出会い北海道

　小説や舞台、映画などの始まりをプロローグ、と言いますよね。 　始まりは、いつもれこから。 　……むかし、プロメテウスとエピメテウスという兄弟がいました。 　何事に付けても、物事を先に考えて行動した弟のプロメテウスに対し、兄のエピメテウスは、全てを後から考える人でした。 　大神ゼウスは、何事も先にじっくり考えて行動するプロメテウスが憎くてたまりませんでした。困らせようと仕掛けた災いを見抜いて行動されたからです。 　大神ゼウスは、そんなプロメテウスを、なんとか窮地に落としいれようと策略して、一人の女性をプロメテウスの下に送り込みました。その女性の名は、パンドラといいました。 　そしてパンドラは、ひとつの箱を持たされて、送り込まれたのです。これが、パンドラの箱、と呼ばれているものです。 　パンドラが、プロメテウスの家に着いたとき、プロメテウスは長旅に出掛けていました。たまたま家にいたのが、兄のエピメテウスでした。パンドラは、エピメテウスをプロメテウスと勘違いし、エピメテウスはパンドラの美しさに一瞬で虜になり、二人は一緒に暮らすようになたのです。 　パンドラはそのとき、何があっても、この箱だけは開けないで下さい、とエピメテウスに頼みました。 　ある日、パンドラが出掛けていたとき、エピメテウスは、約束はしたものの、箱の中が気になって仕方なくなり、ついに箱を開けてしまいました。 　するとどうでしょう、箱の中からは、世の中の災い全てが飛び出してきました。約束を破り、箱を開けてしまったことを後悔した、エピメテウスでしたが、もうどうすることも出来ません。これこそが、大神ゼウスの仕掛けた罠だったのです。 　そのとき、ちょうどプロメテウスが長旅から帰ってきました。驚いたプロメテウスは、急いで箱のふたを閉めました。箱の中には、たった一つ、希望が残っていました。 　だから人間には、どんなときでも希望だけが残されている、というギリシャ神話のお話でした。 　そんな兄弟の名前から、ものごとの始まりを、プロローグといい、終わりを、エピローグというようになりました。 　長々と、ここまで読んでくださって、ありがとうございました。どんな物語になるか、新しい出会いを求めて、敢えて長文にさせて頂きました。 　女性限定で、話し相手が現れることを願っています。