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投稿コメント一覧 (101コメント)

  • 私、まだ言ってないことがあるの。私の家に、古い秘密の名前があって、ドル160円伝説を受け継ぐとき、その名前も私継いだの。

    私の継いだ名はリュシータ。

    リュシータ・ト・L ・ウル・ラピュタ。。。

  • >>No. 320

    コモディティー

     一般的な常識によれば、コモディティーは最良のインフレヘッジとみなされている。しかし、この見方を裏付けるためには1966~1982年以外の時期のパフォーマンスを調べる必要があるだろう。

     それはスタグフレーション時代のコモディティーでは農産物商品が支配的だったためだ。コモディティーのパフォーマンスを見極める上で最も幅広く使われる指標の一つ、「S&P・GSCI指数」は1970年代前半、構成銘柄の50%以上がキャトル(牛)先物によって占められていた。この指数のかつての時代の利回りから将来のスタグフレーション時代の利回りを単純に推測する人々は、同指数に占めるキャトルの比率が現在はわずか約5%であることを知れば驚くだろう。


    金は1970年代に高騰したが、現在の金相場はインフレと比較して大幅に過大評価されている可能性がある

     実際、デューク大学の財政学教授、キャンベル・ハーベイ氏とTCWグループの元商品ファンドマネジャー、クロード・アーブ氏によれば、複数のコモディティーを同質のアセットクラスとして見なすべきかさえもはっきりしていない。われわれはその代わりに、個別のコモディティーの持つインフレヘッジとしての潜在力を分析すべきだ。研究者らによれば、調査したコモディティーのうち、インフレに著しく連動していたのは半数以下だった。

     多くの人々が典型的なインフレヘッジと考えている金について見てみよう。実際のところ金塊は1970年代に高騰し、自由な取引が開始された1971年(訳注=1971年8月、ニクソン大統領が金と米ドルの交換停止)の時点で1オンス=35ドルだった相場は1980年には800ドルを上回る水準に達した。しかし、ハーベイ、アーブ両氏によれば、現在の金相場はインフレと比較して大幅に過大評価されている可能性があるという。両氏によると、現在の相場は同1829ドルだが、インフレとの比較でみた金の適正価格は1000ドル未満だという。従って、もし新たなスタグフレーションの時代に入って金相場が下落したとしても、驚くことではないだろう。

  • >>No. 319

    株式

     株式市場のパフォーマンスは1966年から1982年の間、並外れて悪かった。例えば、ダウ工業株平均は、1966年1月に初めて1000ドルを突破したが、その後16年間の大半はその水準を超えなかった。恒常的に1000ドルを超えるようになったのは、1982年の終盤になってからだ。

     株式の総利回りが、ダウが示唆するより大きかったのは確かだ。当時の配当利回りは今よりずっと高かったからだ。例えば、1966年から1982年にかけてのS&P500のリターンは年率で6.8%に達していた。

     そうだとしても、この17年間のS&P500のリターンは、インフレ率と同等に過ぎず、中期国債のそれをわずかに下回っている。マッコーリー教授はこの期間について、米国においては「インフレ調整後ベースで株式のリターンがほぼゼロ」だった、1793年以降で最長の期間の1つだと述べている。

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     しかしながら、この低調な株式のパフォーマンスから将来のスタグフレーション時代の状況を推定する際には慎重でなければならない。その理由は、1960年代と70年代の投資家たちは、インフレが株式の価値を下げると根拠なしに信じて行動した可能性があるためだ。これは少なくとも、マサチューセッツ工科大学(MIT)の財政学教授で、1985年にノーベル経済学賞を受賞した故フランコ・モディリアーニ氏が1970年代後半に提唱した有名な主張だった。同氏は、株式投資家は「インフレの幻想」に取りつかれ、株式が長期的なインフレヘッジとして有効であることを理解できずにいる、と指摘した。

     新たなスタグフレーションの時代に入った場合、将来の投資家たちも同じように根拠なくふるまう可能性は確かにある。しかしこれは、基本的なバランスシートに基づく企業の純資産をめぐる議論とは異なり、心理状態に基づいた全く別の賭けであることに注意すべきである。

