、日経平均株価は本稿の予想レンジ下限(2万3300円)を一時的に下回った。それでも頑強な米国株を頼りに底堅さを見せる日本株。米大統領選を控えた官製相場の恩恵が続いている。しかし、リスクオフ傾向下での円安の急進行という、これまであまりなかった現象がここへきて起きている点には注意が必要だ。「日本外し」を警戒するべきだろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な中国では、春節(旧正月)明け後も経済活動が不安定なままで、ヒトやモノの流れが制限されている。米アップルの1-3月売上予想未達の見通しに象徴される、「世界の工場」の変調の余波は大きい。

 日本でも影響は製造業にとどまらない。既に中国からの資材調達が難航しており、内需の住宅・建設セクターなどにも逆風が吹く可能性が高い。イベントの開催中止や外出の自粛を通じて落ち込み始めた景況感は、回復までに長い時間を要する恐れが出てきた。

 一方、こうした中でも米株は無類の強さを発揮している。本稿の締め切り前の現地20日時点でNYダウはまだ最高値圏内に位置し、ナスダック総合指数やS&P500指数に至っては直近で高値を更新している。大統領選へ向け米国株は下がらないという期待は根強く、過去の金融緩和で市中に供給された資金も潤沢にある。

 厳しい事業環境にさらされながらも、日経平均が堅調に推移してきたのは、そうした米国株の支えがあってこそだ。グローバル投資家は保有する米国株の時価が膨らめば、ポートフォリオの比率を維持するために日本株も買う。しかし、回復感の乏しい企業業績とのギャップがハイテク株などの高PERに表れている。

 ただ、投資家のアセットアロケーション(資産配分)は定期・不定期に変更される。前週発表された昨年10-12月期GDP(国内総生産)速報値は、実質ベースの年率換算で前期比6.3%減と市場予想(3.8%減)を大幅に下回った。新型コロナウイルスの感染拡大懸念も高まる状況で、既に日本の比率を引き下げる動きが出ていてもおかしくない。

 約10カ月ぶりに1ドル=112円台に乗せた円安は、従来であれば株高と同時に進行するものだった。しかし、円相場の下落に対して日経平均の戻りは鈍く、株・為替をまたいだ日本外しが行われているとみる向きもある。事実であれば、命綱だった米国株との連動性が失われかねない。

 もちろん、景気悪化を避けるための経済対策への期待は大きく、特に中国はリーマン・ショック後のような大規模な財政出動に動く可能性もある。このため、マーケットの暴落を心配するのは早計だ。しかし、今後の日経平均は上値が重くなりそうだ。来週(25-28日)は28日に1月鉱工業生産が発表される。その中で、新型コロナウイルスの影響が反映されるとみられる2-3月の生産予測調査の内容が注目される。

 米国では22日に大統領選の民主党指名争い第3戦となるネバダ州の予備選が行われる。同日にはG20(主要20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会議もあり、危機感の共有が期待される。景気が冷え込むドイツの2月Ifo景況感指数(24日)も注目。このほか、米国では25日に12月CB消費者信頼感指数、26日に1月新築住宅販売件数、27日に10-12月期GDP改定値などが発表される。

 今週の日経平均の予想レンジは2万2750-2万3750円。クローズアップ銘柄は突っ込み買いでツガミ <6101> と、次亜塩素酸ナトリウムのナック <9788> 、新興株で日邦産業 <9913> 。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

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最終更新:2/22(土) 8:08

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