日経平均は小反落、一時3万8000円割れ 日銀正常化や円高警戒で

5/13 15:43 配信

ロイター

Hiroko Hamada

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比49円65銭安の3万8179円46銭と、小幅反落して取引を終えた。主力銘柄や大型ハイテク株の一角がやや軟調だった。日銀の金融政策の早期正常化への警戒感や一時的な円高進行が投資家心理を悪化させ、一時、節目の3万8000円を割り込んだ。相場全体の方向感が乏しい中、決算を受けた個別物色は活発だった。

日経平均は前営業日比17円安と小幅安でスタートした後、前週末の終値を挟んで一進一退となった。前場中盤に日銀が国債買い入れオペの減額を通告した後、早期正常化への警戒感や円高進行が嫌気され3万7969円58銭まで値下がりした。ただ、円高が一時的だったことから下げ幅を拡大する展開にはならず、後場にかけては小幅安の水準でもみ合いとなった。

今週は米消費者物価指数(CPI)の公表、来週は米エヌビディアの決算発表を控え、「目先1週間程度は相場の方向感が定まりにくい」(国内信託銀行・投資調査部長)として、日経平均は3万8000円台前半での推移が続くとの見方が聞かれた。一方、企業の決算発表がピークを迎える中、個別物色は引き続き活発になりそうだ、という。

日銀の国債買い入れオペ減額については、「為替が一気に円高に振れたことに株価は反応したのではないか」(T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏)という。浪岡氏は「日銀はマーケットが想定しているよりも早めに金利引き上げに向かう可能性がある」とみており、不動産セクターは上値が重くなりやすいのではないか、と話した。

TOPIXは0.15%安の2724.08ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は4兆6093億5800万円だった。東証プライム市場指数は0.15%安の1402.09ポイントで終了。東証33業種では、繊維、その他製品、精密機器など15業種が値上がり。不動産、建設、水産・農林など18業種は値下がりした。

個別では、前週末に決算を発表した東京エレクトロンが1%安となった。指数寄与度の大きいファーストリテイリングは小幅安、ソフトバンクグループは1%超高、主力のトヨタ自動車は1%超安だった。

東レは後場急伸し、8%超高。政策保有株の縮減やその売却代金の全額を自社株買いに充てるとの方針を示したことが好感された。一方、決算発表を受けてSUBARUが3%超安、清水建設が8%超安となった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.06%高の650.60ポイントと小幅に反発した。

プライム市場の騰落数は、値上がり808銘柄(48%)に対し、値下がりが807銘柄(48%)、変わらずが36銘柄(2%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 38179.46 -49.65 38211.61 37,969.58─

38,273.40

TOPIX 2724.08 -4.13 2723.94 2,712.05─2

,729.49

プライム市場指数 1402.09 -2.09 1402.77 1,396.04─1

,404.86

スタンダード市場指数 1256.80 +6.45 1250.11 1,249.30─1

,257.88

グロース市場指数 833.40 +0.97 831.69 826.41─834

.69

グロース250指数 650.60 +0.37 649.49 644.70─651

.79

東証出来高(万株) 197474 東証売買代金(億円 46093.58

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最終更新:5/13(月) 15:43

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