  • >>No. 318



     金利上昇の影響を回避するためには、債券ファンドをどのくらいの期間保有する必要があるのだろうか。モルガン・スタンレーのマネジングディレクターを務めるマーティン・リーボヴィッツ(Martin Leibowitz)氏が導き出した計算式によると、ファンドのデュレーション目標を2倍し、1年を差し引いた年数を保有する必要がある。この計算式は、1966年から1982年までの間、米国の長期国債のパフォーマンスがあまりにも悪かった理由を説明する一助になる。ファンドのデュレーションの平均が20年だと想定すると、保有しなければならない期間は39年になり、スタグフレーション期間の2倍以上となる。つまり、希望の保有期間が10年から15年くらいで、この計算式を活用したいと思うなら、デュレーション目標が5年から7年程度の債券ラダーないし債券ファンドにこだわる必要があるということだ。つまり、中期国債だ。

  • >>No. 317

    債券

     スタグフレーションの影響に関する誤認が最も大きかったのは、債券市場かもしれない。

     それは、1966~1982年にインフレに伴って金利が急上昇したからだ。私たちは皆、金利が上昇すれば債券価格が下落することを「知っている」。しかし、イボットソン・アソシエイツのデータによれば、実際には1982年末まで17年間の米中期国債の総合利回りは、年率7%に達した。これは当時のインフレ率さえ若干上回っている。

     債券が金利上昇局面でこれほど好調になり得る理由は、いわゆる債券ラダー、つまり、一定のデュレーション目標を持つ債券のポートフォリオの力にある。債券のデュレーションは残存期間と関連し、金利の変化に対する感応度を表す。債券に投資するミューチュアルファンドや上場投資信託(ETF)の大半は、保有する債券のデュレーションの平均を一定に近い状態に保つことを目標とする。それは満期を迎えた債券から得られる資金を、より残存期間の長い債券に再投資し続けることで実現する。新たに購入した債券の利回りの高さが、いずれ、前に保有していた債券で生じたキャピタルロスを埋め合わせる。

     これはつまり、十分に長期間保有すれば、金利上昇を恐れる必要がなくなるという意味だ。債券ラダー(または典型的な債券インデックスファンド)投資から得られる長期的なリターンは、当初の利回りに近くなる。今の金利が低いことを考えると、これはほとんど慰めにならないかもしれない。しかし、債券が魅力的でないと考えられるのは、スタグフレーションのリスクではなく、現在の利回りがあまりにも低いからであることに留意すべきだ。

  • スタグフレーション、投資家が今知るべき事柄
    誤りが多い一般認識 不況下で高インフレ時の投資を1970年代から学ぶ

    ――筆者のマーク・ハルバート氏はコラムニスト。投資ニュースレターをランク付けする「ハルバート・レーティングス」を発表している

    ***

     最近のインフレの高進は一時的現象にとどまらないかもしれない。加えて経済が低成長期に入る可能性もある。それは50年前の「スタグフレーション」の不快な記憶を呼び覚ます。

     しかし、成長の停滞と高いインフレ率に特徴付けられたその当時の出来事に基づいて投資判断を下すことには、慎重になる必要がある。スタグフレーション期の一般的概要は広く知られているが、個々のアセットクラス(金融資産分野)の動きについては多くの誤認がある。

     多くの投資家は、1970年代の10年間をスタグフレーション期と考えているが、サンタクララ大学リービー・ビジネススクールのエドワード・マッコーリー教授によれば、このスタグフレーション期は1966年に始まり1982年まで続いていた。米国株式市場の歴史を1793年までさかのぼって再構築した同教授は「われわれが1970年代と結び付けて考えるインフレが実際に始まったのは1960年代半ばであり、1970年代と結び付けていた病状は1982年まで継続した」と述べている。

     この1966年から1982年までの17年間のインフレ率は、戦後のそれまでの期間と比べて非常に高く、国内総生産(GDP)の実質伸び率は非常に低かった。例えば消費者物価指数の上昇率は年平均6.8%であり、1947~1965年の1.7%の4倍だった。1966~1982年のGDPの実質伸び率は年率でわずか2.2%であり、1947~1965年の同4.5%の半分以下だった。

