銘柄の選び方

目次

では、どうやって投資先の企業を見つけたらいいのでしょうか。

ポイントはどんな事業を行なっているのか、業績はいいのかをチェックすること。といっても、どこを探せばいいのかまだ見当もつかないでしょう。

そこでまず、自分の身の回りや仕事、趣味などに関連した企業を見てみます。「遠くのものは避けよ」という投資格言もあります。身近であれば、企業の動向もつかみやすくなります。

たとえば日常的に使っている商品に新しいタイプが発売され、さっそく使ってみた人の感想などは大事にします。「今度の商品はヒットしそうだ」といった勘を働かせるのです。そして、その製品を作っている企業は、ほかにどんな製品を作っているのか、業績はどうなのか、などと調べていきます。

企業の情報は各社のホームページのほかYahoo!ファイナンスの銘柄詳細ページでも確認できます。

Yahoo!ファイナンスの銘柄詳細ページ

どんな事業を行なっているか知る

投資しようとする会社がどんな事業を行なっているかを、まずチェックします。それを知らなければ、その企業がこれから業績を伸ばすかどうか、予測の立てようがありません。

株を買うなら身近な銘柄に、という鉄則があります。「身近な」というのは、たとえば自分がよく使っている商品を製造・販売している会社、自分の仕事に関連する業種、自分の趣味に関する業種などです。
そういった身近な企業であれば、その業界の動きや将来伸びる可能性がある会社かどうかなど、予測がつきやすくなるからです。まったく縁遠い業種であれば、新しい製品が発売されたときでも評価のしようがありません。

投資しようとする企業がどんな事業を行なっているかは、企業のホームページのほか、Yahoo!ファイナンスの銘柄ごとの「企業情報」、年4回発行される(3・6・9・12月発売)『会社四季報』(東洋経済新報社)にも掲載されています。

注目ポイント 企業情報の特色

売上や利益を知る

株価に大きな影響を与えるのが、企業業績です。業績には「売上」以下、「営業利益」「経常利益」「純利益」などがあります。

とくに本業の儲けを示す営業利益は重視したいところです。注目のポイントは、今期のみならず、これまでの推移から将来にわたっても業績が伸びていくか、その傾向が見える企業は狙い目です。業績をチェックするには、企業のホームページや、詳しい情報を伝える資料に「決算短信」があります。

決算短信には会社の業務、状況、業績などが書き込まれています。
また、各社の決算短信には、実績のほか、次期予想まで掲載されている場合もあるので、その増減は要チェックです。

会社の動向をニュースで知る

上場企業は、株価に大きく影響を与えるニュース(これをとくに材料といいます)が出たときは、すみやかに情報を開示する義務があります(IR)。各社のホームページでも閲覧できますが、Yahoo!ファイナンスの「ニュース」コーナーは、日々の好悪材料を素早くチェックできるようになっています。

企業の業績にプラスになるようなニュースなら株価上昇のきっかけに、マイナスになるようなニュースなら株価下落のきっかけになるので見逃せません。新しい事業が始まるといった将来の好業績につながるニュース、あるいは不採算事業からの撤退といったマイナス要素の消失もプラス要素です。

なかでも業績そのものの「業績予想の修正」に関する情報は、ダイレクトに株価に影響します。「上方修正」なら株価にプラス、「下方修正」なら株価にマイナスに影響するのが一般的です。

注目ポイント ニュースで知る

配当や株主優待を知る

株式投資で得られる利益には、値上がり益(キャピタルゲイン)と配当(インカムゲイン)の二種類があります。このほかに「オマケ」ともいうべき「株主優待」があります。

株主優待とは、株主に利益の一部を還元するものです。その企業の製品やサービス券などを配布するもので、たとえば飲食店関連企業なら食事券、飲料メーカーや食品メーカーなら自社製品といった内容です。

すべての企業が株主優待を実施しているわけではありません。その企業が株主優待を実施しているか、どんな内容かは、銘柄ページから「株主優待」をクリックして確認してください。

注目ポイント 配当や利回りを知る

株価の水準を知る

企業の株価が高いのか安いのか、その基準は単なる株価の金額ではありません。たとえばものすごく業績のいいA社の株価が300円。赤字続きのB社の株価も300円です。A社の株価は、B社の株価に比べて「割安」、B社は「割高」といえるでしょう。つまり業績から株価を割安、割高と評価したわけです。

業績から割り出した株価指標にPER(株価収益率)があります。これは株価を1株利益で割った数値で、数字が小さいほど割安ということになります。業種にもよりますが、だいたい14~15倍を目安にするとよいでしょう。ほかにも企業の資産から割り出したPBR(株価純資産倍率)、経営効率から割り出したROE(株主資本利益率)などがあります。

Yahoo!ファイナンスの各企業の株価「詳細情報」にもPERなどが掲載されています。

注目ポイント PERとPBR

予算で買えるかどうかを知る

投資したい企業が見つかったら、その企業の株が購入できる価格かどうかを見てみましょう。たとえば、株価がわずか700円の株なのに、資金が50万円あっても購入できないケースがあります。

これは株には最低売買単位(=単元)が定められているからです。株価が700円でも株の最低売買単位が1000株であれば、「株価(700円)×最低売買単位(1000株)」である70万円が必要となります。単元が1000株の株の場合、1000株、2000株…といった株数で売買します。

そのため株を購入する際は、株価と合わせて最低売買単位である「単元枚数(1株、100株、1000株など)」を確認しましょう。

Yahoo!ファイナンスでは各株価の「参考指標」の欄に、「最低購入代金」を記載してあります。実際に手元の資金で購入できるか、すぐに確認できます。

注目ポイント 最低購入代金と単元株数

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