少額投資で高配当! PayPayマネーライトがもらえる株主優待でおトク ソフトバンク株の魅力
投資する銘柄を選ぶときは、株主優待や配当金といった「保有していると得られる利益」も気になるところ。最近は株主優待を新たに設ける企業も増えています。
例えば、ソフトバンク株式会社(証券コード:9434)では所定の条件を満たすと、PayPayマネーライトがもらえる株主優待の新設を2024年5月に発表しています。
また、安定した配当金を得るためでもありますが、銘柄選びには会社の業績が非常に重要です。
そこで、業績はもちろん事業の成長などの観点からも魅力的なソフトバンクの株式について、テクニカルアナリストの横山利香さんに伺いました。
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横山 利香
ファイナンシャルプランナー。国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)。
短大卒業後、金融専門出版社やビジネス書出版社で雑誌の記者、書籍の編集者を経て、ファイナンシャル・プランナー、国際テクニカルアナリスト連盟認定テクニカルアナリスト(CFTe)として独立。株式や不動産を中心に、為替などさまざまな金融商品に投資するほか、資産運用をテーマに執筆や講演活動も多い。
新NISAなどで一気に身近になった株式投資。とはいえ、基本的には頻繁に売買して利益を目指すより、将来を考えて長期的な資産運用に取り組む方が多いはず。そうした長期投資を行うなら、株式を保有して得られる株主優待や配当金を銘柄選びの参考にするのもいいでしょう。さまざまな金融商品に投資しているテクニカルアナリストの横山利香さんも、「株式投資を始めたばかりの人にとって、株主優待や配当金は投資の魅力を感じる絶好の機会」とすすめることも多いそうです。
※株主優待や配当金を得るには企業が定めた条件を満たすことが必要です
横山さん(以下敬称略)「例えば株主優待で買い物や食事をすれば投資による利益が実感でき、さらに投資への興味がわいて長期投資を続ける意欲にもつながると思います」
ただし株主優待や配当金に着目した銘柄選びでは、以下の点もチェックが必要とのこと。
横山「継続する物価上昇、円安傾向の中でも業績が安定している、伸びている企業を探すことが大切です。配当金に気を取られて、業績の確認をおろそかにしてはいけません。また、株主優待は自分や家族が使いやすいものを選ぶことも重要です。使えなかったら、優待の意味がありませんからね。最近増えているポイントや電子マネーなどのデジタル優待も便利です。配当金は配当利回り(株価に対する1株あたりの年間配当金の割合)の良さだけでなく、安定して支払われていることも重視しておきたいです」
確かに、株主優待や配当金に期待して株式を購入しても、業績の悪化などでそれらが縮小・廃止されては意味がありません。まず企業の業績をしっかり調べた上で銘柄を選ぶようにしましょう。
ソフトバンクはPayPayマネーライトがもらえる株主優待を新設
- ※総務省統計局「人口推計ー2024年(令和6年)6月報ー」を基に算出。2024年8月10日時点のPayPayのアカウント登録済のユーザー数。
- ※出典:PayPay株式会社 2024年8月プレスリリース
また、最近の株主優待は、株主の利便性向上やコスト削減、不正利用の防止といった目的で、商品や紙の株主優待券からデジタル化された優待券、例えばポイントや電子マネーによる株主優待へ移行する傾向が見られます。しかも新たに株主優待を設ける企業もあるなど、株主優待を重視する動きも強まっているようです。
例えば、ソフトバンクでは2025年から「PayPayマネーライトを1,000円分進呈する」という株主優待をスタートします。横山さんも「QRコード決済での利用率が高いPayPayでの株主優待は使いやすさが魅力」と高く評価します。
横山「優待が受けられる条件も、ソフトバンクの普通株式を1年以上かつ100株以上保有していることなので、比較的達成しやすいと思います」
- ※1,000円分のPayPayマネーライトを進呈。
譲渡・請求書払い(税金以外)、PayPay/PayPayカード公式ストアでも利用可能。出金・自治体への請求書払い(税金など)には利用不可。
同社の株主優待を受けるための主な条件は以下の通りです(※1)。
- 同社の普通株式を1年以上かつ100株以上保有していること
- 3月31日から翌年3月31日までの1年間保有すること(初回は2025年3月31日から2026年3月31日まで)(※2)(※3)(※4)
- ※1 条件は2024年10月1日時点のもの。
- ※2 同社の株主名簿に記載または記録された日付であり、株式を取得した日等とは異なります。
- ※3 同一の株主番号で3月31日および9月30日最終の同社株主名簿に3回以上連続で記載または記録されていること。
- ※4 PayPayマネーライトは銀行口座への出金ができません。