     こうしたことすべてが金融市場に影響を与えたが、影響の実態は一部の人々の認識とは異なっている。債券・株式とコモディティー(商品)への影響に関する一般的な認識の誤りについて、以下で説明する。

    債券

     スタグフレーションの影響に関する誤認が最も大きかったのは、債券市場かもしれない。

  • 米国債市場、改革なければ大混乱に陥る事態増加-ガイトナー氏ら警告

    5人の元中央銀行総裁もメンバーに加わっている同委員会は、米国債市場の耐性を強化する提言を幾つも発表した。ただ、その多くはここ数年や数カ月になされた同様の呼び掛けを補強する内容だ。米国債市場はドルの現金に対する需要が世界的に高まった昨年3月、機能不全に陥った。

  • 多くの中国政府関係者は、自国が覇権を握るのは当然のことで、アジアの近隣諸国は同調せざるを得ないと考えているようだ。そうかもしれない。しかし、支配を目指す中国が予想外に有効な日本の反撃に直面するのは、卓球会場だけではない。

  • 中国の不動産開発大手、中国恒大集団の株価が半分以下になると1月に予想し、的中させたUBSグループのアナリストらは、下げはまだまだ続くとみている。

      ジョン・ラム氏らがまとめた調査リポートによると、UBSは中国恒大の投資判断を「売り」で維持しつつ、今後1年間の目標株価を従来の6香港ドルから3.5香港ドルへと引き下げた。新たな目標株価は、26日の終値より40%低い。

      不動産会社として世界最大の債務を抱える同社は、財務の健全性について市場の不安を拭い去ることができずにいる。ここ数週間には銀行の懸念やサプライヤーに対する未払いを巡る報道が相次ぎ、株式、債券とも急落した。26日遅くには米格付け会社S&Pグローバル・レーティングが信用格付けを引き下げた。世界的な格付け会社による格下げは、約1カ月の間で3例目だった。

    中国恒大を「B-」に2段階格下げ、見通し「ネガティブ」-S&P

      UBSはコメントを控えた。中国恒大に通常の営業時間外でコメントを求めたが応答はない。

      中国恒大は債務の77%が1年以内に返済期限を迎えるため、完成前物件の売り上げを促進しようと価格の引き下げを続ける可能性があり、これが利益や利幅に大きく影響するだろうとUBSのアナリストは指摘。同社は有利子負債を削減したが、商業手形やその他短期債務を含む負債総額は昨年に過去最大の1兆9500億元(約33兆円)に膨らんだ。

  • >>No. 308

    <金融資本市場へのインパクト>

    ウォーレン氏が大統領になる確率が高まれば、株価の下落は避けられない。これが2020年大統領選を巡るリスクの1つとされている。ただ、現時点では、それはあくまでテールリスクであり、仮にウォーレン氏が民主党候補に指名されたとしても、本選では勝てないとの見方が多い。

    むしろ、格差問題を取り巻く論調や政治情勢の変化は、来年というよりももっと中長期的に、米国の「政策思想」を大きく変える可能性がある要素として認識しておくべきだろう。

    インフレにならない限りいくらでも財政赤字を拡大できる、と説いて今年初めに話題になった現代貨幣理論(MMT)も、同じ流れの一部と理解することができる。

    注目されるのは、景気拡大が史上最長の11年目、失業率が50年ぶりの低水準、という循環的には最高の経済情勢の下で、現状を強く否定する政策論議が巻き起こっていることである。これでひとたびリセッションにでもなれば、反富裕層、反大企業の動きはいよいよ大きなうねりとなって、米国資本主義を本格的に揺さぶるに違いない。

    ウォーレン的な政策の少なくとも一部は、いずれかなりの確率で実現するのではないか。そこにMMT的な財政赤字拡大の圧力が加わる可能性も、決して小さくない。

    その帰結は、株安と金利上昇である。ただ、格差の縮小や政府の関与が潜在成長率の上昇につながる、という議論が正しいならば、株安は限定的なものにとどまる一方、金利上昇は相応の規模で進む理屈になる。

