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乱高下の日本株「勝利のポイント」は隠された「人気銘柄」にあった…!「サバイバル相場」を生きのびる、プロが厳選した「珠玉の43銘柄」を一挙公開する!

4/17 6:32 配信

マネー現代

「大人気銘柄」を厳選する!

(文 大川 智宏) 今回の提案は、個人投資家には有用な投資機会を提供できるのではないかと自負している。

 前編「「乱気流相場」に突入した日本株の真相が明らかになった…生き残りは、誰も気づかない「特殊銘柄」にかかっている! プロ考案の「サバイバル相場の投資術」を教えます!」で紹介したように、今回の投資戦術は、極めてシンプルだ。

 「株価の変化率×出来高の変化率」を用いて、これから期待できる「投資家に人気の銘柄」を探していく。

 投資家からの人気度を可視化させるには、もちろん株価が上昇していることが前提だが、それに加えて出来高が増加していることも大切だ。出来高が増加し、株価が上昇していれば、多くの投資家が注目して買いを入れていることになるからだ。

 ただし、分析してみると意外な結果も現れた。

株価の変化率(騰落率)で、投資効果は上がるのか?

 株価の騰落率と出来高変化率の組み合わせによる検証結果を見る前に、直近までのそれぞれの要素の投資効果がどのようになっているのかを見て確認しておきたい。

 まずは、株価騰落率の方からだ。

 図:株価騰落率の投資効果の推移

 先ほど、経験的に日本株は逆張りの投資効果が出やすいと述べたが、ここ直近の株高局面では決して下落した銘柄の反発や上昇した銘柄の利食いによる下落が強く出ているわけではなさそうだ。

 むしろ、下落した銘柄と上昇した銘柄の翌週の株価騰落率にはほとんど差はないと言っていい。

 この理由については諸説あろうが、現在の上昇相場では、上昇した銘柄にその後も一方的に買いの資金が続きやすい地合いであること(半導体などがその最たる例)や、そういった投資スタイルを好む海外勢の存在感が今まで以上に増していることなどが考えられるかもしれない。

 個人投資家は逆張りを好み、海外勢は順張りを好むのは広く知られた事実である。

 その逆もしかりで、一部の人気の銘柄に極端に需給が集中する歪んだ相場であるため、仮に何らかのマイナスの要因で下落して安くなったとしても、テーマ性に乏しければ押し目買いが入りにくく放置されやすい状況もあるだろう。

 何にしても、株価の騰落のみで順張り、逆張りをしても投資収益を一貫して上げ続けるのは難しそうだ。

出来高変化率の投資効果も確認しておく

 続いては、出来高変化率の投資効果の確認だ。こちらも、少々意外な結果となる。

 図:出来高変化率の投資効果の推移

 こちらは、そこまで大きな差はないものの、出来高変化率の「低い」銘柄群、つまり出来高が減少した方がその後に株価は上がりやすいという結果だ。

 こちらについても、出来高が急増する銘柄にはポジティブ要因、ネガティブ要因の双方が含まれるため、出来高が増加することが必ずしもプラスであるとは言えないことを前述した。

 その中でも、印象として、全体の銘柄中で出来高が急増する銘柄は、何らかの突発的な格下げや不祥事などが発覚して急落する方が強く出ているのかもしれない。

 前向きなニュースなどは、徐々にプラス方向に織り込まれやすいのに対して、後ろ向きなニュースはパニック的な売りを引き起こしやすいので、出来高の急増した銘柄を上から順に抽出してしまうと、上昇する銘柄よりも下落する銘柄の方が数は多くなるといった背景があるのかもしれない。

 何にしても、出来高の増減単体ではその銘柄の「人気度」を正しく判別することができず、やはり株価の騰落率との組み合わせが大事になるであろうことはこういった結果からも理解できるところだ。

 では、これらを踏まえたうえで、最終的に両者の要因を組み合わせた銘柄群について検証を実施してみたい。

「株価騰落率×出来高変化率」で投資効果を検証

 株価騰落率と出来高変化率の双方の高低の条件を満たした銘柄群(2条件×2条件=4種類の銘柄群)を抽出するという点以外の投資効果の計測などについては、これまでの検証と同じ条件である。

 結果は、以下の通りだ。

 図:株価騰落率と出来高変化率の組み合わせ 銘柄群の投資効果

 最終的に最もパフォーマンスが高くなるのは、株価の騰落率も出来高の変化率も両方高い銘柄群で、続いて両者が両方低い銘柄が僅差で2位となっている。

 もちろん、時期によって順位は変動しているものの、この2つの銘柄群が概ね期間を通して高い投資効果を生み出していることは間違いなさそうだ。

 当初の想定通りの結果である。

 あえて解説を繰り返すとすれば、出来高の増加を伴って上昇している銘柄は、何らかのポジティブなテーマ性を持つ人気銘柄であり、株価が上昇してもそのまま上がり続ける可能性が高く、逆に下落しても出来高が減少している銘柄は、下落の需給がひと段落してその後に反転上昇しやすい地合いになる可能性が高いということだ。

 特に、出来高が増加した銘柄は、その要因単体では出来高が減少した銘柄群にパフォーマンスが劣後していたので、株価の騰落率を付け加えることの重要さが改めて理解できるデータだろう。

 投資家から「大人気の銘柄」は、定量的に抽出することが可能なのだ。

 参考までに、この直近の株価騰落率と出来高変化率の両方が高い銘柄群と、株価騰落率と出来高変化率の両方が低い銘柄群を抽出してその一例を掲載しておく。

ついに浮かび上がった「珠玉の43銘柄」

 図:株価騰落率と出来高変化率の両方が高い銘柄群

 図:株価騰落率と出来高変化率の両方が低い銘柄群

 さらに連載記事「絶好調の「日本株」に、いま「買っていい株」と「買ってはいけない株」があった…プロが厳選した「珠玉の38銘柄」を一挙公開する!」でも、検証結果を紹介しているので、ぜひ参考にしてほしい。

マネー現代

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最終更新:4/17(水) 6:32

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