-
No.62
夏の日
2014/05/17 09:44
主催者のかたは、もう投稿なされないのですね。ちょっと残念です。
いろいろな人がいらっしゃるから、気持ちの良い場所を保つのは難しいです。
書くことに停滞気味だったので、とりあえず思いつくままここに吐き出してみようと思います。
この場を作ってくださったことに感謝します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夏の日
壊れてしまったわたしは、人の目が怖くなっていた。
いつもの夏と同じく、お中元をもって訪れた親類に何食わぬ顔をして挨拶をし、
部屋の奥に引きこもった。
わたしの笑顔はぎこちなく歪んではいなかっただろうか。
遠い親戚が家人と近況を交換しあい玄関を出るまで、部屋をぐるぐると歩き回る 足は、止まることがなかった。
壁にぺたりと背中をつけて、昼下がりの庭を眺める。
ナスとキュウリが水の粒を弾いている。
自分の家の庭がこんなふうになっていたのを、わたしは知らなかった。
いってきますの声に、いつものようにいってらっしゃいと返した。
今日は決行の日だ。
鴨居にかけてひっぱった荷造り用のヒモは、体重をかけるとあっけなく切れた。
夕飯のメニューを変更するようにわたしは次の手を考える。
薄いピンクのストールを洋服ダンスから取り出した。
喉が絞まると咳が出そうになり、大層苦しい。
頭がガンガンとし、汗が大量に噴き出した。
やっぱりやめようと思ったときに、バランスを崩し、高いところから落ちた。
自分の状況が少しの間、呑み込めない。
ボダダッと落ちる、大量の血液。
鼻血が出ていると鼻に手をあててもなんともない。
目の前の床に相変わらず滴る赤いいろ。
額に手を当てると、ぱっくりと割れた肉に触れた。
何秒かかの躊躇のあと、わたしは外に走り出す。
それは、生まれ変わりへの、第一歩。 -
No.61
こんにちは
2014/05/17 08:49
はすです。こういうのは初めてです。文章を書くことが好きなので、
仲間に入れていただけると嬉しいです。
また、書き込みします。

高い音と赤い光
2014/05/18 09:17
高い音と赤い光
音階ソとシの高い繰り返しの音色が近づいてくる。
わたしが呼んだ、白い車。
あちら側に行くのをやめたからには、血だまりの中にいることはできない。
強い、叱責するような現実からの声。
助けに来た腕を、跡がつくほどの力で握りしめる。
無線で連絡を取る声を、他人事のように聞いた。
荷物のように病院内を運ばれ、検査の機械の中に押し込まれる。
割れた額はちくちくと針と糸で縫い合わされる。
小さい一人部屋の中、腰と手をベッドに縛り付けられる。
わずかな緩みの中で動かせる手をぷらぷらと振った。
化膿止めだと大きな錠剤を口の中に押し込まれた。
熱が出るからと氷枕を頭の下にいれてくれた。
ずいぶん鉄のにおいがする枕だと思った。
気持ち悪くて頭を振って気がついた。
それは、頭にこびりついた、自分の血のにおいだった。
天井に貼られた紙製のひまわりが、笑っていた。