    米国の金利が上昇すればドル高になり、欧州や日本でも金利引き上げの余地が生まれる。世界的に財政赤字の許容度が増し、いよいよインフレ圧力が高まるという状況すら考えうる。

    米国の格差問題は、長い時間をかけて、世界的な金利上昇圧力に転化していく可能性を秘めているのである。具体的な時期の予測は難しいが、そうした変化がいずれ起こる確率は意外に高いのではないか。

    金融政策と市場機能の重視という現在の政策思想の下では、先進国の低金利政策に出口が訪れる可能性はほぼゼロである。金融緩和で物価が上がるという教科書的なメカニズムは20世紀の遺物だと考えた方がよい。しかし、低成長と格差問題が「政策思想」そのものを財政機能重視へ転換させる、という別のルートで、金利上昇圧力が高まっていく可能性は十分にある。

    30年債、50年債といった超長期の固定金利投資に伴う大きなリスクの1つは、この「政策思想の転換」である。50年という歳月は、現在の経済学を前提とした予測が意味を持ちうる時間の範囲を超えている。途中のどこかで非連続的な変化がほぼ確実に起きる、と考えておく方が無難である。

  • >>No. 306

    それによれば、上位400の富裕家計にかかる実効税率は、米国の家計全体よりも5%低い。また、グローバル企業の露骨な節税行動は近年G20などでも大きな問題とされており、対応が進められている。

    関連する論点として、巨大プラットフォーム企業を巡っては、データの行き過ぎた活用や競争排除的な企業買収が、超過利潤をもたらしているとの批判もある。この点については米国だけでなく多くの国・地域で、規制当局や議会による調査が進められている。ウォーレン氏はGAFA等の解体まで主張している。

    第3に、近年の格差問題は、世代間格差と重なる部分もある。米国でも金融危機以降は経済成長率が低下しており、自分の将来所得が親世代を超えられないと考える若年層が増加している。経済のパイが拡大している時代には、大富豪もアメリカン・ドリームの象徴でありえた。

    しかし、低成長と教育費高騰というハンディを負う現在の若年層にとって、富の極端な集中は格差の固定化を印象付け閉塞感をもたらすだけである。民主党左派の主張がミレニアム世代に強く支持されるのもうなずける。

    第4に、格差自体が低成長の一因という認識も広まってきている。富裕層への貯蓄の偏りは総需要を低下させるし、教育機会の不平等は人的資本の形成を阻む。

    富裕税についても従来は経済の活力を削ぐという批判が強かったが、ミネソタ大の研究者らが今年9月に発表した論文では、富裕税が他の税に比べて成長促進的である可能性を指摘している。富裕層のぜいたくな消費や非効率な投資を、より生産性の高い投資に回せるというのがその理由だ。

    もちろん、格差と成長の関係についてはよくわかっていないことも多い。そもそも、前述したピケティらのデータによる格差の真偽を巡っても議論がある。しかし、米国の潜在成長率が回復せず、失業率が低い割には賃金が上がらないという状況が続く限り、その矛先が格差問題に一段と強く向かって行くがい然性は高いように思われる。

  • >>No. 304

    こうした種々のハードルを考えれば、近未来における富裕税の実現可能性は低い。しかし、重要なのは経済・社会に対して富裕層や大企業が、より大きな責任を担うべきという考えに、富裕層自身の一部も含めて多くの米国民が共感を寄せているという点である。

    その背景には格差問題がある。1)格差の大きさ自体、2)富をもたらす仕組みの不公平性、3)若年層の閉塞(へいそく)感、4)経済成長への悪影響──など様々な観点で、米国の格差問題は対応を迫られているのである。以下、具体的にみていこう。

    <もはや放置できない格差問題>

    第1に、富や所得を巡る格差の度合いが深刻なレベルに達している。トマ・ピケティら5人の学者が中心となって管理しているWorld Inequality Databaseによると、米国では上位1%が所得の約2割、資産の約4割を占める。

