IDでもっと便利に新規取得

ログイン

株式週間展望=金融市場は驚異の回復:米株強調、円安進行でリスク選好継続―中期は業績不安残る

2/8 8:14 配信

モーニングスター

現在値
トヨタ6,195-92
栄研化1,960-87
一工薬3,640+115
ETSHD606-45

 金融市場が新型肺炎ショックからの驚異的な回復を果たした。今週(3-7日)の日経平均株価は、3日の安値を底に一時1200円を上回る値幅の戻りを達成。不安の残る企業業績を超越する買い戻しの波が押し寄せ、2万4000円近辺の高値圏まで浮上した(7日終値2万3827円、前週比622円高)。顕著なカネ余り状態の中で、米国を主軸に株価の下落は許されない印象すら残した感がある。中国のサプライチェーンへの影響を見極めつつ、来週(10-14日)は新たな局面を探る展開になりそうだ。

 依然として猛威を振るう新型コロナウイルスによる肺炎患者は、発生源の中国で3万人を突破し、死者数も発表されているだけで600人台に達した。日本では横浜港に停泊するクルーズ船内で感染が拡大。自動車メーカーや電機産業の中国工場休業がもたらすインパクトもまだ不透明だ。

 一方、中国から遠く離れた米国ではコロナウイルスへの関心は日本ほど高くないように思える。大統領選挙年にも当たり、経済刺激策による一段の景気拡大期待に支えられた主要指数は、再び史上最高値を更新しつつある。日本株についても、メーンプレーヤーは米国などの海外勢。この好況がプラスに作用している面は大きい。

 東証1部の発表社数のピークの1月末と、2月6日のトヨタ自動車 <7203> を通過した決算シーズン。全体的に不調となる中でも、同社をはじめとする主力企業の一角の健闘が注目されている。米株好調もあり市場心理の悪化には至らず、為替が1ドル=110円にタッチしてきた点もポジティブな材料だ。

 日経平均は、新型肺炎の拡大不安を受けて1月下旬に割り込んだ25日移動平均線を奪回した。日足の一目均衡表の「雲」も上抜くなど、テクニカル的な好転も追い風となる。一時低迷していた東証1部の売買代金も拡大、相場はスケールアップの気配をみせている。

 もっとも、2万4000円を上回る水準では戻り売りが強まる可能性がある。また、中期的な不安が払しょくされたわけではない。サプライチェーンへのダメージが深刻化するリスクはもちろん、新型肺炎も実態としては衰えていない。株高の勢いの持続性については、楽観し過ぎないことが賢明だろう。なお本稿では、締め切り時間の都合で7日日本時間夜発表の米1月雇用統計は織り込んでいない。

 来週は序盤から米国で重要イベントが相次ぐ。現地10日にトランプ大統領が予算教書を公表する。通信や交通インフラへの投資規模が注目される。11、12日はパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が議会の下院と上院で証言する。米金融政策をめぐっては一部で再び緩和論が浮上しているが、前回のFOMC(米連邦公開市場委員会)と同様パウエル議長がハト派姿勢後退ととれるスタンスをみせる可能性には注意したい。

 また、11日は米ニューファンプシャー州で大統領選挙の予備選があり、サンダース上院議員ら急進左派が勝利した場合は売り材料になる。

 日本では10日に1月景気ウオッチャー調査。11日の祝日(建国記念の日)を挟み、12日には1月工作機械受注が出る。

 日経平均の想定レンジは2万3500-2万4300円。クローズアップ銘柄は今週から継続の栄研化学 <4549> に加え、中型株は第一工業製薬 <4461> 、小型株は受注が好調なETSホールディングス <1789> の押し目を拾いたい。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

モーニングスター

関連ニュース

最終更新:2/8(土) 8:14

モーニングスター

Yahoo!ファイナンス 投資信託特集

最近見た銘柄

ヘッドラインニュース

マーケット指標

株式ランキング