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アメリカ ドル / 日本 円【usdjpy】の掲示板 2021/01/11

タイトルが気になって見入ってしまった…

【相場の細道】馬鹿な大将、敵より怖い

「最悪を想定し、最善を尽くせ」(ディズレーリ英元首相)

 新型コロナウイルスとの戦いは「戦争」に例えられているが、敗者は、感染者数と死亡者数が最も多い米国のトランプ米大統領、勝者は、最少に抑え込んでいる台湾のデジタル担当政務委員オードリー・タン氏、そして、武漢ウイルスを都市封鎖(ロックダウン)により抑え込んだ習中国国家主席となるのだろうか。

1.前線と司令部の距離
 1902年、八甲田山での世界史上最悪の山岳遭難事件で、青森5連隊210名中199名が凍死していた頃、津川連隊長が捜索本部立ち上げようとしたが、冬山雪中行軍での装備を軽視していた上官のT旅団長は花街で温泉に耽っていたらしい。
 1944年、第二次世界大戦における旧日本軍の最も無謀な作戦「インパール作戦」で数万人の兵士が餓死していた頃、兵站を軽視して作戦を強行したM中将は、毎夜料亭で酒を飲んでいたらしい。
 2020年末、新型コロナウイルス感染拡大を阻止するために「5人以上の会食」を控えるように要請されていた時期、首相、知事、議員(国、県、市、町、村)は、感染対策を行った上で忘年会に参加していた。1982年、俳優の故成田三樹夫は、「最近の役者というのは、いやらしいのが多すぎるよ。総理大臣主催のナントカ会というと、ニコニコして出かけていって、握手なんかしてるだろう。権力にヘタヘタするみたいな役者じゃ意味ないよ」と苦言を呈している。

2.『失敗の本質』
 『失敗の本質』は、大東亜戦争において旧日本軍はなぜ敗北したのかを分析するため、ノモンハン事件、ミッドウェー海戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ海戦、沖縄戦の6つの事例を取り上げつつ、組織を破綻に向かわせたのかを解明する著作である。6つの事例分析に共通する要因は以下の通りとなり、相場道にも通じるものがある。
1)曖昧な戦略目的
2)短期決戦の戦略思考(長期的展望なきままに戦争に突入)
3)グランド・デザインの欠如と場当たり的な対応
4)主観的で帰納的な戦略の策定
5)狭くて進化のない戦略オプション
6)学習を軽視した組織