    日本、ドイツ、フランスなどの上位1%の所得シェアは約1割であり、米国の突出ぶりが目立つ。ここまで富や所得の偏在が進めば、それ自体が社会正義に反するという見方が広まるのも無理はない。「ビリオネアは存在自体が許されない」というサンダース氏の明快なメッセージに、一定の共感が集まるのである。

    ピケティの『21世紀の資本』(原著2013年)は、分厚い学術本としては異例なほど売れた。同氏の最新著『Capital and Ideology』の英語版が来年春に出版される予定であり、再び話題を集めるだろう。こうした「ピケティ現象」の背後には、格差問題はもはや放置できない、という一般知識人の危機感が存在するように思われる。

    第2に、不公平な仕組みが富の集中を助長している、という認識が広まっている。典型的には税制である。ピケティの共同研究者であり、ウォーレン氏への助言もしているサエズおよびザックマン両教授が、今年10月の新著である試算を行っている。

  • コラム:米国の格差是正問題、その先に見える「金利上昇の世界」=門間一夫氏
    門間一夫 みずほ総合研究所 エグゼクティブエコノミスト/元日銀理事
    [東京 3日 ロイター] - 米国の2020年大統領選挙に向けて、各党の候補者選びが本格化する。共和党は、現職のトランプ氏が再選を目指す。混戦が続く民主党では、有力候補のうち、サンダース上院議員、ウォーレン上院議員が富裕税の導入を主張している。

    ウォーレン氏の案は、5000万ドルを超える純資産に2%、10億ドルを超える純資産に6%の税を毎年課す。サンダース氏の案では、3200万ドルを超える純資産から徐々に税率が上がり、100億ドルを超えれば8%になる。両者とも10年で数兆ドル規模の財源になると見積もる。

    仮に2人のうち、どちらかが大統領になったとしても、富裕税は実現のハードルが高い。まず、米議会の壁がある。共和党の不支持は明らかであるし、民主党でもどの程度支持が広がるか不確実だ。最終的には最高裁判所の判断が必要とも言われている。

    技術的にも、資産への課税には補足の問題がある。金融資産はまだしも、美術品や骨董品などは価額の算定すら難しい。抜け穴を防ぐのも容易ではなく、内国歳入庁(IRS)の大幅な体制強化が必要とも言われる。

  • >>No. 301

    もっとも債務比率の急低下は民需主導の経済成長による税収増に助けられた面も大きい。当時は軍需から民需への転換期のなかで企業の研究開発投資に火がついた。トランジスタや汎用コンピューターなどを軸に技術革新が生まれた。

    今回は先進国の経済成長の地力が下がっていたところにコロナ禍が直撃した。DX(デジタルトランスフォーメーション)や脱炭素など喫緊のテーマはあるが、ただちに民需主導の高成長につながるわけではない。

    ではどう成長力を高めるのか。「成長率よりも金利が低い状況が続くなら、財政は拡大しても問題ない」。2019年に国際通貨基金(IMF)元チーフエコノミストのオリビエ・ブランシャール氏がこんな主張をしたのを機に、コロナ禍前から財政政策を軸に経済を押し上げるべきだとの声が広がっていた。

    当面、財政の役割は大きい。だが戦前の教訓に照らすと、積極財政が税収増につながらなければ、金利を低く抑えるだけでは債務比率を大きく押し下げるのは難しい。

    無理に金利を抑える行為には危険も伴う。バイデン米政権の大規模な財政支出にはサマーズ元米財務長官らから「長い間経験しなかった種類のインフレ圧力を引き起こす可能性がある」と懸念の声が上がった。ブランシャール氏も今年に入り、行き過ぎを警告した。

    インフレ圧力が高まるなかでFRBが無理に金利を低く抑えようとすると、物価をさらに押し上げるリスクもある。

    戦後のFRBは国債価格政策の終了をめざしたが、政権側は継続を求めて反発し、財務省とアコード(政策合意)を結んで支持策を終えたのは51年になってからだった。この間、インフレ懸念が強まり、経済が不安定になる兆しもみられた。

