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家計簿をつけて、驚くべき散財が明らかに! 貯金ゼロから10年で資産7000万円、FIRE達成の37歳彼女が「後悔した買い物」4つ

3/31 10:11 配信

東洋経済オンライン

ミニマルな生活や節約、投資についてYouTubeで発信しつつ、著書『ミニマリストゆみにゃんのお金のつくりかた』『オートで月5万円貯まる魔法の節約術』も手掛けているミニマリストゆみにゃんさん(37)。

前編記事では、買い物依存症、離婚を経たゆみにゃんさんが節約とミニマリズムに目覚めて資産を築いていく過程を紹介。中編記事では、ゆみにゃんさんが情報商材詐欺と不動産投資詐欺にあい、大きな損失を抱えてしまった体験を聞かせてもらった。

後編となる今回の記事では、ゆみにゃんさんが後悔している買い物や、お金をかけてよかった物、今後の展望について聞いていく。

■後悔している買い物

前編記事でも紹介したが、ゆみにゃんさんは給料もボーナスも入っただけ全部使い切るくらいの浪費家であり、買い物依存症だった。

 「家計簿を付けてみて、驚くべき私の散財が明らかになったので。その中で特にこれがなければ今頃もっとお金が貯まっていたのにと思ったものがありました」

 ①福袋やセールで買ったもの

 ゆみにゃんさんはお得感のある福袋やセールが大好きで、年始の福袋に季節ごとのバーゲンセールにと、たくさん買い物をしてきた。しかし、そうして買ったものは今ほとんど使っていないという。

 「わざわざ選んで買ったものじゃないのも理由ですし、福袋によってはいわゆる“福袋用の商品”が入っているんですよね。結局この服は福袋だよねとわかっちゃうし、品質も悪くてあまり使わない。セールも安いから買っているだけで本当に欲しいわけではなかったから結局使っていないのでしょう。本当に無駄でしたね」

 ②高い基礎化粧品

 化粧水、乳液、美容クリーム……肌のケアに月2万円くらい基礎化粧品を買っていたという。

 「ある時、メンタリストDaiGoさんの動画を見て保湿だけで十分だと知りました。私も理系なので、改めて化粧水の成分を見てみると80%が精製水なんですよ。それに何万も使うのはもったいないと気づいて、今は顔を洗ったらワセリンでふたして終わりです。今のところ肌トラブルもありません」

 小さいチューブを少し割高で買っても、3カ月で1200円ほど。白色ワセリンだとより純度が高く、肌が敏感な人も使いやすいそうだ。

 ③金髪の美容院代

 以前金髪だったゆみにゃんさんは、ブリーチとカラー、カット、トリートメント、専用シャンプーと何かと維持費用がかかり、月に1万~2万円は使っていたそうだ。

 「金髪をきれいにキープするには本当にお金がかかります。だからユーチューバーとかでも節約系の人はみんな黒髪ですよね。今は天然ハーブのヘナを使っていて、自宅で月1000円くらいで簡単に染めています。ヘナは髪の毛の傷んでいるところから少しだけ色が入る感じなんですが、トリートメント効果もあるんですね。今まで何万円もかけていたトリートメント代とかもいらなくなりました」

 さらに現在の髪型はセミロングにして頻繁に美容院に行かなくて済むようにしている。頻度が半年に1回になり大きな節約効果が。

 「短い髪型だと、美容師さんも技術がある方じゃないと変な感じになっちゃったりしますよね。でも髪が長いとそこまで技術が必要ないので、ミニモとかで0円カットとかで全然大丈夫です」

 ④毎年のハワイ旅行

 ゆみにゃんさんは毎年のようにハワイ旅行に行き、1回で30万円くらい使っていた。円安・物価高騰している今よりは割安に感じるが、それでも結構な金額だ。

 「今考えてみると、沖縄とか、ベトナムとか、ビーチがきれいで魅力的で割安な場所はもっとあったなと。ベトナムはベトジェットが安いので往復1万6000円ぐらいで行けて、現地も1食200円とかなんで、4万ぐらいあれば楽しめちゃいます。そっちにしとけばよかったなと思いますね」

 絶対にハワイでなければならない理由はなかったようだ。それならば「旅行に行きたい」「きれいなビーチを見たい」という自分の欲求を満たしつつ、LCCを活用して節約も意識しながら行ける旅行先はほかにもある。

 「旅行を0にするとストレスがたまって爆発しちゃうので、そこはうまくバランス取るような工夫をしています」

■逆に「お金をかけてよかったもの」は? 

