ここから本文です

2015 日本市場を振り返る

 2015年の東京株式市場は外部要因に揺れた一年になりました。8月には急激な株価変動が投資家に動揺を与える場面もありましたが、日経平均は年間で約2000円の上昇。波乱の中、力強い相場展開だったと言えそうです。2015年のマーケットを株式経済新聞の冨田さんに総括して頂きました。

ITバブル期2000年の高値を15年ぶりに更新

 2015年の東京株式市場は、さまざまな意味で"波乱の年"と位置づけられそうだ。
 前半は、ギリシャ金融危機など懸念材料を抱えていたものの、日経平均株価は年初の1万7000円台から小幅の調整を挟みながらも上昇し、6月24日には、ITバブル期の2000年4月につけた高値2万833円を約15年ぶりに更新した。
 しかし、8月後半からは、中国経済の先行き懸念を背景に上海総合指数が下げ足を速め、世界同時株安に見舞われ一時、1万7000円台割れに売り込まれた。
 その後は反発に転じ、12月初めにいったん2万円を回復したものの、年末にかけ波乱の展開となっている。

業績向上、インバウンドを追い風に上昇

 今年の東京株式市場は、年明け以降しばらく日経平均株価が1万7000円を挟んで推移する軟調なスタートとなった。その後もギリシャ債務危機問題などが重石となり、2月中旬までは1万7000~1万8000円のボックス圏での推移となった。
 その後は、円安の継続的な進行に伴う輸出関連株の業績向上期待や、インバウンド需要のハイピッチな増加を反映した内需系企業の成長などを追い風に、日経平均株価は順調に下値を切り上げて4月10日には15年ぶりに2万円を回復した。その間、3月14日には北陸新幹線が開業し、主要企業の相次ぐベースアップが話題となった。
 日経平均株価は、6月24日に2万952円をつけて以降、7月の一時期を除いて8月中旬までは2万円台をキープしていた。ギリシャ問題は紆余曲折を経て一応の決着をみたものの、それに代って大きな市場かく乱要因となったのが中国景気の先行き懸念と上海総合指数の急落だ。

中国景気懸念で世界同時株安

 6月12日に5178.19ポイントでピークをつけた上海総合指数は、その後急落トレンドとなり、中国政府がさまざまな株価対策を打ち出したものの3000ポイント台まで下落していた。そこで、中国人民銀行は8月11日に人民元の切り下げに踏み切った。
 ところが、これが「中国景気の先行きが予想以上に悪いのでは」との疑心暗鬼を招き、その後の世界同時株安を誘発した。日経平均株価は、9月29日に1万6901円と1万7000円を割り込んだ。その後、10月5日には、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が大筋で合意した。

郵政グループ3社が東証1部へ同時上場

 日経平均株価は、11月4日の郵政グループ3社の東証1部市場への同時上場などを経て、12月1日には再び2万円を回復した。その後は原油価格の下落加速を背景に下値を模索する動きとなっていたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の9年半ぶりの利上げをきっかけに上昇に転じてきた。
 ただ、12月18日も日銀の金融政策決定会合の量的質的緩和を補完するための対策への評価を巡り株価乱高下するなど、2016年にかけ今後も波乱相場が続きそうだ。
【筆者プロフィール】みんかぶ 株式経済新聞の初代編集長。株式専門紙、外資系通信社で記者、デスク、編集長として、株式市場、外国為替市場、上場事業会社、銀行、証券会社などを対象に、30年以上にわたって取材活動を展開。企業の技術力や新規事業分野での展開力に着目した業績予想を実践。

2015 為替市場を振り返る

 2015年は米国で約10年ぶりとなる利上げがありました。いっぽうECB(欧州)では追加緩和を実施するなどギリシャショック後の金融安定策を模索。各国の金融政策の違いが鮮明になった一年をYJFX!の遠藤さんに振り返って頂きました。

ドル円は落ち着いた値動き

 2015年は、1月22日にECBによるQE開始に始まり、諸外国の利下げを誘発しました。そのため、利上げが期待される米国のドル買いとなり、6月にドル円は125.85円の高値を付けました。しかし、6月中旬から7月上旬のギリシャ債権問題で、リスク回避が先行し7月にはドル円は120.40円の円高ドル安となりました。その後、落ち着きを見せ再び125円台に回復しましたが、中国株の下落による世界株連鎖安から、8月24日には118.05円の円高となります。
 チャイナショックが沈静化され再び、米国利上げ観測の再燃で123円台後半まで上昇したドル円ですが、12月に入り、ECBの追加緩和内容がマーケットの期待を裏切りドル円が軟調になる中、原油価格の暴落などでドル円は120.35円まで売り込まれました。
 しかし、12月に入り12月16日のFOMCでは、約10年ぶりとなる米国の利上げによりドル円は122円台に回復します。その後、来年1月に追加緩和が期待されていた日銀は、12月18日の会合で、追加緩和の補完として方針を微調整すると、マーケットは、1月の追加緩和観測が遠のいたとの見方で、一時122.04円の円高となりました。
【筆者プロフィール】YJFX! エバンジェリスト。98年日本初のFX事業開始から、Web広告やセミナー運営、リスク管理啓蒙などFX業務全般に携わる。数多くの一般投資家と接しながら、情報配信、FXコラム執筆、セミナー活動等を行っている。
PR

2015年「日本株の予想記事」が年間50本以上だった達人を対象に全予想結果を集計。年間の累計パフォーマンスと予想記事の勝率上位5名を発表します。

ベストパフォーマー賞

通算最高勝率

※2015年1月5日~12月12日までの判定結果をもとに集計しました

※表示している「%」は各予想記事の予想期間の始値と終値から算出したパフォーマンスを累積した値です