    いくら金利を低くしても、借り入れをテコにしたリスク投資を増やすばかりでバブルを招いて終わる可能性もある。とはいえ経済成長を高めない限り、いつまでも金融緩和からも抜け出せない。結局、民需を引き出す中身のある成長戦略の実行が問われている。

    (金融政策・市場エディター 大塚節雄)

  • 債務危機回避、米の戦後に教訓 問われる成長戦略

    新型コロナウイルス禍で先進国の財政が悪化するなか、中央銀行の国債買いが財政を支援する構図が続く。長期金利を経済成長率より低くして利払い費を抑え、経済規模に比べた政府債務に歯止めをかける役割だ。債務危機は回避できるのか。戦後の米国には中銀が国債利回りを低く保ち、結果的に債務の膨張抑止につなげた経験があるが、経済成長に助けられた面も強い。中銀に頼り続けることは難しい。

    米連邦準備理事会(FRB)は7日公表した6月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、量的緩和の縮小に向けた議論を慎重に始めたことを明かした。欧州中央銀行(ECB)は8日、インフレ目標の表現を変えて一時的に2%超の物価上昇を容認する姿勢を明確にした。

    方向は反対にみえるが、緩和の正常化に長期戦の覚悟で臨む点では共通する。経済の底上げを促す狙いだが、別の問題も潜む。財政の持続性だ。

    先進国の政府はコロナ禍で大規模な財政支出に動き、公的債務は急膨張した。米国では民間保有の政府債務が2020会計年度(19年10~20年9月)末に国内総生産(GDP)比で100%を突破した。政府内部門の保有を含む総債務は130%前後と第2次大戦直後の120%を上回り、記録の残る1790年以降で最も高い数字という。

    財務危機の表面化を結果的に防ぐ役割を担うのが、FRBだ。国債購入を通じて金利を低く抑え、政府の資金調達を助けている。米国債の発行残高はコロナ禍前の2019年末から2割増えたが、増加分の半分以上をFRBの買いで賄う。

    長期金利を成長率よりも低く抑え込めば、税収増が利払い費が増えるペースを上回り、GDP比でみた債務の膨張を食い止めることができる。

    債務危機は回避できるのか。戦争直後の米国は長期金利を人為的に押し下げて公的債務の負担を減らす手法を経験している。FRBは1940年代にかけて国債買い入れなどを通じ国債価格の支持策に乗り出し、長期金利を低位(2.5%)に抑え込んだ。米総債務のGDP比率は120%まで上昇したあと、60年代には50%台に低下した。

  • リフレトレード、ウォール街で急速に後退-経済成長巡る懸念浮上
    Claire Ballentine、Katie Greifeld
    2021年7月8日 11:38 JST


    米10年国債利回り低下、ハイテク株中心のナスダック100指数は上昇
    新型コロナ変異株流行もあり、確実な銘柄に再び市場の関心向かう
    今年に入って債券価格を下押しし、株価指数を何度も最高値に押し上げ、長らく動きが鈍かった割安株を再び活性化させたリフレトレードがここにきて急速に後退している。

      その原動力になっているのは債券市場だ。指標の10年物米国債利回りは7日、1.3%を割り込み、物価上昇の影響を除いた実質金利はマイナス1%を下回った。成長見通しに対する失望感の広がりを示唆するものだ。こうした流れを受け、ハイテク株の比重が大きいナスダック100指数は最高値を更新した。

    米10年債利回り一時1.3%割れ、2月以来の低水準-既に頭打ちとの見方

      こうしたさまざまな資産の動向を見ると、リフレトレードの最盛期は過ぎ去ったたとの見方が市場でますます強まっていることがうかがえる。上期は景気急拡大で割安株が復活したが、その後、「成長のピーク」を巡る懸念が浮上。一時はハイテク株の下落要因となったインフレ期待も落ち着いている。

      米金融当局のタカ派的な姿勢や新型コロナウイルスの新たな変異株が世界各地で拡散する状況も相まって、確実に信頼できる銘柄に再び市場の関心が集まっている。

      ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントの共同チーフ投資ストラテジスト、マット・ミスキン氏は「4、5月と6月にかけて、経済データのピークが相次いで確認されており、さまざまな資産にその影響が出ている」とした上で、数字は「まだ伸びているが、そのペースは減速しており、市場はそれを織り込みつつある」と語った。