 次は、お金をかけてよかったものを聞いていく。

 ①野菜

 「健康が大事なのでちゃんと野菜を取ることを意識しています。節約で食費を節約しようと思うと、炭水化物に偏ってしまう方が結構いるんですよ。割安なのでずっとパスタを食べたり米を食べたりとか。でもそれだと体を壊して、将来の医療費も増えちゃいますし、体調が良くないとストレスがたまりますよね」

 ゆみにゃんさんのおすすめ節約料理は野菜鍋。ネットで安い鍋のもとを購入、白菜やもやしなど比較的値段の安い野菜をたくさん使って鍋をして、健康と節約を両立しているそうだ。

 ②自己投資

 セミナーや書籍、資格取得、勉強系のオンラインサロンといった、自己投資にはお金を使ってきたそうだ。

 「結局のところ、ある程度の金額を貯めるなら節約だけでは限界なので自分の稼ぎを増やす必要があります。転職でうまく年収を上げるには資格があったほうがいい場合もありますし、私も転職する前に仕事に生かせる資格をたくさん取りました。あとはビジネス書も読んだり、自分のスキルアップにつながることにはお金を惜しまず使ったほうがいいかなと」

 『7つの習慣』『人を動かす』など、名著と言われているビジネス本は読んでおいた方がいいそうだ。さらに、お金を稼ぐ意識を高めるなら『金持ち父さん貧乏父さん』、投資をするなら『敗者のゲーム』といった本がおすすめだという。

 活字が苦手なゆみにゃんさんは、オーディオブックを活用して本の朗読を聞いている。

 「amazon audibleとかなら月額でたくさんの本を聞けます。節約するなら図書館で読むという手段もありますが、人気の本や新刊だと待っている時間がもったいないし、お金払ってでもどんどんインプットしたほうがいいかなと思います」

 ③会社の近くに住む

 家は会社の近くにして、通勤や満員電車のストレスを緩和したほうがいい。

 「毎日の出社で通勤に片道1時間ぐらいかかると、行って帰ってくるだけでものすごい疲れちゃいます。疲れて帰りにコンビニスイーツを買いたくなるし。歩いて会社に行ければ最高で、離れていても2駅くらい。今ならリモートワークできるといいですね」

 移動時間だけでなく、化粧や服装といった身支度の時間も減らせるため、朝の支度をミニマムにしていくことができる。

 ④仕事道具

 仕事道具は、ある程度お金をかけたほうがいいという。使用頻度も高いし、それを使ってお金を稼ぎ、仕事の成果につながるものだからだ。

 「遅いパソコンやネット回線だと、仕事の効率が悪くてイライラしちゃうし、モチベーションも下がるんですよ。なので私はM-1のMacBook Airを持って、家は光回線、4Kのモニターもあってデュアルモニターで作業して、とそこはもうめちゃめちゃお金をかけていますね」

 ⑤病院代

 病院代など、健康への投資は惜しまないという。体調が悪かったり気になる点がある際はすぐ病院に行くようにしている。

 「私はあせもになりやすくて、ほっとくと広がったりします。日本で医療費が3割負担とそこまでかからないので気になったらすぐ病院に行って治すようにしています。自然に治るのを待ったり、ドラッグストアで薬を買ったりするよりは圧倒的に早く治って安心です。体調が悪いのを我慢したままだと、仕事の集中力も下がるし、将来的な医療費が増大する可能性があるので」

