前場コメント No.3　ＡＢＣマート、有沢製、日本製鉄、吉野家ＨＤ、グッドスピ、ＫＤＤＩ

★9:02　 ＡＢＣマート－買い気配　今期営業益5％増見込む　前期は32％増
　エービーシー・マート<2670>が買い気配。同社は10日、25.2期通期の連結営業利益予想を587億円（前期比5.4％増）にすると発表した。
　
　商品のマーケティングやプロモーション強化、ライフスタイルカジュアル商品の販売強化のほか、国内外で積極出店を行うとしている。

　24.2期通期の連結営業利益は557億円（前年同期比31.6％増）だった。
　
　都心部の大型路面店の売上がコロナ前の水準にまで回復した。また、インバウンドの増加により、既存店の客単価が前の期比で上昇したことなども寄与し、国内が前の期比で増収増益で着地した。

★9:03　 有沢製作所－買い気配　配当方針変更を発表　前期末は15円増額へ
　有沢製作所<5208>が買い気配。同社は10日、安定性を志向した配当である「株主資本配当率（DOE）6％」または利益分配を志向した「総還元性向80％以上」のいずれか大きい金額を株主還元とする配当方針を25.3期より導入すると発表した。
　
　同社は中国市場やエレクトロニクス市場の景況変化を敏感に受けるため、株主還元としては不安定なものとなっていたことを踏まえた。
　
　併せて、24.3期通期の期末配当予想を25円から40円（23.3期末は90円）に上方修正すると発表した。年間配当予想は60円（前期は90円）となる。政策保有株式などの売却にともなう特別利益の計上および財政状態などを総合的に勘案したとしている。

★9:03　 日本製鉄－続落　米司法省が独占禁止法調査を開始と伝わる
　日本製鉄<5401>が続落。米国政治系メディアのポリティコは10日、同社によるＵＳスチールの買収を巡って、米司法省が独占禁止法（反トラスト法）の調査を開始したと報じた。事情に詳しい関係者2人が話したとしている。

★9:03　 吉野家ＨＤ－売り気配　今期営業益12％減見込む　前期は2.3倍
　吉野家ホールディングス<9861>が売り気配。同社は10日に、25.2期通期の連結営業利益予想は70.0億円（前期比12.2％減）と発表した。市場コンセンサスは101.0億円。

　成長性および収益性の向上に向けて「成長投資の加速」と「客数獲得」を最優先事項として取り組む。特にグループの基幹事業である吉野家において、新サービスモデル店舗への改装転換のスピードを上げ、同期中に100店舗以上の改装を行う。また、量的成長を図るチャンスと捉え、テイクアウト・デリバリー専門店の出店も強化する。新サービスモデルの出店100店舗を計画しており3カ年の中期経営計画で掲げた投資300億円を超える計画としている。

　24.2期通期の連結営業利益は79.7億円（前の期比2.3倍）だった。吉野家が、増収に加え、価格改定など機動的な施策の展開や適正な経費コントロールに取り組んだことにより、大幅な増益となった。はなまるの黒字転換や海外の増益も寄与した。

★9:04　 グッドスピード－3日続伸　宇佐美鉱油によるTOB開始　第1回722円　第2回850円
　グッドスピード<7676>が3日続伸。宇佐美鉱油（愛知県津島市）は10日、同社に対する株式公開買い付け（TOB）を開始すると発表した。

　買付価格は第1回が1株につき722円。第2回が850円。第1回の買付期間は4月11日～5月13日。買い付け予定数は290万0948株、下限が91万1200株となる。TOB成立後は、一連の手続きを経て、同社株は上場廃止となる予定。

　同社は同日、価格の妥当性については意見を留保し、第1回TOBに応募するか否かについては中立の立場をとり、株主の判断に委ねると発表。第2回については賛同の意見を表明し、株主に対してTOBへの応募を推奨するとしている。

★9:04　 ＫＤＤＩ－続落　前期営業益を下方修正　リース債権の回収遅延などが響く
　ＫＤＤＩ<9433>が続落。同社は10日、24.3期の連結営業利益（IFRS）予想を従来の1兆800億円から9500億円（前の期比11.8％減）に下方修正すると発表した。

　連結子会社が保有する、ミャンマー国営郵便・電気通信事業体に対するリース債権の回収が遅延しているため、リース債権に対する引当1050億円を計上する見込みだという。また、低稼働通信設備の減損・撤去引当など250億円を計上する見込みであることも踏まえた。