16日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、1ドル=154円台前半で小幅にもみ合っている。正午現在は、154円31~32銭と前日(午後5時、153円89~91銭)比42銭のドル高・円安。
前日のニューヨーク市場は、3月の米小売売上高が市場予想を上回り、利下げ観測がさらに後退し、長期金利が上昇。日米金利差拡大が意識され、一時154円45銭までドル買い・円売りの動きが加速した。
東京市場は154円20銭台から徐々に買いが進み、同40銭近辺までジリジリ上昇。国内輸入企業によるドル需要があったほか、人民元安でドル買いが進んだとみられる。
政府・日銀による為替介入への警戒感も強まっている。銀行関係者からは「介入が近づくと要人発言が少なくなる傾向があり、いつ入ってもおかしくない状態だ」との指摘も出ていた。
鈴木俊一財務相は16日の閣議後記者会見で「必要に応じて万全の対応をしていきたい」と強調。17日から米首都ワシントンで開催される20カ国・地域(G20)財務相・中銀総裁会議に向け、「必要に応じて日本の立場をしっかりと伝えていく」と話した。
ユーロは朝方から対円で下落、対ドルは小動き。正午現在は、1ユーロ=163円72~73銭(前日午後5時、164円02~03銭)、対ドルでは1.0609~0610ドル(同1.0658~0658ドル)。(了)
時事通信
最終更新:4/16(火) 12:35
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