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投稿コメント一覧 (35コメント)

  • No.12

    占い師

    2014/03/31 20:24

    占い師がファティマで商売しているところに男がやってきて言った。

    「占い師さん、家の鍵はちゃんとかけてきたのかい。
     あんたの家が泥棒に入られて滅茶苦茶にされてるよ。」

    占い師が大慌てで家に戻ったので男はさらに
    「占い師は自分の事を占わないのだろうか。」と呟いた。

    自分の未来予報を知ったところでどうしようもないのだろうが、
    大凡は、自分にとって不都合だと思える事を墓の中までも
    持って行こうとするのが世の常といえる。

  • 私は、あるとき森を歩いていた。
    少しして見たこともない大きな逞しい獣に出会った。

    獣の顔は、強く輝く太陽のようであり、
    目は燃える炎のようであった。
    口からは、鋭い両刃の剣が突き出ており、
    足は、炉で精錬されて光り輝く真鍮のようにも見えた。
    そして、その声は大水の轟のようであった。

    わたしは彼を見たとき、その恐ろしさのために
    彼の足もとに倒れて死人のようになった。
    すると、彼は右手をわたしの上において言った、

    「私は、死と黄泉との鍵を持っている。」

    その後2回、3回と彼に会ううちに怖くなくなり
    名を聞いてみたらライオンと名乗ったのである。

  • 2014/04/12 20:08

    空高くから舞い降りた鷲が仔羊を捕らえるのを見たカラスが、
    自分は大人の牡羊を捕まえてやろうと思った。
    いざ羊を捕らえようとしたところが羊の毛に足が絡まってしまい
    羊を捕らえるどころか逃げる事さえ出来なくなってしまった。

    それで羊飼いがカラスを家に持ち帰って子供に自分が見た事を話してやったところ
    子供にこの鳥は、何なのと聞かれたので

    「こいつは、見た目はどこにでもいるカラスだが
     鷲にもできない事をしようとするのだから、
     伝説のグリフォンに違いないぞ。」

  • 2014/04/18 20:48

    夜の女王の国への旅人が
    旅の安全を祈願して旅で見つけた物の半分を
    ヘルメスに奉納する誓いをたてた。

    旅の途中、袋が置かれているのを見つけたので
    これはヘルメスのご利益だろうから金貨でも入っているのだろうと
    喜んでその袋を拾ってしまった。

    中身を調べるとアーモンドとナツメヤシしか入っていなかったから
    怒って中身をぶちまけてしまったのだが
    食べてみると美味しかったので結局、全部食べてしまった。

    夜の女王の国から戻った旅人がヘルメスに
    アーモンドの果肉とナツメヤシの種を捧げて言うには、

    「ヘルメス様、お喜び下さい。
     旅で見つけた物の半分を差し上げます。」

    https://www.youtube.com/watch?v=51q6am2SPhE

  • アラブ商人がラクダに荷物を載せて運んでいた。
    山道にさしかかったときアラブ商人がラクダに質問した。

    「諸君、上り坂と下り坂のどちらが好きだね?」

    先頭のラクダは、
    「上り坂よりも下り坂のほうが好きです。」

    次のラクダは、
    「平らな道は・・・」

    アラブ商人は、
    「君らは、下り坂の方が好きなのか、
     よし、それでは下り坂がある道を進むとしよう。」

  • 船旅をしていた旅人達が嵐にあって船が転覆した。
    大概の者は、自分で泳いだが
    金持のアテネ人だけは、自分で泳ごうとはしないで
    女神に助けてくれたら宝物を奉納すると約束するだけだった。

    そのとき他の旅人が言った

    「女神と契約してもどうにもならないぞ、
     天は自ら助くる者を助く,ってことだ。」

  • 2014/05/10 20:19

    イヌが肉屋の店先から肉を奪って逃げた。
    そこで肉屋が言った。
    「お前は、私から肉を奪っていったが私に
     イヌに注意するということを教えてくれたようだ。」

  • 2014/05/17 20:15

    肉をくわえた犬が橋を渡っていた。

    橋の途中で川を覗き込んでみると
    なんと肉をくわえた犬の姿が見えるではないか。

    犬は、その肉を奪ってやろうと吠えながら
    川に写った自分の姿に向かって跳びかかって行った。

    犬は、自分が川に落ちただけではなく
    咥えていた肉まで川に落としてしまった。

  • ライオンが寝ている兎を見つけたので捕まえようとしていたところに
    鹿がやってきた。
    ライオンは、兎をほったらかして鹿を追いかけて行った。
    ライオンは、だいぶ遠くまで鹿を追いかけたのだが鹿を捕らえられなかった。
    そこで鹿をあきらめて兎が寝ていた所まで戻ったのだが
    兎は、ライオンが鹿を追いかける物音に気付いてとっくに逃げ去っていた。

