〔東京外為〕ドル、一時153円台後半＝介入警戒感や米金利低下で（18日正午）

　18日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場は、政府・日銀による介入警戒感や時間外取引での米長期金利低下を映して日米金利差縮小を背景にしたドル売り・円買いが出て、一時1ドル＝153円90銭台まで水準を切り下げた。正午現在は、154円13～13銭と前日（午後5時、154円60～61銭）比47銭のドル安・円高。
　日米韓財務相会合の共同声明で、円安や韓国ウォン安について米国と懸念を共有したことなどから、介入警戒感によるドル売り・円買いが出て、東京時間の午前8時半すぎには、154円20銭程度まで水準を切り下げた。ただ、仲値に向けては、「国内輸入企業によるドル買い・円売りが入った」（運用会社）とされ、154円35銭前後まで値を戻す場面もあった。その後は、介入警戒感からのドル売り・円買いと米利下げ後ずれ観測を背景にした円売り・ドル買いが交錯し、154円前半で推移し、「午後も154円台でのもみ合いが中心となる」（運用会社）とみている。
　一方、午前11時すぎに神田財務官が「為替を含む過去のコミットメントをG7共同声明で再確認した」などと発言したことをきっかけに、市場では「時間外取引での米長期金利が低下し、日米金利差縮小が意識され、短期筋による円買い・ドル売りが強まった」（国内証券）とした上で、「前日の安値（154円15銭近辺）水準を下抜けたことからストップロスのドル売りも出た」（同）とし、ドル円は一時154円台を割り込んだ。
　ユーロは、朝方に比べ対円で小幅安、対ドルでは小動き。正午現在は、1ユーロ＝164円57～58銭（前日午後5時、164円27～28銭）、対ドルでは1．0677～0678ドル（同1．0624～0625ドル）。（了）