BMOの米国担当主任エコノミスト、スコット・アンダーソン氏=米労働省が15日発表した4月の米消費者物価指数(CPI)は、0.3%上昇と前月の0.4%上昇から鈍化した。詳細を見ると、インフレ圧力が若干緩和されていることがわかる。新車、中古車、航空運賃などの項目では、大幅な価格の低下が確認された。またCPIの前年同月比は3.4%上昇と、前月からわずかに減速した。
市場予想に沿うような数字が並ぶ中、今月のCPIは、より広範囲な項目に渡ってインフレ圧力が目に見える形で鈍化しつつあるという強い兆候を示した。このトレンドが持続すれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年の9月と12月の会合にて利下げを実施するという期待を維持することができるだろう。金融引き締めによって達成すべき仕事はまだ明らかに残されており、FRBは引き続き忍耐強く、慎重な姿勢を続けるとみられる。一方、FRBが追加利上げを実施する可能性はもともと低かったが、この日発表のCPIと米小売売上高が弱めの内容だったことを受けて、さらに大きく低下した。(ニューヨーク時事)〈STAT〉〈FRB1〉
時事通信
最終更新:5/16(木) 4:15
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