 健康診断も、基礎的な部分だけでなくお金をかけてオプションを付けて徹底的に行っている。つねに自分が健康で元気な状態でいられるようにするのが大切だという。

■船で世界1周、今後は消費も意識

 現在のゆみにゃんさんは、会社を辞めてフリーランスに。YouTube投稿をゆるく続けているが、ほぼリタイアしたような状態で自由に時間を使っており、先日は船で世界1周に行ってきたという。これからは節約貯蓄一辺倒ではなく、使っていくことも意識していくそう。

 「フィリピン留学をして英語を学んで、その次に世界1周してきました。海外にいくのはずっとやりたかったことなのでこれからは世界196カ国、可能な限り行きたいと思っています。

 気に入った国では長期滞在して、その国での生活を楽しみたいです。やっぱり人生一度きりなので、自分が住んでいる東京だけだともったいないと思っていて」

 そしてもう1つ、やりたい大きなことは里親になることだ。

 「里親里子制度を活用して、子どもを育てたいと思っています。今までも学校に行けない子どもと遊ぶボランティアに参加したりしていて、その中で今困っている子どもにもっと何かできたらと考えていました。

 私は幼少期に親の虐待とネグレクトに苦しみ、学生時代は不登校の期間もありました。今後は自分の幼少期のように傷ついた子どもに寄り添いたいです。そうすることで、私自身も癒やされていくように感じるからというのもあります。自分で子どもを産むことに特にこだわりはなくて、今里親を必要としている子どもにちょっとでも何かできたらと考えています」

 こうした子ども、社会との関わりを考えられるようになったのは、お金の余裕ができたのも大きいそうだ。お金と時間の余裕ができたことで、気持ちのゆとりもでき、ゆっくり丁寧に人と関わっていきたい思いが強くなってきた。

 「新しいことにはどんどんチャレンジしていきたいです。やりたいことをやると、その先にさらにやりたいことが見えてくるものです」

■節約とは本当に大切なことに気づく方法

 ゆみにゃんさんにとって節約とは、目には見えない本当に大切なことに気づく方法だったという。

 「以前の私はブランド品とか美容とか、目に見えることにとらわれすぎていて、お金を使いマウンティング戦争をしていたんですよね。

 節約をする中でそういうものを手放していって、やってみたかったことにチャレンジしたり、ボランティアをしたりして、何か目に見えないもののほうが自分の心を満たしてくれることに気づいたんですよね。物質主義から脱して本当に大切なものに気づくことができました」

 今までの人生は苦しいことが多かったという。子どもの頃の親の虐待、不登校になった学生時代。社会人になって念願の会社に入れても、連日の長時間残業とストレスで買い物依存症に。離婚を経験した後に、詐欺に立て続けにあった。

 「うまくいかないのを全部他人のせいにしていましたし、世の中が憎くてたまらなかった時もありました。といっても自分に自信がなくて、だから周りにどうにかしてもらおうと思っていました。

 それから節約を始めることで、自分と生活を見つめなおしていき、できることを一つずつ積み重ねていくことでお金が貯まり自信がつくようになってきました」

 貯金ゼロから5年で1000万円を貯め、10年後には資産額7000万に。念願だったフィリピン留学や世界1周にも行けるお金と時間の自由を手にできた30代半ばからは幸せを実感しているという。

 「今まで何かのせいにしていた私が、世界を愛せるようになって、人に貢献したいと思えるようになりました。違う人間になれたし、いろんなものから解放されました。

 もしも私のように、過去に苦しいことがあって、そこから自分を変えたくて節約したい方がいるなら、家計簿を付けるところからでもいいので自分の人生を変える気持ちで節約に励んでほしいです。

 お金を貯めることは自信にもつながるし、大事なことなので、ぜひ頑張っていただければと思います」(構成:横田ちえ)

■ゆみにゃんさんの毎月の生活費はこちら! 

本連載では節約・資産形成について話を聞かせてくださる方を募集しています(身バレ防止には最大限の配慮をいたします)。くらまさんと話してみたい方は、応募フォームからご応募ください。

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最終更新:3/31(日) 10:11

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