〔米CPI反響〕FRB、現段階で利下げに傾く=コーペイのシャモッタ氏

5/16 4:08 配信

時事通信

 コーペイの主任市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏=4月の米消費者物価指数(CPI)は鈍化した。4月の米小売売上高が前月比横ばいとなったことも相まって、米連邦準備制度理事会(FRB)が直面する圧力を緩和し、今秋の早い時期に利下げが実施される可能性への期待を高めることにつながっている。
 ただ興味深いことに、CPIを詳細に見ると、サービスインフレが依然として高止まりしていることが示されている。きょう発表のCPIはまちまちの内容とも捉えられる。
 米経済が勢いを失っていることやインフレ圧力が沈静化しているように見えることを考えれば、9月の利下げの可能性は高いと思う。現段階ではFRBは利下げに傾いており、金融緩和を始める理由を探しているだろう。パウエル氏は最近の複数の発言機会で現行の金融政策スタンスは景気抑制的だと繰り返し述べており、高水準の金利による景気減速を待っているように思える。9月に利下げが行われた場合、次の利下げは来年かもしれない。
 FRB高官らは一つの経済指標だけで過剰に反応しないように努めており、利下げに踏み切るまでインフレが持続的なペースで鈍化しているという確信を持つ必要がある。ただ直近の統計で労働市場の軟化や小売売上高の伸びの減速などが示されたことを踏まえれば、FRB高官らの発言は若干ハト派寄りとなることが予想される。米長期金利の上昇圧力が緩和され、対主要通貨でのドルの下落につながるだろう。(ニューヨーク時事)〈STAT〉〈FRB1〉

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最終更新:5/16(木) 4:08

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