  • 2014/06/01 19:54

    イソップが話した寓話は、洒落ていると思う。

    浜辺で打ち寄せる波を延々と数えようとしている男がいた。
    ところが途中で数え損なってしまい途方に暮れていた。
    そこに犬がやってきて言うには、

    「過ぎ去った事の為に、いつまでも悲しむのですか
     そんな事は忘れてしまって
     ここから新たに数え始めたらどうですか?」

    人間には、有限しか数えられないのだから。

  • 2014/06/08 20:07

    点の定義は、完璧だが線の定義があまりにも穴だらけなので
    私は、ある男の話を思い出した。

    その男は、篩を前にして
    「どの穴を塞ぎ、どの穴を残せばいいのか判らない。」
    と言ったそうである。

    https://www.youtube.com/watch?v=GOFgVK_LAKY

  • 2014/06/14 20:07

    軍勢を呼び集めるのが大好きな喇叭吹き、
    捕まって取り囲まれて、叫ぶには

    「徒に私を殺して下さるな。
     武器はこの喇叭だけで
     一人だって、殺した事のない私。」

    敵兵が言うには、
    「一番後ろで大法螺まで吹いて
     皆を駆り立てたから始末が悪いのだ。
     主文 喇叭を吹けなくしてやる。」

    https://www.youtube.com/watch?v=y8XJ2NLzCJo
    蠱的態 KOTEKITAI - ONECUP―葬列による序奏

  • 自分たちに王様がいなくて内戦で苦しんだ蛙たちが、
    ゼウスの所へ使者を送って王様を授けて下さいと要求した。

    ゼウスは、礼(ソーシャルデザイン)を書き記した木板を洛水に放りこんだ。
    蛙たちは、初めこそドブンという水音に驚いて池の深みに身を隠したが木板が動かないので馬鹿にして木板にとび乗って坐りこむ始末。
    こんな愚図な王様では、嫌だと蛙たちはゼウスに王様を変えてほしいと懇願した。

    ゼウスは、それならと水蛇を遣わしたので蛙たちは、王様に食われてしまった。

    荘子 
     大工の"さざれ石"が斉の国を旅した。途中、曲轅(きょくわい・鋤の先端)に差し掛かったところ、そこに巨大なクヌギの神木があった。その巨大なこと、木陰に何千頭もの牛が憩えるほどで、幹の太さは百抱えはあろうかというほど。高さは山を見下すほどで地上七、八尺のところにようやく枝が出ている。枝とはいえ、1本で充分船が作れるほどの枝が何十本も生え広がっているのだ。この巨木を見ようと訪れる人は引きも切らず、あたりは市場のような賑わいを呈している。

     さざれ石の弟子たちは息を呑んで大木を見やったが、さざれ石は目もくれずに通り過ぎてしまう。追いすがった弟子たちが「親方の弟子になって以来、これほど立派な木は見たことがありません。どうして親方は目もくれずに行ってしまったのですか」と聞く。
     
     さざれ石はこれに答え「言うな。あれは何の役にも立たない木だ。船を作れば沈んでしまう。棺おけを作ればたちまち腐ってしまう。家具を作れば壊れ、扉を作れば脂だらけになる。 柱にすれば虫に食われ、全く何の役にも立たないからこそこんなに大きく育ったのだ。」

     さざれ石が旅から帰った夜、夢にあのクヌギの木が現れ、さざれ石に語りかけた。「お前は私を何と比べて無用というのだ。どうせ人間に役に立つ木と比較したのだろう。梨、柚子など果実のなる木はお前たちの役に立つ。だが果実をつけるが故に果実をもぎ取られ、枝は折られ、引きちぎられ、天寿を全うすることなく死ななければならない。自らの長所が自らの生命を縮めている。自ら求めて世俗に打ちのめされているのだ。この世の人も物も全て有用であろうとし、同じ愚を繰り返しているのだ。

     天寿も尽きようという今になって、ようやく無用の木になりきることができたのだ。お前たちに無用であることが私には本当の用なのだ。私が有用であり続けようとすれば、とっくの昔に切り倒されていたのだ。
     もうひとつ言うと、お前もわたしも、自然界の一物に過ぎない。物が物の価値付けをしてどうなるのだ。価値付けするなら、お前のように有用であろうとして自らの生命を削っているものこそ、実は無用な人間なのだ。無用な人間に私が無用な木であるかどうかわかるはずはないだろう。」

     翌朝、さざれ石は弟子たちに昨夜の夢を話したところ、弟子たちは「それ程無用でありたいなら、どうして神木なんぞになったんでしょう。神木というのは百姓たちを守護する木なんでしょう。」
     さざれ石いわく「めったなことを言うでない。 今でこそ神木だが自分を理解しないものが多いので神木になっているだけだ。仮に神木になっていなくとも、天寿をまっとうするだろう。
    あの木は世間の望みとは反対に、無用であろうと努めているのだ。
    神木を世間の常識で計るのは見当違いというものだ。」

    https://www.youtube.com/watch?v=xG-bZw2rF9o

    この心、光明(志)また再び孵らん。 by 王陽明

  • 丸々と太った犬がいたので狼が聞いた。
    「どうやったらそんなに太れるんだい。」

    犬が「ご主人さまが餌を与えてくれるんだ。」

    狼が「それじゃぁ首の回りが白くなっているのはなんでかな。」

    犬が「鉄の首輪で擦れてしまうんだ。」

    狼が笑いながら
    「俺なら首輪を付けられるような贅沢は、お断りだ。」

    太った豚になるよりも、痩せたソクラテスになれ。

    https://www.youtube.com/watch?v=kjAI9V1G6bA

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