「クリプト父さん」ジャンカルロ氏がパクソスの取締役会に参加

5/15 10:47 配信

CoinDesk Japan

パクソス(Paxos)は、暗号資産セクターを公然と支持してきた米商品先物取引委員会(CFTC)の元委員長であるクリストファー・ジャンカルロ(Christopher Giancarlo)氏を取締役会に加えた。同社がCoinDeskに対して明らかにした。

政策経験者としてパクソスに参加

ジャンカルロ氏がパクソスに参加したのは、同社がステーブルコイン発行企業やインフラプラットフォームとしてトークンのラインナップを拡大しているためだ。決済大手ペイパル(PayPal)のステーブルコインであるPYUSDの発行元でもある。これまではイーサリアムブロックチェーンでステーブルコインを発行していたが、昨年にソラナブロックチェーンを追加した。規制面では、パクソス・トラスト(Paxos Trust)はニューヨーク金融サービス局(New York Department of Financial Services)の監督下にある。同局は昨年パクソスのバイナンスUSD(BUSD)の悪用に対する脆弱性を問題視したが、このトークンをめぐる関係は解消された。


パクソスの取締役会には、すでに別の政策経験者、ビル・ブラッドリー(Bill Bradley)元上院議員が参加しており、ジャンカルロ氏はこれ加わる形になる。ジャンカルロ氏は「暗号通貨の未来と国家『クリプト父さん』による闘いの記録(CryptoDad: The Fight for the Future of Money)」の著者であり、アメリカの中央銀行デジタル通貨(CBDC)の可能性を模索するためのデジタルドル・プロジェクト(Digital Dollar Project)も立ち上げた。


パクソスのCEO兼共同創設者であるチャールズ・カスカリラ(Charles Cascarilla)氏は声明で、「彼は金融システムのインフラを改善するためにブロックチェーンを支持する最前線に立ってきた」とし、「彼の洞察は、我々が規制されたデジタル資産の市場構造とステーブルコインのイノベーションにおけるリーダーとしての地位を拡大する助けになるだろう」と述べた。

ジャンカルロ氏には業界で高い評価

ジャンカルロ氏は、Willkie Farr & Gallagher社の弁護士であり、デジタル作品実務の共同リーダーを務めている。ジャンカルロ氏が2022年にフランスの騎士爵位を授与された際にも、同氏の暗号資産との関わりが挙げられており、駐米フランス大使はジャンカルロ氏の「金融市場と暗号資産の金融の可能性に対する理解」に言及した。


ジャンカルロ氏は声明で、「パクソスは、機関や消費者にとって安全となる規制されたソリューションを導入することで、伝統的な資産市場とデジタル資産市場の橋渡しをするリーダーとしての地位を確立してきた」とし、「パクソスの取締役会に加わり、金融分野のイノベーションに参加できることを光栄に思う」と表明した。


|翻訳・編集:林理南|画像:Shutterstock/CoinDesk|原文:'CryptoDad' Giancarlo Joins Paxos Board

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最終更新:5/15(水) 10:47

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