ビットコイン、過去3年で最大の月間上昇率に向けて上昇

3/1 15:15 配信

CoinDesk Japan

2月はビットコイン(BTC)にとって、2020年12月以来の好調な月となりそうだ。また価格が史上最高値に近い水準で推移しているにもかかわらず、今回の強気相場はまだピークに達していないとアナリストらは分析する。


ビットコインは2月、44%という驚異的な上昇率を記録し、数年ぶりに5万ドル(約750万円、1ドル150円換算)と6万ドル(約900万円)を相次いで突破。28日には6万4000ドル(約960万円)の高値をつけた。1月下旬にアメリカでビットコインETF(上場投資信託)がデビューし、「ニュースで売る」による下落で一時4万ドルを割ったが、その後急上昇した形となった。


ビットコインは月次の終値で史上最高値を更新する可能性がある。そのためには協定世界時(UTC)3月1日午前0時(日本時間午前9時)までに、前サイクルのピークに近い2021年10月の終値6万1357ドルを上回る必要がある。当記事執筆時点、ビットコインは約6万1200ドルで取引されている。


2月、暗号資産市場は幅広く上昇し、CoinDesk 20 Index(CD20)は40%超の上昇となった。


分散型取引所(DEX)ユニスワップ(Uniswap)のガバナンストークンUNI、分散型データストレージネットワークのファイルコイン(Filecoin)のトークンFIL、人気ミームトークンのドージコイン(DOGE)がCD20のベストパフォーマーで、ビットコインの上昇率を上回った。


ビットコイン価格は史上最高値を望む付近で推移しているが、アナリストの中にはさらなる上昇を見込む者もいる。


「まだ今回予想されるピークに届き始めてさえいない」とギャラクシー(Galaxy)のリサーチ部門責任者アレックス・ソーン(Alex Thorn)氏は29日、X(旧Twitter)に投稿した市場分析で述べた。同氏は、ビットコインETFは「ゲーム・チェンジャー」であり、安定した(そして最近加速している)ビットコイン需要を支えていると主張した。一方、ビットコインの供給量の約75%を握る長期保有者たちは、最近の価格水準では今のところ売却を望んでいない。


インフォザブロック(IntoTheBlock)のアナリストは、ビットコインネットワーク上のトランザクションボリュームと、個人投資家の暗号資産への関心は、以前のピーク時の水準からはまだ程遠いと指摘した。


暗号資産分析会社のスイスブロック(Swissblock)は、ビットコインの現在の上昇トレンドは「これから起こることの始まりに過ぎない」と予測し、29日のレポートでは「買い圧力が持続し、オシレーター系と移動平均線の両方から強気シグナルが出ていることから、ビットコイン上昇の勢いは続くと考えられる」と述べた。


だが同時に、今すぐの市場参入には注意を促した。


レポートでは「この高値水準で相場を追いかけるのではなく、短期的な下落を待って買い機会をうかがうことが、より賢明なアプローチだろう」と述べられている。


米銀最大手のJPモルガン・チェースのアナリストレポートは、やや弱気な長期見通しを示し、ビットコインは4月の半減後に4万2000ドルまで下落すると予想している。


|翻訳・編集:行武 温|画像:NASA|原文:Bitcoin Blasting Toward Biggest Monthly Gain in 3 Years

CoinDesk Japan

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最終更新:3/1(金) 15:15

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