横山「PayPayマネーライトは、スーパーやコンビニなど自分が普段利用する店などで手軽に使えますから、どなたでもうれしいのでは。わが家では子どものお小遣いを現金ではなくPayPayで渡しているので、送金できるのもよいですね。また、家族でそれぞれ100株以上ずつ保有すれば、1,000円分の株主優待を各自が受け取れます」
株主優待を受けるための「○○株以上を保有する」という条件は、1株当たりの株価が高ければそれだけ投資資金が必要になります。日本では現在、株を売買する時の単位(1単元)は100株と定められているため、基本的には100株以上の株主になる必要があります。ただ、中には1株(単元未満株)から株主優待を受け取れる企業もあります。
(なお、東京証券取引所では現在、株を売買する単位を1株にするための検討をしているようです)
最近は少額投資に便利な新NISAが始まった影響からか、売買金額を引き下げるために「1株をいくつかに分ける株式分割で1株当たりの株価を下げ、株主の裾野を広げようとする企業も増えてきています」と横山さん。
横山「特にこれから長期投資を始める若い世代にとって、投資に回せる資金はそんなに多くないはず。業績が良ければ、株式分割を行った企業の株式の購入を検討してもいいですね」
ソフトバンクは、2024年10月1日付で1株を10株にする株式分割を行い、1単元(100株)当たりの株価は分割前の約10分の1になっています。例えばソフトバンクの株価が200円だった場合、PayPayマネーライト1,000円分の株主優待を受けるために必要な資金は約2万円です。
配当金は企業が利益の一部を株主に還元するもので、1株当たりいくら支払われるかの金額を示します。受け取るには決められた日付(権利確定日)に株式を保有していることなどの条件に注意しましょう。配当金が魅力的かどうかは、投資した金額に対して1年間でどれくらい配当金が支払われるかを示す配当利回りで評価されるのが一般的。「1株当たりの年間配当金÷株価×100(%)」で計算できます。
横山「配当利回りは預貯金などの金利より高いことも多く、配当金に期待して株式投資をする人が増えるのもうなずけます。ただし配当金を期待して銘柄を選ぶなら、配当利回りだけでなく、ここ数年の実績を見て配当金が毎年支払われているかを確認してください」
ソフトバンクは2018年12月の上場以来、年2回の安定した配当を続けています(※5)。また、配当利回りは2021年3月期〜2024年3月期の実績では1株当たり年間8.6円(※6)です。
- ※5 3月に権利確定して6月に、9月に権利確定して12月に配当金を受け取れます。それぞれ権利確定日の2営業日前までに株を買うと株主の権利を得られます。
- ※6 2024年10月1日を効力発生日として、普通株式1株につき10株の割合をもって株式分割を行ったため、2024年10月1日以前の1株当たり配当金については当該株式分割調整後の数値となっています。
主軸事業の強みやシナジーを期待できる事業構成も考慮
こうした株主優待の実施や配当金の支払いは、安定した企業経営があってこそ。長かったデフレからインフレへと流れが傾き、日本の社会や経済が大きく変化する中で、主軸となる事業の強みや幅広い事業展開なども考慮しましょう。横山さんは携帯電話が広がりだした頃から通信業界に注目していたそうで、「今や誰もがスマートフォンを手放せない時代。通信業界は社会のインフラとして安定した成長が望めると思います」と話します。
横山「やがて生成AIが当たり前に使われる時代に備え、通信業界には膨大なデータ処理などに耐えるインフラへの継続的な投資も期待したいですね」
AI計算基盤
Brain DataCenter
もちろん、ソフトバンクでも通信インフラの整備に加え、生成AIがスムーズに利用できるような新たなインフラ投資に積極的です。また、ソフトバンク株式会社(証券コード:9434)は、世界的な投資企業であるソフトバンクグループ株式会社(証券コード:9984)を親会社に持つ通信・IT 企業であり、「情報革命で人々を幸せに」という経営理念の下、モバイルやインターネットといった通信事業以外にも、多くの人が利用するキャッシュレス決済サービスやコミュニケーションサービスの提供、ECサイトの運営など通信事業とのシナジーが期待できる事業を広く展開しています。
<ソフトバンクの主な事業>
国内最大級のキャッシュレス決済サービス「PayPay」
「PayPayカード」「PayPay証券」などの金融事業
国内最大級のコミュニケーションサービス「LINE」
Yahoo!ニュースなどで知られる国内最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」
各種のECサイト/「Yahoo!ショッピング」、ファッション通販会社「ZOZO」、中小事業者向け通販会社「ASKUL」、国内外宿泊・レストラン予約サイト「一休.com」など
利用しやすい株主優待の新設と、株式分割による少額投資のしやすさで魅力が高まったソフトバンクの株式。NISAで投資を始めたばかりの人、これから始めようという人の投資先の一つに考えてみてはどうでしょうか?