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米ドル/円は日銀の政策変更で150円を上抜け。148.91円割れで出来た売りの損切りを、150.71円超えまで待つワケは? 複数の時間軸を使うと多くの戦略を立てられる

3/19 22:07 配信

ザイFX!

米ドル/円は日銀の政策転換で150円を上抜けてきた。150.71円を上抜けると日足は再び上向きになる可能性
 米ドル/円は、本日(3月19日)の日銀の政策転換で150円を上抜けてきました。直近は150円台半ばの壁で止められています。

 日足レンジの上限は3月1日(金)高値150.71円なので、ここを上抜けると再び上向きになる可能性がでてきます。

 先々週のコラムでもご紹介しましたが、米ドル/円日足は148.91円を割り込むと、ダウ理論が転換して下向きとなり、その後3月8日(金)に146.46円まで2円ほど下げました。

 この3月8日(金)安値は米雇用統計で出来た安値で、1時間足で見ると、米雇用統計のあった22時足の高値は147.48円でした。

 このため、週明けの3月11日(月)のメルマガでは、147円台半ばを上抜けると調整入りする可能性があることをお伝えし、一部利確を考えてもいいレベルとお伝えしています。

田向宏行のダウ理論で勝つ副業FX! 
2024年3月11日(月)14:51の配信メールより一部抜粋
USDJPY 147円ミドル
このため、USDJPYも147円ミドル付近を上抜けるようだと、調整の可能性を考えてもいいと思います。
日足は3/8高値=148.10を上抜けると調整しますが、1時間足レンジでは、147.48を上抜けると調整入りするからです。
~中略~
こうした点から、下方向を維持しつつ、場合によっては利確を考えてもいいレベルと思われますが、先の質問回答でも触れたように、この辺は各個人の性格や考え方次第と思います。

 一方、こちらのコラムは毎週火曜日更新なので、先週のコラムで調整入りの可能性に言及しました。

 148.91円の下で3月7日(木)に出来た売りポジションを保有している場合、現在はマイナスになっているはずです。

 相場なので仕方のないことですが、あまり気分のいいものではないでしょう。

 ただ、これが相場なので仕方ありません。

150.71円を超えて損切りになってしまえば、それは仕方のないこととして受け入れるしかない
 レンジの中で戻す動きが強まると、弱気になる人も多くいます。

 この米ドル/円では、150円台で損切りすれば、150.71円の上に置いているはずの当初の損切りよりは、少し損失がが減ると考えやすくなります。

 しかし、こうした自分の感情に基づく判断は、あまりオススメしません。

 相場取引は、欲望と恐怖心のゲームなので、人の感情が取引に大きく影響します。

 このため、その時の感情で取引すると、その後も同様の取引を続けやすくなってしまいます。

 たぶん、それでいいことはあまりありません。

 だから私は、値動きの事実とそれに基づく理論的値段を使います。

 相場取引のすべてで勝つことはできないので、自分の感情による判断をできるだけ避けて、値動きに従うのがいいと思っています。このことは拙著『相場の壁とレンジで稼ぐFX(改訂版)』などでも詳しく説明しています。

 米ドル/円が150.71円を超えて損切りになってしまえば、それは仕方のないこととして受け入れるしかありません。

 そもそもこの損失は、売りポジションを作ったときにわかっていた損失額なので、その分を失う覚悟の上で利益を追求したのですから、仕方がないということと考えています。

ダウ理論を複数の時間軸で使うと、多くの相場の壁を利用した戦略を立てることができる
 それでは、よい取引はどうだったかも考えてみましょう。

 3月11日(月)のメルマガ配信でご案内した、3月8日(金)の1時間足レンジが転換した時点か、3月8日(金)高値を上抜けて、日足が調整入りした時点で、一部または全部の利確をしておくのが、結果的には一番良かったでしょう。

 これは、その後戻してきているから言えることで、もしあまり戻さず再びさらに下げていれば、この取引で少し利益を減らすことになっているはずです。

 つまり、相場の先行きは誰にもわからないので、その時々で相場の壁を使いつつ選択するしかありません。

 メルマガ読者とのオンライン交流会でも、米ドル/円の売りポジションはすでに決済されている人もいました。

 ただ、ダウ理論の初心者の方には、自己裁量の取引から脱却するために、ダウ理論どおりの取引を少額で行うことをお勧めしているので、ダウ理論に従っている人もいらっしゃいました。

 さらに言えば、1時間足ダウ理論が上向きに転換した時点で、売りポジションを決済するだけでなく、新たに買いポジションも作っていたら、より多くの収益を狙えています。

 この買いポジションは現在も保有されていますし、直近は本日の日銀の政策転換があった12時足の安値148.89円を割れない限り維持されます。

 ということは、日足では日足レンジ上限を上抜けず、ダウ理論が下向きのままの状態で、本日の12時足安値を割り込むと、米ドル/円は下へ向かう可能性が出てきます。

 このように、ダウ理論を複数の時間軸で使うと、多くの相場の壁を利用した戦略を立てることができます。

 オンライン交流会では読者の方の質問に答えつつ、チャートを表示しながら説明していますが、ここでも時間軸の切り替えは重要です。

 直近は日足レンジ上限150.71円を上抜けるかに注目しつつ、1時間足や週足など時間軸を切り替えて、それぞれでレンジがどうなっているかも見てみると、参考になるのではないでしょうか。

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最終更新:3/19(火) 22:07

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