個人投資家が1億円を作る方法とは? 近年AIを投資に生かす動きが本格化。AI投資の第一人者、関西学院大学大学院の岡田克彦教授の
最新著書「Yahoo! JAPANのビッグデータとAIが教える21世紀の投資戦略」は、
AI投資の全てがわかりやすく書かれています。
今回の特集では、大きく変わろうとしている投資の最前線を全4回でお伝えします。

【第二回】AI投資ってどんな仕組み?編

AIは、何を投資の判断材料にするのか?

第一回:「投資家心理」をAIで読み解け!編では、株価に反映される「投資家の群集行動」について解説し、 株式運用のためのAI開発の第一人者である関西学院大学大学院・岡田克彦教授の「投資家の群集行動を予測し、利益を出し続けているすご腕トレーダーDさんの投資をAIで再現する」という試みについて触れました。
株価動向に影響する要素はたくさんありますが、そのひとつである「投資家の群集行動」を読み解くことで、株価の方向性をある程度、予測することは可能です。「人気投票」といわれている株価の“出口調査”のようなものです。
しかし、難しいのは、刻々と変わる“人のココロ”を、AIが判断できるのかということ。いったい何を材料にして、どのように投資判断をするのか。AI投資の仕組みに迫ります。

大暴落は、群集行動が引き起こす?

相場は、「人の行く裏に道あり花の山」といわれます。 「利益を得るには、他人と逆の行動をとらなくてはならない」というこの格言の通り、いいニュース(もしくは悪いニュース)は株価に織り込まれていることが多いため、 投資家の見方が一方向にまとまりすぎている時はあえて静観し、株価が割高(割安)になり過ぎたところで人と反対のポジションを持てば、 大きな利益が期待できるはずです。
ポイントは、株価そのものの値動きを分析するのではなく、投資家の行動から、その株価の割高(割安)を判断するということです。
例えば、2008年9月15日の米国投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻が引きがねとなり発生した、世界的金融危機「リーマン・ショック」の時のことです。 破綻した翌日16日の日経平均株価は、605円04銭安の11,609円72銭で取引を終えました。下げ率5%近い暴落となりましたが、そこから数日間は小康状態となり、12,000円近辺でのもみ合いが続きました。
再び下落基調になったのは、9月30日ごろ。そこから坂道を転げ落ちるかのように下落速度は加速し、10月10日に底値をつけるまで、日経平均は4,000円近く下落したのです。
株価は、本来、企業の経営状態に基づいて、現在の価格水準が割高なのか、割安なのかを判断して形成されるため、銘柄によって水準も値動きも違っていて当然のはずです。
しかし、このリーマン・ショックのように相場が急変する時や底打ちする時は、投資家の迷いや不安、安心感が大きく影響し、大半の銘柄の株価が一方向に動きます。この投資家行動の特徴を数値化したものを特徴量とし、 AIに株価との因果関係を学習させることができれば、AIが相場の急変する時や底打ちする時期を予測できるようになります。

AIは群集行動から「割安」「割高」を導き出す

岡田克彦教授の最新著書『Yahoo! JAPANのビッグデータとAIが教える21世紀の投資戦略』には、 投資家行動から導き出した株価の「割安」「割高」を数値化する興味深い方法が書かれています。
詳しくは著書でご覧いただくことにして、ここでは簡単にご紹介を。
下の図をご覧ください。

株価動向に類似性があった銘柄同士を線で結ぶと、濃淡で投資家行動が視覚的にわかる。

「月」のような丸い形をしているグラフがあります。なんのグラフかというと、一定期間に株価動向に類似性があった銘柄同士を線で結んだグラフです。 平常時は、各銘柄が独自の値動きをしているため、引かれる線は少なく、「月」の色は白っぽく表示されます。
その一方で、相場の急変時は、ほとんどの銘柄が一方向に動くため、たくさん引かれた線で「月」の色は真っ黒に。この「月」の濃淡で投資家行動が視覚的にわかるのです。

群集行動を数値化し、相場の大底を判断

リーマン・ショックが発生した後の一カ月間の「月」を見てみると、10月2日くらいから投資家が一斉に株を売り始めたため「月」は黒くなり、10日に大底を打ちました。 その後は持ち直し、「月」は白っぽく変化。投資家の心が落ち着いていった様子が見て取れます。
このように投資家の群集行動の特徴量データをAIに蓄積し、新しいデータと比較することで、AIは人の投資行動から起こる株価の「割安」「割高」を判断できるようになるそうです。
例えば、「高くスタートした市場に反して、上がるべきこの銘柄に買いが集まらない。これは、弱気相場に転じる可能性が高い」といった、すご腕ディーラーDさんレベルの必勝パターンを仮説設定し、 検証することで学習させれば、AIは一定期間における「相場の大底ポイント」を判断できるようになるのです。

株価には季節性がある?

