MUFG株が下落、自社株買い大幅減に投資家失望-期待高過ぎたの声

5/16 12:29 配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 16日の東京株式市場で、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の株価が自社株買いへの失望感から大幅に値下がりした。

株価は一時5.6%安と2023年11月以来の日中下落率で連日の値下がりとなった。15日に発表した自社株買いは上限を1000億円とし、昨年11月の4000億円から大幅に減った。今期(25年3月期)純利益は2期連続で最高益を更新する見込みだが、株式市場は自社株買いの減少に反応している。

SMBC日興証券アナリストの佐藤雅彦氏は、MUFGの決算は想定線とした上で、自社株取得は5000億円を予想していたため減額はネガティブサプライズだったとリポートに記した。シティグループ証券アナリストの丹羽孝一氏もリポートで、MUFGは株主還元に対する同証の期待が高過ぎたようだとしてややネガティブとした。

16日はもう一段の資本が欲しいとして自社株買いを発表しなかったみずほフィナンシャルグループの株価も下落。TOPIX銀行業指数は一時2.7%安と4月1日以来の日中下落率となった。一方、三井住友フィナンシャルグループは買われて2008年6月以来の高値を更新した。

この日はゆうちょ銀行株も大幅に値下がり。銀行株には、1-3月期の実質国内総生産(GDP)速報値が前期比年率2.0%減と市場予想を下回ったことが短期的な向かい風になっているとの見方もある。

1-3月の実質GDP成長率は2期ぶりマイナス、自動車減産が影響

インベスコ・アセット・マネジメントの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジストは、GDPを受けて日本銀行の利上げペースが鈍るのではないかという考えが台頭しやすいと指摘。その上で、2次速報を含めて総合的に判断すると利上げへの影響はないことが分かるだろうと話した。

(c)2024 Bloomberg L.P.

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最終更新:5/16(木) 12:29

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