      シティー・インデックスのシニア金融市場アナリスト、フィオナ・シンコッタ氏は「経済活動再開で累積需要が解き放たれたが、再開に伴う上昇基調への追い風が弱まりつつある」と分析。投資家は今、「米金融当局が次にどう動く可能性があるのか」に注目していると述べた。

  • 「ブラック・スワン」の著者、住宅価格は最大45%下落も
    Luke McGrath
    2021年6月25日 13:25 JST

    マイクロストラテジーのセイラーCEOのツイートを痛烈に批判
    米国で家を買おうとする人にとってのインフレ率は24%-セイラー氏
    ベストセラーとなった著書「ブラック・スワン」で2008年の金融危機を予言したナシーム・ニコラス・タレブ氏は、マイクロストラテジー最高経営責任者(CEO)、マイケル・セイラー氏のインフレと米住宅価格に関するツイートを痛烈に批判した。

      セイラー氏はツイッターの個人アカウントで、中古住宅についての全米不動産業者協会(NAR)のデータを基に、米国で家を買おうとする人にとってインフレ率は24%だと指摘した。

    Inflation in the US is 24% if you want to live in a house.

    "The median existing-home price rose 23.6% in May from a year earlier to $350,300, a record high, NAR said. The annual price appreciation was the strongest in data going back to 1999."https://t.co/ej68eER2Pr

    — Michael Saylor (@michael_saylor)
    June 22, 2021

      タレブ氏は、ビットコインと住宅価格の上昇はどちらも2020年3月以降の「イージーマネー」メカニズムによるものだと論じ、従って住宅価格は約25-45%下落する可能性があるとの見解を示した。ビットコインについても影響を示唆した。

      同氏は2月に、保有するビットコインを手放していると明らかにし、4月には「オープンなねずみ講詐欺という特徴を持っている」と批判していた。

    原題:‘Black Swan’ Author Blasts Michael Saylor After Inflation Tweet

  • かつてインフレ終焉を宣言したエコノミスト、今は物価上昇加速に警鐘
    David Goodman
    2021年6月7日 15:40 JST
    ロジャー・ブートル氏は1996年出版の「デフレの恐怖」を執筆
    「デフレの危険は去り、リスクは明らかに逆方向に傾斜している」
    エコノミストのロジャー・ブートル氏は、インフレの終焉を宣言してから四半世紀がたった今、インフレ再燃の兆しを見ている。

      世界経済が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)から回復し始める中、中古車や木材などの価格が上昇している。これを受け、主要国で金融市場の借り入れコストはここ数年の最高水準に押し上げられた。大半の金融当局者は物価上昇加速が一時的だとの見解に満足しているように見えるが、一部のエコノミストは警鐘を鳴らしている。

      その中には、キャピタル・エコノミクスの創業者で1996年出版の著書「デフレの恐怖(原題:The Death of Inflation: Surviving and Thriving in the Zero Era)」を執筆したブートル氏がいる。同氏は当時、何十年にもわたる高インフレが終わりを迎えたと主張していた。

      ブートル氏は 2 日のブルームバーグとのインタビューで、高インフレの時代に戻ったとは考えていないが、世界が新たな転換点に差し掛かっているとの見方を示した。

      ブートル氏は「大変化の始まりだと言わざるを得ない。ただ、70年代から80年代初頭の強いインフレ状態に戻るということではない。しかし、少なくともここ数年続いてきたデフレ時代は終わりを迎えていると思う」と語った。

      同氏は「デフレの危険は去り、リスクは明らかに逆方向に傾斜している。どの程度の高インフレがどれぐらいの期間続くかについては、議論の余地がある。しかし、大変化が起きたということについては、私自身はほぼ疑いの余地がないと考えている」と述べた。

  • 2021/05/28 00:18

    すごいぞ!

    ドル160円伝説は本当にあるんだ!

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