【ニューヨーク時事】週明け6日のニューヨーク外国為替市場では、前週末までの急速な円高・ドル安の流れが一服し、ドルの買い戻しが優勢となり、円相場は一時1ドル=154円ちょうどまで下落した。午後5時現在は153円84~94銭と、前週末同時刻(152円90銭~153円00銭)比94銭の円安・ドル高。
ニューヨーク市場は、153円75銭で取引を開始した。3日に発表された4月の雇用統計で、予想外の労働市場の軟化が示唆され、米連邦準備制度理事会(FRB)による年内の利下げ観測が再燃。前週末の市場では急ピッチで円安・ドル高が進み、一時約3週間ぶりに151円台まで上昇した。週明けのこの日は、日米金利差に当面急激な変化はないとの見方から、再び円売り・ドル買いの流れに転じた。
米長期金利の指標である10年債利回りが4.49%前後で下げ止まっていることも、ドルの売りを抑えたもようだ。
この日は、FRB高官らがインフレ動向や利下げについて言及したが、市場の反応は限定的だった。ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁は講演で、FRBは「最終的に」政策金利引き下げに動くと述べたが、時期については明言を避けた。リッチモンド連銀のバーキン総裁は、FRBが利下げ開始の前提とするインフレ目標2%への持続的な低下の確信に至るには「時間がかかる」との見解を示した。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0764~0774ドル(前週末午後5時は1.0758~0768ドル)、対円では同165円68~78銭(同164円56~66銭)と、1円12銭の円安・ユーロ高。(了)
時事通信
最終更新:5/7(火) 7:25
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