もうひとつ。株式市場には、「Sell in May, and go away; don’t come back until St Leger day.」という格言があります。
「夏場は株価が軟調になるので、その前の5月に株を売って、株価の再上昇が始まる秋に株式投資を始めなさい」という意味ですが、 実際、英エジンバラ大学のベン・ヤコブセン教授が作成した1693年から2009年の300年超にわたる膨大なデータ「世界金融市場指数の月別平均収益率」で米国の株価指数を見てみると、 11月から翌年4月の月別平均は+2.42%と好調に推移したのに対し、5月から10月は-0.96%と不調。前者の成績が圧倒的に優秀で、値動きに「季節性」がはっきり出ていることに驚かされます。
これは日本でも同じです。1971年から2008年までの日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)の毎月の収益率を見ると、1月から6月までの10%超の収益率に対し、7月から12月までのリターンはマイナス。 米国等とは月に多少のズレはあるものの、投資する時期によって収益にはっきりと違いが出ています。
これはいったいなぜでしょう。

目に見えない「空気感」を、AIに組み込む

海外のある論文では、「人は、日照時間が短くなる夏から秋、気持ちがふさぎがちになる一方、 日照時間が徐々に長くなる季節は意欲が回復し、投資のリスクもとれるようになるのではないか」と分析。
岡田教授は、「市場の空気感とは人間の心の季節性であり、株価だけではなく、1月から6月に楽観的な新聞記事が多く、7月から12月に悲観的な新聞記事が多いという研究結果からも、 人間の心に季節性があることが裏付けられています」と話します。
つまり、AIは新聞記事を分析することによって、楽観的な記事が多ければ「株価の収益率が高い時期」、悲観的な記事が多ければ「株価の収益率が低い時期」だと判断できます。
このように、私たちが普段、意識していない空気感、人間の心の季節性まで、AIは投資の判断材料として活用できるのです。

短期的目線で「個別銘柄のモテ期」も加える

各銘柄の値動きにも「旬(季節性)」があるのをご存じですか?
例えば、ユニクロを展開するファーストリテイリングは、ヒートテックが売れる秋から冬にかけて、株価指数よりいいパフォーマンスを示すことが多いのです。
こういった各銘柄の「旬(季節性)」による値動きの過去データに加えて、天候、気温、湿度、出来高、曜日など、季節に関わる膨大なデータをAIに投入。 暴落時や一年を通した季節性などの長期的な視点に、この個別銘柄を「最良の期間だけ株を保有する短期的な投資モデル」も確立し、効率的に利益を積み重ねていく仕組み作りもしているそうです。

AI投資の仕組み。群衆行動を読み解き、長期的な売買タイミングを計る。人間の心の季節性を分析し、より効果的に投資する。短期視点で、個別銘柄の季節性も考慮した利益を積み上げる。

皆さん、株式運用のAIがどのように学習し、どのように投資判断を行っているのか、イメージできましたか?
AIの投資への活用には、季節性を特定する良質なデータと、計算スピードの速いスーパーコンピューター、高度なアルゴリズムが必要です。 最新のテクノロジーと研究しつくされた投資理論がかみ合わなければ、機能しない仕組みだからです。
いま注目されている「運用にAIを活用する投資信託」の場合、その仕組みがブラックボックスになっていてはダメ! 投資家に仕組みを開示し、わかりやすい「AI投信」であるというのも必須条件です。
そこで次回は、今話題の投資信託を大胆比較! 人気の投信やAI投信にはそれぞれどんな特徴があるのでしょうか。 どのような投信を選ぶべきなのかがはっきりと見えてくるはずです。お楽しみに。

  • 岡田克彦
    AI投資について教えてくれた先生
    岡田克彦 Katsuhiko Okada
    関西学院大学大学院経営戦略研究科・教授
    (株) Magne-Max Capital Management社CEO
    1963年、兵庫県に生まれる。関西学院大学大学院経営戦略研究科教授。
    行動経済学会会長。
    Magne-Max Capital Management社CEO。ワシントン大学大学院でMBAを取得。 神戸大学大学院博士後期課程修了。博士(経営学)。 モルガン・スタンレーとUBS証券でデリバティブ・トレーディングと資産運用に従事。 その後、シンガポールでヘッジファンド運用会社を共同経営したあと、研究活動に主軸を移す。
  • Yahoo! JAPANのビッグデータとAIが教える21世紀の投資戦略
    参考書籍
    Yahoo! JAPANのビッグデータとAIが教える21世紀の投資戦略
    出版社: 講談社 発行日:2018/4/26
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  • 日時:2018年9月4日(火) 13:00~15:00
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記事提供:内田まさみ